美化委員会にて
放課後。
自分の教室で委員会をされると、逃げられないだろうが…
それもそのはず、美化委員会担当の教師はどうやら田中らしい。
「おーい、各クラス2人ずついるかー?」
クラスごとに隣に座らされる。
さっきはつい熱くなってしまい、俺とペアになる美化委員の存在をすっかり忘れていた。
「高島ぁ。うちのクラスのもう1人の美化委員な、風邪こじらせてて休みなんだよ。だからお前1人で頼むぞ」
なんだ、まさかそいつも休んでて無理やり決められたのか?
気の毒に…と少し同情した。
半分寝ながら委員会はどんどん進み、美化委員長とやらも知らぬ間に決まっていた。
「じゃあ、夏休みの美化活動は…2年5組だな」
「…へっ!?」
2年5組ってウチじゃねえか!
「いや、ほら、黒板見ろ、その他の仕事は全部他のクラスが埋めてくれてんだろ。積極的に手を挙げないお前が悪い。」
「いや、でも…」
「ほら、夏休みも規則正しい生活を送れてお前にはちょうどいいだろ。うんうん。」
「ちょ…「じゃ、これにて美化委員会終わりー」
にや、と田中がこちらを見て笑う。
コイツ、初めからこのつもりで……!
どうせ美化委員なんて名前だけでたいした活動なんてしないだろと高を括っていた俺がバカだった…
帰る足取りは重く、家に帰ってすぐ眠りについた。