THE前置き
余裕のあるときにまとめて書いちゃう作戦。
内容はタイトル通りです。
さすがに長いかもしれないですが、本編に入る前にしとかないといけないことがたくさんあったのでさせときます。なかなか本編が書けない・・・orz
目を開けると、目の前には見慣れた天井があった。僕は自分の部屋にいるようだ。
「・・・んっと。」
本当に生き返っているようだ。起き上がることができた。だが、なにかがおかしい。なんか・・・こう、体が軽い?まあいいや。今何時だろ?そう思って時計を探すために周りを見渡す。
・・・・ん?頭が重い気が・・・。それとなんか目の前を銀色の線が飛び交ってるんだけど・・・。
「なんだこれ?」
ん!?なんか声が変だぞ!?妙に高い・・・?これじゃあまるで・・・。
『気がつきましたかー?』
「のわ!?」
やっぱりだ。声が異常に高い。それより、頭の中に直接話しかけてくるな!気持ち悪い!
『あはは、びっくりさせちゃいました?体の調子はどうですか?』
ふふん。とドヤ顔でもしているだろう雰囲気で喋ってくる。
「調子も何も・・・なんだこれは。」
『なんだと言われましても・・・転生です。』
「そんなことは聞いてない!この姿はななんだって言ってんだよ!」
『んーここの言葉で言うなら・・・超絶美少女ってところですかね?』
「ふっざけんなあああああああああああああ!!!!」
『急になんですか!すごく可愛いですよ!きゃ!』
目の前にいないっていうのが憎い・・・。もしいたらぶっとばせたのに・・・。
『さて、時間も時間ですのでちゃちゃっと説明しちゃいますね。とにかく今、あなたは女の子です。そして、あなたの親友、高橋 仁くんと同じ高校に通うことになってます。入学式は一週間後です。必要なものは今日届きます。それでは!』
そう言ってブツッという音が頭の中に響いた。
「おい!おい!?・・・くそっ!」
もうつながっていないようだ。それにしてもあいつと喋ってたら汗かいたな・・・。風呂でも入るか。
―――――
洗面所で鏡を見ると、やはり女の子が映っていた。予想と違っていたのはその見た目である。写っていた少女は、今まで見たことないほど美しかった。腰のあたりまである銀色の髪。大きな目と青色の瞳。整った鼻と小さく、血色のいい唇。身長は160くらいだろうが、足が長く、スラッとしているため、スタイル良く見える、というが実際いいのだろう。ちなみにDくらいだろう。なんのはなしかって?察してくれ。
「これが僕・・・。」
さすがに信じられない。というかこれ現実じゃないんじゃないだろうか。夢の中?きっとそうだ。そうに違いない。そう思って頬を引っ張ると鏡の中の少女も同じことをしていた。
「夢じゃない・・・か。」
こうなったらやることはひとつだろう。
「風呂入ろう。」
―――――
「ふー、さっぱりした。」
風呂ではシャワーを浴びただけだが、とても気持ちよかった(性的な意味じゃないよ!)。ちなみに自分の体を見ても興奮しないなと思ったことは内緒である。
「悠ー!ちょっと来てー!」
おっと、母親に呼ばれたので行ってきます。
「なにー?」
母親の声がしたリビングに顔を出す。この時僕がもっと冷静だったら、風呂から上がって少しのぼせている状態でなければ、母親が僕の体を見て誰か、と聞いたときに僕が悠だと言って母親が意識を失うことはなかっただろうに。あの馬鹿神が・・・。ちゃんと記憶操作くらいしとけよ・・・。
―――――
「・・・・ん・・・・・。」
「あ、お母さん起きた?」
「・・・・・あなた本当に悠なの・・・・?」
残念ながらね、と肩をすくめる。そしてお母さんにここまでの経緯を話した。
「そう・・・・大変だったわね・・・。」
そう言って僕を抱きしめる。自殺しようとしたことは言わず、寝ていて起きたらこうなっていたといった。お母さんに心配をかけたくなかったからだ。もう絶対に自殺はしないと誓った。もうお母さんを悲しませたりはしない・・・と。
「ごめん・・・・。」
「いいのよ・・・それより、また随分と可愛くなったわね。」
そう言ってさっきまでの笑顔とは正反対のニヤニヤとした目つきで見てきた。くそっ、楽しんでるな・・・!
「好きでなったんじゃない!」
「ごめんごめん。それより、色々準備しないといけないわね・・・。」
そう、今は男のときにも使っていたジャージを着ている。というか、自殺する前まで着てたからね。さすがに大きすぎてぶかぶかだ。下着も男のままだし・・・。
「明日買い物に行きたいんだけど・・・。私は仕事なのよね・・・。」
お母さんは毎日朝早くから夜遅くまで働いている。今日は少し遅めらしく、まだ出ていないがこのあと出るのだろう。
「わかった。それじゃあ実里に一緒に行ってもらうよ。」
美里は僕の妹だ。まだこの姿を見せていないから心配だが・・・。
「そう、じゃあお願いね。あ、もう今日行ってきたら?」
「そうだね。そうするよ。善は急げってね。」
じゃあ早速妹のとこに行こうか。
―――――
コンコン
「はーい。」
中から妹の返事が来た。朝早くから何してるのであろうか。中に入ると妹はちょうど勉強をしていたらしい。真面目だなー・・・。
「お兄ちゃんちょうどいいところに来た。あのさーここの問題・・・なんだ・・・け・・・ど・・・・。」
こっちを向いた実里の顔色がみるみる変わっていく。
「えっと・・・どちら様でしょうか。」
「元お兄様です。」
「・・・・え?」
このあと母と同じような説明をした。妹は気絶はしなかったものの、信じられないといった感じだ。まあそれもそうだろう。
「で・・・今から買い物に付き合って欲しいと・・・。」
「話が早くて助かる。」
「はあ・・・・。なんでお兄ちゃんはいつもいつも・・・。わかった待ってて。」
こうして買い物に行くことになった。なんか僕が女の自分を受け入れるのが早すぎる気がするが・・・。
なかなかシリアスタイムを抜けない・・・。
早く日常話を書きたい・・・!