プロローグ
暗いのはご愛嬌ということで・・・。
「これでよし・・・・と。」
僕は遺書を書き、それを靴の上に置いた。場所は黄燐橋。このあたりじゃ一番大きい橋だ。きっと明日の朝にはだれかが見つけてくれているだろう。
もう嫌だ。生きていくのに疲れた。最後に親友の仁にだけにでも伝えておけばよかったかなあ・・・。まあいいや。それにしても綺麗な夜景だ。ここは昼間は人通りが多いのに夜になるとほぼ全くと言っていいほど人がいなくなるからなあ。あ、明日の新聞に載るかな?明日は無理か。明後日?まあなんでもいいや。どうせもう死ぬんだし。
そう言って僕は橋から身を乗り出す。と、そこに一匹の猫がいた。野良猫だろう。
「お前も大変だなあ・・・。」
そう言って頭を撫でてやった。あ、そういえばポケットに何か入ってたような・・・。あ、ビーフジャーキーがある。なんでだろ?まあいいや、どうせ死ぬんだしこいつにやろう。そう言って僕は猫にビーフジャーキーをあげた。
「じゃあね、みんな・・・。」
僕はみんなと別れを告げ、猫にも別れを告げ、そして、この世との別れを告げた。
(来世は良い思いができるといいな・・・)
僕がこう思わなければ、この世とおさらばできるはずだった。
次回は一気にテンション変えたいと思います。
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