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あーかい部! 〜部室棟 乙女の干物 集まりて 怠惰を極め 綴るは実績 電子の海へ あゝあーかい部〜 26話 ソファー

ここは県内でも有名な部活動強豪校、私立 池図(いけず)女学院。


そんな学院の会議室、現場……いや、部室棟の片隅で日々事件は起こる。


あーかい部に所属するうら若き乙女の干物達は、今日も活動実績(アーカイブ)を作るべく、部室に集い小説投稿サイトという名の電子の海へ日常を垂れ流すのであった……。

ここは県内でも有名な部活動強豪校、私立 池図(いけず)女学院。


そんな学院の会議室、現場……いや、部室棟の片隅で日々事件は起こる。


あーかい部に所属するうら若き乙女の干物達は、今日も活動実績(アーカイブ)を作るべく、部室に集い小説投稿サイトという名の電子の海へ日常を垂れ流すのであった……。






池図女学院部室棟、あーかい部部室。




「……、」




あさぎときはだは今日も今日とて、パイプ椅子に腰を下ろし机に上半身を横たえていた。




「ねえきはだ。」


「なんだいあさぎちゃん。」


「ソファー欲しい。」


「欲しいねぇ。」


「「というわけで……!」」




あさぎときはだは声を揃えて、パソコンのキーボードを打ち鳴らしていた白ちゃんに期待の眼差しを向けた。




「で?」


「いやいやいやいや、この流れはソファー買お?」


「やっぱりファミリーサイズですかね?」


「組み換えできるやつのが色々楽しめるよねぇ、白ちゃ


「買わないわよ。」


「「なん、だと……!?」」


「ソファーなんて、予算降りるわけないでしょ。」


「そこは大人の経済力で……ねぇ?」


「ポケットからも出しません。」


「白ちゃん先生、ヘルニアってご存知


「私は養護教諭ぞ?」


「じゃあじゃあ、腰の健康のためにも良い椅子買おうよぉ〜?」


「パイプ椅子で満足しときなさい?ただでさえ狭いんだから……っと。終わりぃっ♪」


「仕事の後は横になりたいよねぇ?」


「ぐ……っ!?」


「生徒に見つからずに堂々と仮眠できますよ?」


「ぐあああ……!?」


「寝れるってことはさあ…………、泊まれるよねぇ?」


「……ッ!?」


「……カタログはここに。」




あさぎは白ちゃんが閉じたパソコンの横にソファーのカタログを置くと、きはだはパソコンを開いてインターネットを立ち上げた。




「買わないって。」


「「何故だぁぁあ!?」」


「逆に、なんでそんな急にソファー欲しがるのよ?」


「「寝れるから。」」


「アンタら授業サボって寝に来る気ね……?」


「「白ちゃん(先生)じゃあるまいし。」」




あさぎときはだの視界が手のひらで覆われ、2人のこめかみに白ちゃんの指が食い込んだ。




「「あばばばば!?」」


「私は真面目に働いてるの……!」






「酷いや……。」


「さっき揺らいでたのに……。」


「とにかく、ソファーは買いません!それに、買ってもすぐ汚すでしょ?」


「お菓子は机で食べますって


「……私が。」


「「えぇぇ……。」」


「これ以上ダラダラできる環境にしたら私が働けなくなるからNG、わかった?」


「う〜ん、他責の極み。」


「なるほど、白ちゃん先生がわざわざこっちで仕事するのは保健室のベッドで寝落ちしないため……かあ。」


「寝落ちはしたことないわよ。」


「寝落ち『は』ぁ……?」


「2人だって、授業中にウトウトするときくらいあるでしょ?」


「きはだちゃんはしないよぉ。」


「私もウトウトするくらいなら堂々と寝ます。」


「おいこら。」


「これで文系科目学年トップなんだからタチが悪いよねぇ?」


「いや〜それほどでも……あるかな!」


「『謙遜』を知らない文系トップ……。」


「まあでも理系科目ミジンコだからトントンですよ。」


「おいおいあさぎちゃん、そいつぁミジンコに失礼だろう?」


「おっとそうだった、アイツら名前書くだけで生物の問題1個解けるんだもんなあ?」


「「HAHAHA!」」


「唐突な洋画のノリ……。」


「たまにやると楽しいですよ?」


「たまにでもやらんわ。」


「白ちゃんおうちではっちゃけたりしないのぉ?」


「おいおいきはだ、彼女はもう毎日ハジケてんだ。これ以上ハジけたらポップコーンになっちまうぜ!?」


「まったく、コークが手放せねえなぁ?」


「「HAHAHA!」」


「……。」




「「あばばばばばばば!?」」




白ちゃんはいつもよりちょっと長めにあさぎときはだの顔面を鷲掴みにした。








あーかい部!(4)




あさぎ:ミッションコンプリートだぜ


白ちゃん:そのノリまだやってるの?


ひいろ:ノリ?


きはだ:ライスボールのおしめじゃないぜ?


あさぎ:主席様のお通りダァ!


白ちゃん:はぁ……


ひいろ:とりあえずみてくるよ……




ひいろ:ソファー良いな……


あさぎ:さっすがひいろ!


きはだ:ソウルメイトだぜぃ!


白ちゃん:買わないからね


あさぎ:さっすがすみ姉!ケチくせえ


きはだ:お隣さんもそう思うよねぇ?


白ちゃん:ケチとかじゃなくて部費の問題なの!

白ちゃん:あとシームレスに乗っ取るのやめなさい


あさぎ:じゃあソファー奢って?


白ちゃん:奢りません


きはだ:白ちゃんにソファーは過ぎた品だったようだねぇ……


あさぎ:あたしならカードでポン、なのに


きはだ:お隣さんお金持ちぃ?


あさぎ:業務用食品爆買いして節約してるけどね(怒)


ひいろ:怒ることなのか?


あさぎ:週一で色んな食べもの一生分食べさせられる身にもなって欲しいよまったく

あさぎ:この間なん

あさぎ:[送信を取り消しました]

あさぎ:[送信を取り消しました]

あさぎ:[送信を取り消しました]


きはだ:争え……争え……


あさぎ:まったくお隣さんは最高だぜ☆


ひいろ:あさぎ負けたのか


白ちゃん:あんまり変なことに巻き込まないでよね?一応生徒なんだから


あさぎ:あたしなら合法だが?


白ちゃん:未成年


あさぎ:先物取引


白ちゃん:なーにが先物じゃ


きはだ:白ちゃんも先物、しよぉ?

きはだ:[URLを送信しました]


白ちゃん:いやソファー買わんて

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