作戦1
gdgdです。
話があるといって、人払いをしたため、今ここにいるのはミリアとマリナのみ。話とは…。
「祭りにいきたいって…。どうやって??あの頭の固い大臣はそんな事許可しないわよ?」
マリナの言うことはもっともだ。この国の実務を取り仕切る大臣はとても厳しい。実はミリアは、一度だってそとに出してもらえたことはなかった。
「……消すのよ。存在ごと。」
「!!それは…本気なの!?」
存在を消す。それは、不可能ではない。記憶を操作出来さえすれば、簡単なことなのだ。
「捕まったら、私ひとりが処刑されるだけでは済まないわ。ミリア、あなたの自由は、未来永劫、なくなるのよ。」
捕まる?…それは…ない。
「本当に、そう思ってる?マリナ…?」
「!?」
「あなたほどの魔力があれば、捕まることは、まず、ないわ。私は、そう思う。それにもし失敗するようなことがあれば私は、命がけであなたを守るわ。」
「…なぜ、そこまでして…?」
「確かに、失敗すれば、ただでは済まないかもしれない。あなたを逃がすことはできても、私は捕まるだろうし、場合によってはアドリィやシュルエなんかも捕らえられてしまうかもしれない。でもねマリナ。私は…すごく勝手だけどね、もうここにいるのは嫌なの。どんなに頑張ったって、この魔法を使うことはきっとない。この城で生きて、テキトーな誰かと結婚させられて、何事もなかったかのように王位を継承して、この城で死んでいく…。私は、そんな生き方をしたくない!たとえ目の前にあるものが政略結婚への道だったとしても、せめてたどり着くまでは楽しく生きていたい!この手に、自由をつかんでみたい!!」
「ミリア…。」
「ここで何もせず、窮屈な城で一生を終えるくらいなら、私はどんなに困難でも自由を切り開く道を選ぶ!」
「………わかった…。わかったわ。」
「本当!!?ありがとう、ありがとうマリナ!!」
ミリアはマリナに思いっきり抱きついた。…紅茶が派手にこぼれた。
「「………。」」
使用人の心のため息が聞こえた…気がした。
「祭りの開始とともに作戦を開始するわ。祭りの間なら、人の心は隙だらけになる。記憶を改ざんしやすくなる。」
「さっすがマリナ!頼りになるわあ!」
「…で、私が大臣をおびき寄せてテキトーに始末するから、あなたは記憶の改ざんをお願いね。」
「えぇッ!!マリナ、それは危険だって!!」
「私があの程度の強さの大臣に負けるとでも思うの?10秒で終わるわ!」
確かに、マリナの実力があればあんな奴敵ではないだろう。それに、ミリアが行ったところで部屋に戻れと言われて終わりだ。ここはやはりマリナに任せるのが得策なのだろう。
「マリナ…気をつけて。」
「ミリアも頑張んなさいよ。」
「もちろん!」
自由を、勝ち取れ。
「アドリィ、ごめんなさい。もしものために、先に言っておくわ。あと、シュルエにも言っといてね。」
「何に対してでありましょう。」
「いろいろ…よ…。」
フフ…とミリアは笑う。
「畏まりました。」
この場合、記憶の改ざんも重要になってくる。この広い世界の空間を人の記憶、という形で少し歪めるのだ。細心の注意が必要になる。
「私は…完璧にこなしてみせる…!!」
その眼に宿りしは…決意。
かなーり更新が遅くなってしまい申し訳ありません。
でも、月夜の姫の方はかなりすすみましたよww
で、ブログ始めたので、そっちもよろしくお願いします!
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