待ちわびた声の輝きは
作者・水沢さやか
共同編集者・水倉綾音
※この作品は舞台台本用に書いたものです
助手「思ったよりも早かったですね」
探偵「まあ俺にかかればこんなもんよ」
少女「こ、この人、おにーさんのワンちゃんなの?でも人だよ?」
探偵「人間のワンちゃんなんだよ、ほら、良く社会の犬とか言うでしょ?」
助手「子供に何いってんですか」
レイリン「ちょ、依頼人を置いて先に行くってどうなんですか…って、凛!!」
少女「!兄さん!」
レイリン「凛っ、無事でよかった!!」
少女「っ、もうっ、大袈裟だなあ」
助手「依頼で来てくれたんですね」
探偵「別に依頼入ってなくっても上司として助けには来たよ」
助手「流石、探偵様は違いますね〜」
探偵「なんか馬鹿にしてない…?」
助手「してないですよ〜」
探偵「本当かなぁ…」
助手「…君、お兄さん来てくれたんだね」
少女「…コク」(頷き)
助手「言ったでしょ、大人は子供を助けるものなんだって」
少女「まあ、泣き虫で情けない兄さんだけど、今回は及第点にしてあげてもいいかな」
レイリン「手強いな〜」
探偵「!れー君!」
助手の背後からナイフを持った男が忍び寄る
助手「…不意打ちなんて」
男2が手に持っていたナイフを落とさせ助手が足で蹴る
男2「くっ」
助手「酷いじゃないですかっ!!」
男2、腹部を殴られる
男2「ぐあっ!」
男1「おい!何してる!」
助手「あれ、二人だけなんですね残念」
助手男1へ歩む
男1「…恨むなら、俺を恨めよ!」
男1、拳銃を手に持ち銃の安全装置を外す
探偵「恨まないよ。だから殺させもしない」
探偵、後ろへ回り込みセーフティを掛ける
男2「うおおおおお!!!」
男2が先程のナイフを再び手に持ち探偵へ向かって襲いかかる
助手「往生際が悪い人は嫌いじゃ無いですけど」
男2の手を掴み手刀で叩き落とす
助手「犯罪者は好みじゃないので、すみません」
探偵「らしいので、しつこい営業はお断りで〜す。…もう二度と俺達に関わらないで下さいね」