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待ち続けると約束したから
作者・水沢さやか
共同編集者・水倉綾音
※この作品は舞台台本用に書いたものです
鍵の閉められた部屋に横たわっている助手
少女「おにーさん!大丈夫!?」
助手「ん…」
必死な呼びかけのおかげか重たい頭を抱えながら起き上がる
助手「…ここは?」
少女「…閉じ込められたんだよ。おにーさん助けに来たんでしょ?」
助手「!君は!…よかった、無事だったんですね」
少女「…こんな所来なければおにーさんも巻き込まれる事なかったのに」
助手「何言ってるんですか。大人は子供を助けるものでしょう?大人しく守られとけばいいんてすよ」
少女「私はそんな事頼んでない!!」
助手「…無神経なこと言ってしまいましたね、申し訳ありません」
少女「…いや、私の方こそごめんなさい」
暫し沈黙が流れる
助手「まあ、お互い気負わず話でもしてましょ。どうせ短い時間なんですし」
少女「お話なんかしてる暇なんてっ」
助手「いーえ?直ぐに出られますよこんな所。なんてったってこっちには優秀な番犬がいるんですから」
少女「なにいってっ…」
ガチャ(戸の開く音)
探偵「はいは〜い、れー君専属のワンちゃんの登場で〜す」