解れる糸と煌めく流星
作者・水沢さやか
共同編集者・水倉綾音
※この作品は舞台台本用に書いたものです
町中に助手が歩いている
助手「はぁ〜、何で僕がこんな事…、自分の菓子くらい自分で買えっての」
薄暗くボロボロになったアパートの前を通る
助手「…ここってこないだの事件の殺害現場…」
子供のうめき声が聞こえる
助手「!?だれか!そこに居るんですか!?」
助手「…返事がない…声からして明らかに幼い子供だった…迷い込んだだけならいいがもしかしたら…」
辺りをキョロキョロと見渡してから建物の中に入る
助手「…暗い、流石にこれじゃしっかりとは照らせないか」
助手「…大分奥の方まで来たけど誰もいない…、小さい子供が迷い込んだだけか…じゃあ帰りにもう迷い込まないように張り紙を貼っといて町内に入らないよう呼びかけましょ…」
助手「!?」
足元のナニカに足を引っ掛け躓きそうになりながらなんとか横転しない様に体制を整えて下に目をやるとそこには手足を縛られ口を紐で封じられたいかにもな子供が横たわっていた!
助手「!すみません!大丈夫ですか!?…え?」
暗い中灯りで照らしたことでようやく状況を理解したようだ
助手「…携帯は…今圏外ですね、外に出ましょう。もう大丈夫ですよ」
自分の上着を子供に纏わせ抱き抱える
と、その時、
助手「!!」
強い衝撃と共に助手の記憶はここで途切れた