表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/3

追放

この世界はゼスト。

人類の他に亜人族や魔人族、モンスターや竜などが生息する魔法の世界。

そんな世界で帝国龍騎士の一人ラインハルトが軍を追放され自由気ままに旅をする物語。

「ラインハルト…貴様を本日を持って我がアルバート帝国軍、竜騎士部隊より追放する!」


アルバート帝国軍、それはこのゼストにおける武力国家アルバート帝国の誇る世界最大規模の軍隊だ。

その中でもジョブ・【竜騎士】がなければ入れないと言われる<竜騎士部隊>は帝国最大戦力である。


この世界の誰もが12歳で授かるジョブには階級があり低級、中級、上級、超級とあり竜騎士は超級とされている。


「竜騎士のジョブを授かりながらいまだにまともな竜と契約も出来ない貴様がこの軍にいる価値はない!」


そう彼は入隊から1年、竜との契約が出来ずにいた。

ギフトを授かったその日に一体の小さな龍と契約し、天才と呼ばれたラインハルトだったがそれ以降、竜との契約が出来なかった。

【竜騎士】とは本来ギフトを授かったその日から帝国の育成機関に入り15歳まで勉強し、帝国軍に入隊する。

そして入隊して直ぐにワイバーンなどの下位竜と契約するのが普通である。なかには帝国の所有する中位竜との契約を果たすものや激闘の末に中位竜と契約を結ぶ強者もいるがそれはまた別の話で、彼には下位竜との契約すらできなかった。


「畏まりました。団長、今までお世話になりました。」


彼は素直にそれを受け入れる。


「もう2度と私の前に顔を見せるなよ、わかったらこの場を早く去れ。」


「畏まりました。失礼致します。」


そう言って彼はその場を後にした。


「やっとこの日が来た。」


追放されたはずのなのにやけにスッキリとした気持ちだ。

いや、むしろ嬉しく思う。

竜たちの世話は別に嫌いじゃないがこの軍のやり方が好きではない。竜たちを道具と考えて檻に閉じ込め、最低限のエサを与えて戦に駆り出す。中にはそうでない奴もいるが大抵はそうだ。

大体ここには入りたくなかったが帝国に生まれて竜騎士のジョブを授かった以上他に選択肢はない。


「まあ俺のギフトは【竜騎士】ではなく【龍騎士】だがな。」


彼はそう呟く。

そう、【竜騎士】が契約出来るのは竜である。

竜とは下位竜のワイバーンやドレイク中位竜のファイヤードラゴンなどの属性竜、上位竜の各属性の竜王、そしてネームドと呼ばれる最上位竜がいる。

ここまでは一般の常識であるが伝承には神龍と呼ばれる伝説の龍たちがいる。

各属性竜、竜王たちを統べり、ネームドですら敵わない最強の[龍]と言う存在を人類は神の力を宿す龍、[神龍]と恐れ敬ったが遠い過去の話であるため伝説とされている。

ラインハルトの【龍騎士】そのギフトを授かったものは過去にいない。

それが故にラインハルトのギフトは【竜騎士】と同じものとされていたが実際のところはそうではなかった。



――――――――――――――――――――――――


「ただいま〜」

[お帰りなさい。あら?随分と嬉しそうね]

「わかる?やっと開放されたよ、これでもう帝国から出ることが出来るよ。」

[貴方ずっとこの世界を旅したがっていたものね。]

「そうだよ!早く荷物をまとめて行くとしようか。」

[うふふ、そんなに元気な貴方は久しぶりに見たわ。]

「からかわないでくれよレイン!笑」


そう言って彼は頭をかく。

誰と喋ってるかって?

彼の前には1匹の小さな龍がおり紛れもなくその龍との会話を楽しんでいる。

その龍こそ神龍に名を連ねる【水神龍 リヴァイレイン】である。

12歳のラインハルトがジョブを授かったその日に大雨が降り、1匹の龍と出会うがその話はまた今度。


初めまして、最後まで読んでいただきありがとう御座います。なるべくスパンの早い更新を目標にアップして行きたいと思いますので宜しくお願い致します。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ