同棲している女子大生の二人がイチャイチャしているだけ
私は、退屈していた。
「何か面白いことないかなぁ……」
そんな独り言を呟きつつ、今日もまた私はネットサーフィンをする。
すると、とある記事が目に留まった。
「なになに……『可愛いあの子と結ばれる方法』 ……何よ、この記事。そもそも私女だし、結ばれるって……
まぁ、暇つぶしにちょっと読んでみるか。」
私は記事を読み進めていく。
「なになに……『この方法を使えば、あの子と付き合えます』 へぇ~。そんな簡単に付き合えるなら誰も苦労しないっての」
私は記事をスクロールする。するとそこには、こんな文章が書かれていた。
「『うっそぴょーん!騙されてやんの~!』……こいつ、ちょっと許せないかも。」
私は怒りに震えながらも記事の続きを読む。
「なになに……『この方法は、あなたに特別な力を与えることができます』? ふーん、でもその力ってどうやって使うわけよ?」
「『知るか!そんなもん私が知りたいわ!ばーか、ばーか!』……こいつ、マジでむかつく」
私は記事の投稿者に対し、怒りを募らせる。すると背後から「真里?どうしたの?大丈夫?」と、同棲している友人の美花の声が聞こえてきた。
「美花ぁ……なんかこの記事に馬鹿にされた」
私は、スマホの画面を美花に見せる。
「なになに……?『この方法を使えば、あの子と付き合えます』・・・『うっそぴょーん!騙されてやんの~!』……って、この記事…ぷぷ、真里ったら」
美花は笑いをこらえている様子で、私を見てくる。
「笑わないでよ……まったく、最近ネットでこんなしょうもない記事が話題になってたりするんだよね」
「そうだね。それに真里はそういう変な記事に引っかかりやすいからね」
美花はよしよしと言いながら、私を慰めてくる。
「うるさいなぁ。別にいいでしょ、私だって面白い記事を見たいんだから」
「はいはい。ほら、私が慰めてあげるから……よしよし」
美花は、私にハグしてきた。「……ありがと」
「どういたしまして」
美花は、私の頭をなでなでしてくれる。……なんか落ち着くなぁ。
私はしばらく、美花に抱き着いていた。
「ふぅ……ありがと、美花。もう大丈夫だよ」
「どういたしまして」
美花は笑顔で応えてくれた。
「今日の晩御飯何にする?真里」
「そうだねぇ……美花の好きな料理でいいよ」
私は料理が苦手なため、基本的に美花に任せっきりなのだ。
「じゃあ、蕎麦でも作ろうかな。」
「お!いいね~!じゃあ私はお風呂洗ってくるよ」
「うん、お願いね」
こうして、私たちの一日がまた過ぎていくのだった。
******
***
翌日、私はアルバイトを終えて家に向かっていた。「ただいま~」
私は、玄関で美花に声をかける。
「おかえり。真里、椅子に座って」
美花は椅子に座って何やら不満げな表情をしている。……私、何かしたかな?
「う、うん」
私は、不安になりながらも美花の前の椅子に座る。
「真里……このゲームのやったことある?」
「え、何?ゲームの話?」
「……うん」
美花は、スマホの画面を見せてくる。
そこには『ドラゴンQ!』と書かれていた。
「あ、それ知ってる!小さい頃何回もやったよ〜。懐かしいなぁ」
私は昔を思い出しながら、美花に言う。
「じゃあさ……これ、手伝ってくれない?私今これ全く進まなくってイライラしてるの。最近ずっとお城の門番さんの周りでウロウロしてるだけ」
美花は少しイライラした様子で私に言う。
「あー、門番の所か〜。ゲーム内にある町で売ってる王族の服の古着を着れば通れるようになるよ」
私は、美花にそう伝える。
「え、そうなの?私知らなかった」
美花は驚いた表情をしている。
「うん、大丈夫。初心者はみんなそこで止まってるし」「そうなんだ……ありがとう真里。じゃあ、早速買わなきゃ」美花は、私にお礼を言う。
「どういたしまして〜」
「じゃあ、ゲームしよ。真里」
「いいよ、美花」
こうして、私たちはいつものようにゲームを楽しむのだった。
***
「真里!山登りに行くって昨日言ってたじゃない!起きなさい!」
美花が、私の体を揺さぶってくる。
「うぅ……あと5分だけ……」
「ダメ!ほら起きて!」
美花は無理やり私を起こそうとする。
「やだ〜、もう少し寝させてよ〜」
私は布団を頭までかぶって抵抗しようとする。しかし、美花はそれを許さなかった。
「もう!真里ったら……ほら!」美花は、私の被っている布団を引きはがす。「うぅ……寒い」
私は寒さに身を震わせる。
「ほら、起きてよ真里」
「……はぁ……じゃあ美花がキスしてくれたら起きる〜」
私は、少し甘えた声で美花に言う。
「……」
美花は無言で私の額にデコピンをした。
「痛ったい!何するのさ!」
私は額を抑えながら、涙目で美花を見る。
「……真里が変なこと言うから」
「いいじゃん、キスくらい」
私は、美花に抗議する。すると、美花は少し考え込んだ後、私に顔を近づけてきた。
「ん……」
そして、私の唇に優しくキスをした。
「……これでいい?」
美花は頬を赤く染めて聞いてくる。
「う、うん……ありがと。」
私も自分の頬が赤くなっているのを感じながら答えた。
「……朝ごはん作ってあるから。ほら、さっさと顔洗ってきなさいよ」
美花は照れ隠しなのか、少しぶっきらぼうに私に言う。
「はーい……」私はベッドから起き上がり、洗面台に向かった。
「ふぅ……」
私は顔を洗ってから、リビングに向かう。
「美花、おはよう」
私はキッチンで朝食を作っている美花に挨拶をする。
「おはよ。真里、早く食べちゃってよ」
「はーい」
私は椅子に座り、朝食を食べ始める。すると、美花が話しかけてきた。
「ねぇ真里、今日お弁当作ってないの。だから山に登る前に買うの忘れないようにしないと」
「あ、そうだね。じゃあ早めに行こうか」
「うん、お願いね。真里」
「はいはい、了解しました」
私は朝食を食べ終えると、出かける準備を始めたのだった。
***
私たちは電車に乗って山に向かった。
「ふぅ……やっと着いたね。美花」
私は、伸びをしながら言う。
「うん、でもこれからだよ」
私たちは山の頂上を目指して歩いていく。すると途中で綺麗な川が流れていた。
「わぁ……すごい綺麗!」
私が川の近くによって眺めていると、美花が私の袖を引っ張る。
「ねぇ真里、川の水がいくら綺麗でも飲んじゃダメだからね」
「わかってるよ。でも、こうして見てるだけでも癒されるよね」
私は川のせせらぎを聞きながら、美花に言う。すると美花も「そうだね」と、微笑みながら言った。そしてしばらく歩いた後、ようやく頂上に到着した。
「はぁ〜……やっと着いたね」
「うん、疲れたね」
私と美花は、頂上で休憩することにした。
「ふぅ……でも景色は最高だね」
私は景色を見ながら言う。辺り一面に緑が広がっていて、とても美しかった。
「そうだね、真里」
美花も私と同じ景色を見て感動しているようだ。
「ねぇ、美花。写真撮ろうよ」
私はスマホを取り出して言う。すると美花は笑顔で応えてくれた。
「うん、いいよ真里」
そして私たちは写真を撮った後、景色をバックにツーショットの写真を撮った。
「よし!これでオッケーだね」
私は撮った写真を美花に見せる。すると美花は嬉しそうに言った。
「じゃあ、お弁当食べようか」
***
「ふぅ……美味しかったね」
美花は、満足げな表情で言う。
「うん、ごちそうさまでした」
私はお腹を擦りながら言う。すると美花が突然聞いてきた。
「ねぇ真里、この後は何するの?」
「ん?今日はね〜、山登りと景色を楽しむだけだよ〜」私は笑顔で答える。すると美花は少し不満げに言った。
「えぇ……せっかく山に来たんだし、もっと何かしようよ」
「うーん……じゃあさ!美花、ちょっと目を瞑ってくれる?」
「え、うん。いいけど」
美花は不思議そうな顔をしながらも目を瞑った。
「じゃあ、そのまま動かないでね」
私はそう言うと美花の後ろに回り込み……そして、後ろから抱きついた。
「ひゃっ!?な、何するのよ真里!」
美花は驚いた様子で私から離れようとするが、私は逃がさないとばかりに強く抱きしめる。
「えへへ〜……捕まえた」
私は笑顔で言う。すると美花は少し顔を赤くしながら言った。
「もう……真里ったら、いきなり何するのよ」
「えー?でも最近美花とイチャイチャばっかりしてるじゃん?別によくない?」私は美花に言う。
「う、うん……いや!してません!」美花は強く否定をする。
「え〜?してるじゃん」私は不満げに言う。すると美花は目を逸らしながら言った。
「い、いや……そんなこと……」
美花はさらに顔を赤くしていた。
私はそんな美花の頭を撫でてあげた。
「よしよし……美花は可愛いね」
「も、もうやめてよ真里!私、子供じゃないんだから!」
「ごめんごめん。からかい過ぎちゃった」
私は美花に謝る。そして、そろそろ帰ろうと促すのだった。
***
「はぁ……疲れた。真里のせいで余計に疲れたよ」
美花は、電車の座席に座りながら言う。
「ごめんごめん。でも、美花も満更でもなかったんじゃない?」私は悪戯っぽく笑いながら言う。すると、美花は少し怒った様子で言った。「そんなことないから!もう……」
「あはは……ごめんって」
私は謝りながら笑う。そして電車が目的地に着き私たちは降りる。
「ほら、美花。行くよ」
私は美花の手を取り歩き出す。
「まったく……」
美花は呆れた様子だったが、私の手を優しく握り返してくれた。
「えへへ……ありがと、美花」
私は笑顔で言う。
「はいはい……」
そして私たちは手を繋いだまま帰路についた。
***
「美花、お風呂沸いたよ」
私はリビングでくつろいでいた美花に声をかける。すると美花は眠そうな目で私を見た。
「ん……わかった」
「ほら、早く入ってきなよ。明日も早いんだから」
私はそう言って、美花の背中を押す。すると美花はフラフラとした足取りで浴室に向かった。ちょっとイタズラしたくなった私は、美花に気づかれないようにこっそりと後をつける。そして脱衣所の中に入ったのを見計らい、勢いよくドアを開ける。
「きゃああ!?」
すると美花は悲鳴を上げ、胸を隠しながらこちらを振り向いた。「な、何よ真里!いきなり入ってこないでよ!」
「あはは……ごめんごめん」
私は笑いながら謝る。すると美花は顔を真っ赤にして言った。
「もう……早く出ていって!」
「なんで?一緒に入ろうよ」
私は美花に言うが美花は首を横に振った。
「いや、それは無理」
「えー?同性だしいいじゃん。それに私たち、もう何回もお互いの裸見てるでしょ?」
「それでも嫌なの!早く出ていって!」
美花は私を無理やり脱衣所から押し出し、ドアを閉めた。
「ちぇっ……」
私は少し拗ねたが、まぁ仕方がない。美花がお風呂から上がった後、入るとしよう。
***
「ふぅ……気持ちよかった」
私は、お風呂から上がって美花のいるリビングに向かった。すると、美花はソファに座りながらテレビを観ていた。
「あ、美花。上がったよ」
私が声をかけると、美花はこちらを振り向く。そして少し驚いた様子で言った。「え……もう上がったの?早くない?」
「うん、だって私いつもカラスの行水だし」
私は笑いながら言う。すると美花は少し呆れた様子で言った。
「まったく……ちゃんと温まったの?」
「うん、大丈夫だよ」
「そう……ならいいんだけど」
美花はそう言うと、またテレビの方に視線を戻した。
「ねぇ、美花。暇だから何か一緒にしようよ」
私はソファに座っていた美花に後ろから抱きつき、耳元で囁くようにお願いする。すると美花は顔を赤くしながら言った。
「ちょっ……真里、近すぎだって……」
「えー?いいじゃん別に」
私はさらに体を密着させる。すると美花は耳まで真っ赤にして言った。
「もう……離れてってば!」
「わかった」私は美花から離れ、ソファの隣に座る。すると美花は私の方を向いて言った。
「真里、ちょっとそこで正座して」
「え、なんで?」
私は疑問に思い聞き返す。すると、美花は怒った様子で言った。
「いいから早くして!」
「はい……」私は美花の言う通り、その場で正座をする。
「もう!真里は最近調子に乗り過ぎです。だから今日こそは反省してもらいます!」
美花は、私の前に仁王立ちして言う。
「え、いや……でも……」
私は言い訳をしようとしたが、美花に遮られる。
「言い訳は無用!今日は徹底的にお仕置きします!」
美花はそう言うと、私の両頬を引っ張った。
「いひゃいいひゃい!」
「まったく……真里はすぐ調子に乗るんだから」
美花は私の頬から手を離すと、今度は私の両頬を優しく撫でてきた。
「うぅ……ごめんなさい」
私は涙目になりながら謝る。
「それに真里はデリカシーが無さすぎ!たとえ同性でもお風呂に無理やり突入しちゃだめでしょう!?」
「はい……反省してます」
私は素直に謝った。すると、美花は満足そうに頷きながら言う。
「うん、よろしい。じゃあ今日はこれで終わりね」
「え?終わりなの?」私は不満げに聞く。すると美花は少し驚いた様子で言った。
「え、何?まだお説教してほしいの?」
「・・・・うん」
「え、えぇ……真里ってMだったんだね……」
「いや!違うよ!?ただ美花にもっと構ってほしいだけで……」
私は慌てて否定する。すると美花は呆れた様子で言った。「はいはい……わかったから。もう夜も遅いし寝ましょうね」
「うん……わかった」
私は、渋々頷くと立ち上がり寝室に向かう。そしてベッドに入り布団を被ると美花の方を向いて言った。「ねぇ、美花」
「ん?どうしたの?」
美花は私の方を向いて答える。
「おやすみのキスは?」「しません!」美花は食い気味に言った。
「えー……ケチ」私は不満げに言う。
「もう!あんまり調子に乗ると、明日は口聞かないからね!」
「え……それは困る」
「じゃあ早く寝なさい!」
美花はそう言うと、反対側を向いてしまった。
「はぁい……」私は渋々目を閉じる。そしてしばらく時間が経ち……私は我慢できなくなって美花に声をかける。
「ねぇ、美花」
「何?」
美花はこちらを向かずに返事をする。私は少し不安になりながらも聞いた。
「怒ってる?」「……別に」
美花は素っ気なく答える。
「じゃあ……好き?」「……おやすみ!」美花はそう言って、頭まで布団を被ってしまった。
「あ、ちょっと!美花!」
私は慌てて声をかけるが、美花は無視を決め込むようだ。
「わかったよ。おやすみ、美花」
私は、諦めて寝ることにした。
***
「ん……」私は、ゆっくりと目を開ける。すると、目の前には美花の顔があった。
「うわっ!?」私は驚いて飛び起きる。すると美花は不満げに言った。
「真里……うるさい」
「あ、ごめん……」
私は謝る。すると美花は呆れたような様子で言った。「まったく……やっと起きたの?」
「うん……おはよう」私は寝ぼけまなこを擦りながら言う。
「おはよう……朝ごはんできてるから早く顔洗ってきて」
「はーい……」私は返事をして洗面台に向かう。そして鏡に映る自分を見ながら大きく伸びをした。
「よしっ!今日も頑張るぞ〜」私は小声で気合いを入れると、リビングに戻った。
***
今日は休日だが、私たちは特に出かけるでもなく家でのんびりと過ごしていた。美花はソファに座ってファッション雑誌を読み、私は床に寝転がってスマホをいじっている。すると突然、美花が声をかけてきた。「ねぇ真里」
「ん?何?」
私はスマホから目を離さずに答える。
「私たちって、いつまでこうしていられるのかな」
「え?」私は思わず美花の方を見る。しかし美花は相変わらず雑誌に目を向けたままだった。
(どういう意味だろう……)私は少し考えてから言う。
「うーん……わかんないけど、長くてあと五年くらいじゃないかな?」
「そっか……」美花は少し悲しそうに呟くと、また黙り込んでしまった。
(どうしたんだろう……)私は疑問に思いながらも、美花が話してくれるまで待つことにした。
「ねぇ真里」
しばらくして、美花が声をかけてきた。私はスマホをいじる手を止めて返事をする。
「ん?」
すると、美花は立ち上がって私の前に立った。そして私の目を見つめて言った。
「真里は……私のことが好き?」
「え?うん、好きだよ」私は戸惑いながらも答える。
すると、美花は少し嬉しそうに微笑んで言った。「ありがとう……私も真里のことが大好きよ」
「え、うん……ありがとう?」私は戸惑いながらも礼を言う。
すると美花は真剣な表情になって言った。「ねぇ真里、お婆ちゃんになっても……私の隣にいてくれる?」
「うん、お煎餅齧りながら思い出話でもしようか」
私は冗談めかして言う。しかし美花は真剣な眼差しのまま言った。
「うん、ありがとう」
「え?うん……」私は戸惑いながらも返事をする。すると美花は私の隣に座ってきた。
「ねぇ真里、手繋いでいい?」美花は突然そんなことを言ってきた。
私は少し驚いたが、すぐに笑顔で答える。「もちろんいいよ」
すると美花は私の手を握ってくる。その手はとても温かかった。




