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104/107

104,そろそろ。

 

 魔物の数が増えすぎる。

 しかもモブ敵枠というより、中ボス格。


 しかし、どこから産出されているんだ?

 見たところ、召喚魔法陣のようなものは見えないが。


 何か裏があるのかも。

 で、その裏はどこだ?


 無駄にでかい玉座に飛び乗って、周囲を見回した。


 まず空中支援がなくなったなぁと思ったら、マナエネルギーのドラゴン騎乗中のミシェルは、翼竜型の魔物の群れと交戦中。

 ミシェルの攻撃スキルは、単体に対するものがほとんどなので、群がられると厳しいらしい。


 と思ったら、ミシェルが落下する。

 助けるべきか。いや、ここは下手に手を出すと、邪魔になるかもしれないな。


 見守っていると、ミシェルが手近の翼竜型魔物に飛び乗る。

 さらにマナの手綱をつかい、翼竜型魔物を操縦しはじめた。


 《竜操》スキルか。


 さすがドラゴンライダー。

 まぁ翼竜型魔物も、ドラゴンの親戚のようなものだろうし。


 そこからマナドラゴンと連携して、翼竜型魔物の群れと戦い、押し返しだした。

 向こうは大丈夫。


 ほかは。

 敵パーティの全体アタッカーと交戦中のケイティ。

 敵のほうが、基本ステータスは高いだろうに、奮闘中。

 わが弟子……本当に死んでしまったアーグがいるので、第二弟子。

 育ったものだ。


 しかし敵の全体アタッカーを仕留めても、死者蘇生されられるのだろうな。


 死者蘇生でいわばゾンビ化した単体アタッカーは、魔物の群れを率いて、勇者少女と戦っている。


 これはドミノ式になる気がするな。

 ヒーラー兼ネクロマンサーの魔人の『死者蘇生』バフを解除したとする。

 このヒーラー兼ネクロマンサーが完全死亡することで、こいつが付与した他の死者蘇生バフも自動消去されるはず。


 本当か? どうもこのヒーラー兼ネクロマンサーには、無駄に手古摺っている気がする。

 しかしスキルは付与者が死ねば、そこまでのはずだ。


 魔人として長く生きてきた自分の記憶を信じよう。

 いや、確か例外としては、呪術系は別だった。


 まてよ。ネクロマンサーって、呪術師の系譜??


「あー、もう面倒ね!」


 勇者少女が《不の刃》を発動。不可視にして、必ず切断されるという制約のある刃が、手あたり次第に魔物たちを切断しだす。


 そこから後退して、おれのそばに着地。


「勇者少女さんや。もう一押しで、敵魔人も撃破してみたらどうだ? ほら、敵ヒーラー兼ネクロマンサーを」


「うーん。バラバラにしても継ぎ接ぎになって向かってきそうじゃない。殺すだけ無駄。というか、もう死んでいるし」


「後学のため聞くが、ネクロマンサーって、呪術師の系譜か?」


「え? ……死霊使いなんだから、呪術師とは違うでしょ」


「それが聞きたかった。ところでメアリー知らないか?」


「向こうでヤマタノオロチに慰みものになっていたけど」


「助けてあげなさいよ」


 高く跳躍し、ちょうど上空を飛びかかったミシェルの翼竜に着地。


「悪いけど、少し運んでくれるか?」


「なら、そっちのを使ってくれ」とミシェル。


 別の翼竜型魔物にマナエネルギーの手綱を付与する。

《竜操》は、複数同時発動が可能なのか。


 おれはそちらの翼竜に飛び移り、空中から、魔物たちの蠢くボス部屋を見回す。


 メアリーを発見。

 うーん、たしかにヤマタノオロチに慰みものになっている。

 まぁ、魔人メンタルなら大丈夫。


 ところで魔物たちを召喚しつづけている大元を見つけた。


 そろそろ、反撃に転じるとするか。

 ところでこの翼竜、なんか息が臭いよ。



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