中
...安田の家は町のはずれにある小さなアパートで、父母妹と住んでいると言えば聞こえはいいが、実際はスペースを共有していだけと言えるくらいに両親の中が悪かった。
家に帰っては、母の粗探しを永遠に続け、恐るべき着眼点でどんなにちいさな粗でも文句をつけてくる父と、溜まったストレスのはけ口が、自分の子供に対する暴言という母。
どんなに仲が悪くとも、離婚をしない理由が、最後は子供の押し付け合い。で、あることも安田は知っていた。
...そんな家庭環境だから、安田も妹も夜になるまで家には帰らなかった。特別に行く場所も、することも無いから、いつも公園でひとり考え込んでしまう。
『あいつの悪態に反論する勇気があれば...』母も妹も安田も父が怖かった。『クラスメイトを助ける勇気もない...』安田は勇気がない自分が一番嫌いだった。
『一番最低なのは俺だ...考えるだけで何も行動しない...こうやって毎日自己嫌悪に陥るだけで何も達成できない...自分が傷ついたり辛い思いをするのが嫌だから他人を身代わりにして、まるで自分が正しいかのように自己満足で父に陰口を言って、陰口を言うだけで実際に面と向かったら何も言えないくせに!正義者ぶって!そう思っているなら直接本人にやめろと言えばいいのに!自分が傷つかない位置から卑怯に.............勇気さえあれば...勇気さえ』
♪~いつの間にか時刻は17時半を回っていた、時間を知らせるメロディーがなっている...『帰らなきゃ...』安田が立ち上がって周りを見渡すと、山の方角に向かって走っている人がいる...そう遠くない位置だからわかる...
『悠馬!?』安田が驚いて間に悠馬は全速力で木の間に消えていった...『あいつ何やってんだ!?その山にはいっちゃいけないって教わっただろ!』『と、とにかく追わないと!』夜の山は危険だが、勇気がない自分は嫌だ.......安田も悠馬を追いかけて、山の中に消えていった。
...立ち入り禁止を示す木の杭を越えて、山の中へ入ると、別世界だと思われるほどに、異様な気配がした。
人が通って出来た道は全くなく、急な斜面を登って悠馬を探す。『家に帰りたいわけじゃないけど、早く帰らなきゃいけない理由もある』妹を一人にするわけにはいかないからだ。
安田は人が通った形跡から悠馬を探す事にした。人の出入りが全くないこの山で、新たに草が折れているなど、形跡があれば、それは自分か悠馬が通った跡だ、安田は自分が付けた形跡を慎重にたどり、山の入り口まで戻り、草が折れている場所を探した。
『同じ入り口から入ったんだ、近くになにかしらの痕跡があるはず』
地面に手をつけて凹凸を調べたりしたが、結局安田が付けた草の折れ目の一歩分右に、頭が下がり、しなびた雑草の一帯を見つけた。
『これ以上暗くなれば、もう雑草から痕跡を見つけるのは無理だ、もしも暗い山の中で迷子になったりしたら、最悪死ぬかもな...』急ぎながらも、確実に一歩一歩、痕跡をたどっていった。
探し始めてすぐ、山に異変起こった。『!?なんだ...???急に...変じゃなくなった...?』安田が山に入ったとき感じた、『異様な気配』が山全体から消えてなくなった気がした...
『そんなことより、早く探さないと時間ががない....』しかし一向に、『.......いない...』悠馬は見つからない、その上、安田はもう自分がどこにいるのか分からなくなった。
『.......................あいつもう、下山したかも、しれないな。もう暗くて痕跡なんて探せないし...でもなんでこんな時間に山に行ったんだ...夜の山に入るなんて自殺行為同然だぞ...自殺?まさか......』
結局安田はもう少しだけ探す事にした。そして、安田が地面の凹凸を調べている時だった。『?なんだこれ.....紙の束...?.....!!?札束!?え.....?こ、これ札束!!?一万円札!?な、なんでこんなところに.....?』
安田が札束を持ち上げると、『お、重い.....!?紙の重さじゃない。この重量感...................って俺はクラスメイトを探しに来たんだった...でもなんで...こんなところに大金が?まあいいか!!!悠馬を見つけたらすこしだけ分けてやろう!!はっはっは...』
安田が喜びの嬌声をあげていると、闇の中から突然、がさがさと...草をかき分けて黒い塊が現れた...
『!?』安田が野生動物かと思い身構えると黒い塊が突然、抱きついてきた
『安田君!!!』『ゆ、悠馬!?!?』安田が野生動物だと思った黒い塊は悠馬本人だった『お、お前!どこ行ってたんだよ!ずっと探してたんだぞ!ここが立ち入り禁止だと知ってんのか!?もう見つからないと思って......悠馬...??』
『うっ...ひっ...ずびっ...』
『え?泣い...てる?』
『どうして?お前何があったんだよ...!』
『..............グズっ...』
『おいおいおい...』なぜ悠馬が泣いているのか...安田はわからなかったが、それでも待つことにした。
お札が濡れないように後ろの手に回して...
『..............すっ.........はぁぁぁ.........ごめんなさい.........もう...大丈夫...』
『そっか...聞きたいことはたくさんあるけど、とりあえず街に帰ろう...ここは危ないから...』
『..............』
『どうした.......?』
『..............帰らない.......』
『!?なっっ!...なんでだよ!?どうして!?理由は?理由はなに!?』
『.......やらねばならないことがある.......ごめん.......一人で帰って...』
『や、やらねばならないことって...?』
『........................人を...殺した...』
『!?え?殺した...?』
『こっ故意じゃない!僕だって殺したくて殺したわけじゃない!ただ間違えて...』
『どう間違えれば人が死ぬんだよ...っていうか...そのことと、山に登ることになんの関連性があるんだよ...』
『だってあいつらが.......山にある池に行けば.......どんな願いでも叶うって...』
『!?お前!そんなこと本気で信じてんのか!?あんなのただの噂話か都市伝説だよ!』
『うるさいな!別に関係ないだろ!僕が何をしようがお前には!なんなんだよ!何様だよ!お前には家族
がまだいるんだろ!だったら早く家に帰れよ!人に偉そうに説教垂れやがって!何も知らないくせに!僕
がどんな思いをしてきたのか何も...!何も知らないくせに!』
『.......!』安田は悠馬の『お前にはまだ家族』という言葉で.......自分が置かれている家庭環境につ
いて思い出した、父の事...母の事...安田は『何も知らないのはお前だろ!?』と言いそうになったが...
それ以上に『まだ』と言う言葉に引っかかった。確か悠馬にはおばあちゃんがいたはずだ.......
『え?お前が殺した人って...』
『!!!!』
悠馬が答えを言う前に安田は察した。そして自分の発言を恥じた。確かにそんなことがあったら都市伝説
にでもなんでもすがりたくなるかもしれない。
『ごめん.......』
『........................』
一方の悠馬も、すこし前まで泣きわめいていたのに、今は偉そうに喋っている自分を恥ずかしく思った。
『いや、僕も...悪かったごめん.......冷静じゃなかった...』
気まずい二人の間に沈黙が流れた…
『........................』
『........................』
『...それでもやっぱり山から下りないのか...』
『........................探す』
『どうしても...か?』
『...うん』
『そこまで言うなら分かった。俺も手伝う!』
『!?え...』
『俺、さっきは興奮して都市伝説とか噂話とか言っちゃったけど、この山には何かある気がする。なん
か、それこそ信憑性がないけど、俺この山には入ったとき変な感覚がしたんだよ...!』
(途中で消えたことは黙っておいた)
『!僕も感じた...』
『!そうだろ、そうだろ!やっぱり何かこの山にはあるんだって、この山が立ち入り禁止なのもきっと誰
かが隠したいから立ち入り禁止にしてるんだよ!』
『...でも僕は...』
本気で探している訳じゃない、と言おうとした時...
『あ!』安田は自分が札束をを拾ったことを思い出した。
『それだけじゃない!ほら、見ろよこの金!』
安田は道端で拾った札束を見せた。
『!?え?なにこれ???どうして?』
『拾ったんだよ!山の中で!いくらあるのか数えられないくらいの大金だよ!金が落ちてることと、この
山に池があることは関係ないけど、この山には何かあるよ!』
(さっきまで帰えろうとか言ってたくせに...金が欲しいのか...?)
『願いはお前に譲るよ、俺はただついていければいいから』
『そこまでついてきたいなら別にいいけど...池がほんとにあるとは思っていない...』
『それでもいい』
最後は、安田の力説に負ける形で、悠馬がついていくことを許可した。ここまで安田が悠馬についていき
たかったのは、金目当てではなく、いじめられている悠馬を助けられなかった安田がすこしでも彼の役に
立ちたかったからである。
こうして二人の旅が始まった...
平坦な場所に座って、二人は情報を整理することから始めた、
『言うのはつらいと思うけど...どういう経緯でおばあちゃんを...』
『.......』
悠馬はしばらくの間黙っていたが、やがてちいさな声で語り始めた。
『君と別れた後、家に帰ろうと思って、自転車に乗ったんだ.......』
『...』
相づちを打つべきだと思いつつも、安田は黙って聞いていた、失言をするのが怖かった。
『古い自転車だからかな...ブレーキが利かなくなった...』
『...』
『それで......ぶつかった...止まろうと思ったけど...』
『そっか...どうしようもないことだよそれは...』
結局黙っているのも悪いと思い相づちを打つことにした。
『ぶつかった時は混乱してたんだ...もう...こんなのおかしいって...こんなに僕ばかりなのは不公平だって......もちろん救急車を呼んでもらったよ...でも来る前に...』
『...』
『見た目からして...ダメかもしれないとも思った...』
『それで池の事思い出して、山に向かったの?』
『うん...今思うとどうかしてると思う、でもその時は...希望にすがりたかった...なんでもよかった...自分が無力で何もできないのが嫌だった。だから走った、何も考えなかったよ』
『そうか...』
『君は?僕と別れたあと...』
『ああ...俺は特に何もせず...一人で考え事してたんだ、それで5時半のメロディーがなったから、家に帰ろうと思った。そしたら走って山に向かう君を見た、それで追いかけてきたってわけ。立ち入り禁止なこと知らないのかと思って。』
『そうなんだ...え?でも僕が山に入ったのは5時半じゃないよメロディーがなっている時は、まだ助かるんじゃないかと思って...』
『!!!?で、でもあれは間違いなく君だったよ。』
『?どういう事?』
『!?だって俺は、君の足跡を追って君を見つけたんだよ?』
『え?僕は山に入ったら叫んでいる人がいると思って...近づいたら...安田君だった...人違いじゃないの?』
『!?でも立ち入り禁止の山に入る人なんて...それに顔だって見えたけど...悠馬だったよ。』
『きっと似た人だったんだよ...それよりも安田君何か食べる物持ってない?』
『え...ごめん何もない。』
...それからの二人の会話は、食べ物とか飲み物とか所持品の話題に移った。結局二人とも、こんなことになると思っていなかったから、何も持っていなかった。スマホも持っていないから、時刻も天気も分からない、月明かりが全くないので、完全に曇りきっているのかもしれない。二人は結局、明日の早朝から池を探すことにした。まっくら闇の中だとそれが池であることすら、認識できないと思ったからである。しかしいつも布団にくるまって寝ている二人だから、硬い地面の上で、寝付けないのは当然のことだった。そうして二人はまた会話を続けた。
『安田君...家に帰らなくていいの?家族が心配してるんじゃないの?』
『大丈夫だよ。』
安田は妹を思い出したが、一晩くらいなら...と思い、正当化した。
『......そっか...』
安田の顔は見えなかったが、神妙な声で、これ以上追求するのはよくないと思った。
二人の会話は、それきりでおしまい。先に眠りに入ったのは安田だったが、夜中、人がすすり泣く声で目を覚ましたのも安田だった。
『........................』
聞き取れないほど、ちいさな声。盗み聞きは良くないと思い、つつも、鳴き声を聞いていると、いろいろな考えが頭の中を占める。悠馬は、おばあちゃんという名称を一度も言わかった、それは、飲み込めていない、からかもしれないと、思った。理解がまだできないから、と思った。本当は、喋るのもつらいのだろう。とも思った。
いろいろな考えが...頭をよぎる...家族がいるだけ、自分は幸せなのかもしれない、なのに自分はどれだけわがままなのだろうか...池に行くつもりがない悠馬を連れていって、俺は何がしたいのだろう、ただの自己満足かもしれない...本当に妖精なんているはずがないのに...。妹までほっといておいて...どうしようもないことだと思いつつも、考えるのをやめられない。しかし考えているうちに、眠くなって、最後には完全に睡眠に入った..。
そうして二人の長い一日が終わった...。
...........................朝の何時頃だろう...二人は...雲の隙間から差す朝日を浴びて目覚めた。
『おはよう』
『...』
悠馬の元気はなかった、当然のことだろう、それに加えて、空腹も原因かもしれない。
『お腹減ったな...』
『...』
『悠馬?』
『今日池を見つけられなかったら、君を家に返す』
それだけ言って悠馬は歩き始めた。全く迷いのない足の動きに安田は気になる。
『...どこか、めぼしい場所でもあるのか?』
『山を登る、開けた場所から池が見えるかも...』
安田が『なるほど』と言ったきり、二人は全く会話などせずに、もくもくと山を登った。最後に食べたものが学校の給食...飢えも酷かったが、それ以上に渇きも酷かった...しかし悠馬は全く休みを取らずに、山を登り続けた。登山道はない。力が入らない腕を、木に回して、けもの道を登って行く。安田ももう、限界だった。それでも、悠馬はもっと辛いはずだ...と思って頑張った。結局池は見つからなかった。見つかる前に頂上についた。
そもそもがそんなに大きい山じゃない、頂上までつくのに一時間とすこししか、かからなかった。しかし一時間の間に、雲が完全に太陽を隠してしまった。
立ち入り禁止の場所だから、ここが頂上ですといった看板はない、ただ景色がいいから、自分の周りに山がたくさんあるのが確認できるだけで...池は見つからなかっ
た。
安田が言った。
『...結局池は見つからなかったな』
『...まあ』
二人とも、分かりきったことだった...願いをかなえてくれる池...そんなものが存在するわけない、悠馬はただ、走る理由が欲しかっただけだった。どうしようもない自分の現実から...走る理由、頑張る理由、池が本当に存在することを信じていたわけではなく。死にも似狂いで体力を使って、最後は自殺。安田もそれを分かって悠馬についてきた。池が存在するということも全く考えなかったわけではないが、それ以上に、悠馬に対して、贖罪を働きたいだけだった...それに安田は悠馬の自殺を止めようとは思わなかった。自分の、たった一人の身内が死んだのだ、とてもじゃないがやめろと言う気にはなれなかった、生きろと言った方が正解なのは間違いないが...
『君は帰りなよ』
悠馬が言ったその言葉には、もう先程のような疲労感がない
『俺にも帰る家がない...』
安田は心底疲れて喋るのも辛そうだ...
『そうなんだ、良かったらその話詳しく教えてくれないか?』
『うん...』
安田はすべて話した...母父妹と四人暮らしであること、父や母から暴言や、嫌がらせを受けていていること、だから家には帰りたくないということ、自分は父が怖い
臆病者だということ、父母よりもそんな自分が一番嫌いだということと、それでも妹だけはどうにか守りたいということ。
『......妹だけは助けたいんだ...このお金で何とかできないかな...』
安田は拾ったお金を悠馬に見せた。
『親戚を頼ってみたら?』
と言う悠馬。
安田は
『親戚にはあったことない...一度も』
と言った。
『そうか...なら、中学生の間に信頼できる大人を誰か見つけるんだ、先生とか。その人に保証人になってもらって、中学を卒業したら、家を借りて、妹と二人暮らしをすればいい。拾ったお金はなるべく使わずに貯金するんだ。家を借りる時、貯金で借りられるかもしれない。妹が拒否しなければだけど...』
悠馬は流れるように言った。
『でも就職先なんてあるかな...』
『中学生なったらパソコンの資格をとろう、部活動にあると思う、パソコンを使う部活が。それで就職できるかわからないけど...何もしないよりはましだよ...』
『わ、分かった考えてみるよ...』
ふふっ...
悠馬が笑った。
『!?』安田は悠馬が笑っているところを初めて見た。驚いて、
『ど、どうした』と言った。
『本当に願いが叶う池があったらな、安田君の願いを叶えてあげるのに、僕の願いは叶えられないから...』
『どういう事?』
安田は驚いている。願いが叶えられないとはどういうことか。
『生き返らせた所で、僕の罪が消えるわけではないから...』
罪が残れば、おばあちゃんと暮らすことはできない。
『そっかー...じゃあこれだったらどう?』
『なに?』
『記憶はそのままにして、一日だけ時を戻してもらえばいいんだよ』
『!?そんなこと、で、できるのかな...』
『そしたら、おばあちゃんを死なせずに、もう一つ願いを叶えることだってができる』
『はは...それいいね、僕もそしたら大金が欲しいな。』
『えー!そこは俺に願いを譲ってくれよ!』
二人は束の間の会話を楽しんだ。安田は悠馬の自殺願望については触れなかった。境遇も、悩みも、何もかも、忘れて、話し合った...しかし別れの時はいつか必ずやってくる。
先に切り出したのは安田だった。
『ごめんもう俺行くわ。』
悠馬が答える
『うん......もう学校休んじゃだめだよ。』
『ああ、俺頑張るよ、頑張る!絶対学校休まないし、資格の勉強だって本気で取り組む!仕事だって頑張ってやるし、それで妹に幸せになってもらいたい!』
『うん、君ならできるよ...頑張れ!』
悠馬は出来るだけの笑顔をつくった。
安田もその笑顔に答えて笑った、そして立ち上がって、言った。
『おし、それじゃあ...バイバイ...!』
悠馬も立ち上がって。
『バイバイ...!』と答える。
悠馬は、安田に手を振って、見送った。
しだいに安田の姿が見えなくなる。
『......』
『....』
『...』
『!』
『待って!』
安田が見えなくなる直前で、悠馬が声を掛けた。
『僕たちもう友達だよね!』
安田は即答した
『もちのろん!』
......そうして安田は山から下りて行った...
頂上に残されたのは悠馬一人。
『もう完全に一人になった...』
そう言ってしばらくの間、空を眺めていた。何を考えているのだろうか......
それからしばらくの間...ずっと空を眺めていた...
気のせいだろうか...どこからか...足音が聞こえる...
地面に耳をつけてみる...
!
間違いない!それは人の足音だった!
立ち入り禁止の山だ、入る人なんて、アイツしかいない。
悠馬が声を出す前に向こうから声がした。
『悠馬!おいおいおいおい!やばいって!』
その声は間違いなく安田のものだった。
『安田君!?どうして』
『ゆ、悠馬!あったよ!本当に池が!