4話、これがこの世界の普通の日常だといいね
やっと、これを投稿出来て安心しています。
楽しんで読んで頂けると幸いです。
フルメタルライフズと同時に書いているので、今までより投稿できるのは遅くなるかもしれません。
主にフルメタルライフズを書くつもりです。
昨夜よく分からない夢を見たシトナは、起きるとさらに強い睡魔に襲われるが、何とか持ちこたえて、家畜の世話をしに、階段を下りて、リビングにある放牧場に行くための扉から向い、放牧場に出る。シトナは、鶏や牛たちに、エサをやり糞を糞箱に入れる。一息つこうとして、腕や足が痛いと気づく、昨日振り回した武器が重くて、体に合っていなかったから筋肉痛を起こしたのだろ。シトナは筋肉をほぐしながら台所に向かう。
台所に珍しくシトナの父親、エジルが椅子に腰かけていた。エジルは、眠そうにあくびしながら、シトナに「おはよう」と声をかけたシトナも「おはよう」と返事を返した。
「朝の仕事、ご苦労さん」
「うん、父さんは、今日はどうするの?」
「うーん、俺は今日、休みだからバルドの奴と組手してヴァルトとバルド一緒に酒場で飲むかなぁ、シトナはどうするんだ、今日」
「今日は学校あるから」
「あぁそうか、しばらく学校だもんな」
「うん、でも学校終わったらシトナ達と遊びに行くんだよ」
「そうか、気をつけてな、あまり母さんが心配する事をするんじゃないぞ」
「父さんも、お酒はそこそこにね」
それからシトナは、自分の部屋に戻って昨日の模擬戦の反省をした。自分には思い特大剣系の武器は向いていなかったので、取りあえずは、小さな武器から段々と鳴らしてロングソードくらいは軽く振れるように特訓する事にした。
まずシトナは、学校に行く時間まで、自分の部屋で筋トレを始めた、最初は準備体操をして、腹筋、腕立て伏せ、それから木刀で素振りをして、気づけば学校に行く時間になった。
シトナは荷物をもって、クルムと合流して、いつものようにルナを迎えに行く、昨日ヴァルトに言われてとおり裏口からノックをして、中に入る。中ではルナが椅子に座って、机の上にあるクッキーをパクパクと食べていた。
((なんかルナがクッキーを食べるだけの人形みたいになってるんだけど))
シトナは、ルナに後ろから声をかける。ルナは急にシトナに話しかけられ食べていたクッキーをのどに詰まらせて少しの間むせかえっていた。それをシトナが水を飲ませて詰まっていたものを流す。
「おいおい大丈夫かよ」
「シトナ、あんまりびっくりさせないで」
「す、すまん」
「もう時間?なら行こ学校、二人とも」
「そうだな早くいかないとウルフィン達も待ってるだろうし」
まだ学校が始まって二日ではあるが、シトナはこの学校になれ始めていた。シトナには今の生活が楽しくて仕方ないようだ。前の世界など忘れて今を精一杯に生きてる。クルムも同様今が楽しくて仕方がないそう思っている。
だが、この楽しいはいつまでも続きはしない、いつしかこの日常が崩れて無くなってしまう。でも彼ならいや彼らならもしかしたらこの世界を変えてくれるかもしれない。
そんな誰かの期待を知る由もなくシトナ達は学校へ向かう。
学校へ着くとウルフィンとテラムを見つける。ウルフィンとテラムもシトナ達を見つけて、寄ってくる。
「おはよう、シトナ、クルム、ルナ」
「おはようテラム」
「やぁやぁおはよう三人とも」
「おう、ウルフィンおはよう」
「今日はどんな授業をするのかな?」
「体育と歴史は確実だな」
「うぇマジかぁ、歴史は先生が女性だからいいけど体育は男だし筋肉痛がいたいし」
「それはウルフィンのせいじゃない?昨日あんなにデカい剣振り回してらそりゃ筋肉痛にもなるでしょう」
「うぐっ、それはそうだけど、シトナはどうなんだよ」
「俺も、筋肉痛だよ、失敗しなぁ今日は体育ないといいけど」
「残念、今日体育あるよ」
「「嘘だろぉぉぉぉ、終わったぁぁ!!」」
「しかも実戦授業」
「テラム、もうそのくらいにしといてやれ二人とも、もう白くなっちゃってるから」
「「ぅあぁガガガ」」
(ゴーン、ゴーン、ゴーン)
白くなっているシトナとウルフィンを差し置いて始業の鐘が鳴る。二日目の授業が始まった。
一時間目は歴史の授業で、シトナ達は魔王の歴史について学ぶ。そもそも魔王という概念ができたのは、最近の事で魔族が人間との戦争でまとまりを見せた事によって上に立ち仕切る物が必要となり中でも一番戦争で活躍したもが魔王となり国を作り人間に対抗できる戦力を整えることに成功した。それが今から二百年前のことである。
魔王になる条件は戦地で、実績を上げる事それただ一つそれだけだ、魔王になるという事は国を作り守り他の魔王や人間の王との関係を作り、国を守る事魔王は世界を保つために必要な要素の一つという事。
今現在魔王は、最大でも十人はいる。その中でも三人の魔王が強い力を持ち他の魔王の力を抑えている。
魔王の数だけ国があり、三人の魔王が治める国、海辺の大国の魔王ラバルベスタ、大森林の国の魔王ヴィーラ、氷雪の国の魔王、ジルバカナス、それぞれの国は、それぞれの名産品や文化が発展している。
これがこの世界の魔王の国と魔王の歴史、ラミアの先生エルミがそれらを言い終えた頃に、授業が終わる鐘が鳴る。
「今日の授業はここまで、明日は歴史はないからしっかり自習するようにね、次はジフニ先生の算数だから準備しとくようにね」
「「「ハイ!」」」
エルミがその部屋から退室する。生徒たちは、次の授業の用意をしてから外に遊びに行く子や部屋で会話する子たちが出始めた、シトナの元居た世界の学校で言う休み時間が始まった。
「よし!最初の授業がやっと終わったぁぁぁ」
「まだ最初の授業だけどね」
「つぎは算数だろ、歴史よりも頭使うからウルフィンは完全に死ぬな」
「ウガガガ、うそだろぉぉ」
「相変わらずにぎやかだね君たちは」
シトナ達が話していいる後ろから女の子の声がした。狐の獣人のアベリアという少女で、ルナの最初の女の子の友達、昨日は始めてシトナ達と会い、友達になった女の子だ。
「アベリア、それにルナ、いいのかここにいて、他の子と遊びに行かなくて」
「うん、シトナ達といるほうが面白し、それに他の子はどっか遊びに行っちゃったから」
「そっか、ってそろそろ鐘が鳴りそうだけど」
(ゴーン、ゴーン、ゴーン)
ウルフィンがそう言葉にしたとたんにら鐘が鳴り響く、鐘が鳴ると同時に外で遊んでいた生徒たちが次次と帰って来て席に座る。
生徒が全員が帰って来て席に着きしばらくして算数の教師狼の獣人のジフニが教室に入って来る。
「ハイ、じゃ皆さん今から授業を始めす」
「「「ハイ!」」」
シトナ達は、ジフニからまず硬貨の価値を教えられる。
まず、硬貨は、世界共通で、一番下から、カパー、シルバ、ゴールド、プラチナとある。
一カパーで、変える物はなく、大体、十五カパーでパンが一つ買える。二百カパーで、一シルバ、これで変える物は、具合の悪い短刀が一つと、下位のポーションくらいで、三百シルバで、一ゴールド、これくらいあれば大概のものは買える、それこそ下手をすれば人の命さえも、それくらいの大金それをはるかに超えるプラチナは、百ゴールドで、一プラチナ、これは国家予算並みの大金、これは国を動かすために最低限必要な量である。
お金の価値や数を覚えた所で、ジフニは、基礎の足し算、引き算、掛け算、割り算をシトナ達に教える。
「それじゃ、アルバ君、十七カパーのパン一つと、一シルバと十三カパーの下位のポーションこれらを足したらいくらになるかな?」
ジフニがアルバと言うハーフリングの少年に沿う問題を出すとアルバはその問題に対しての問いを答える。
「全部で、一シルバと三十カパーです」
「正解、一シルバと三十カパーこれが足し算です、引き算は今のを引く、減らせばいいのです、ではそうですねぇ、シトナ君先ほどの問題を引いてください」
「はい、えぇと一シルバと四カパーです」
「正解、では次の問題に生きましょう」
それからもジフニの授業はしばらく続き、掛け算、割り算の基礎を生徒たちに教え終わる頃に鐘が鳴りだす。
「はい、今日はここまで、また明日次の授業は体育で実戦の授業だからみんな頑張ってね」
ジフニの授業が終わると生徒たちは皆グラウンドに集まり体育の先生のクルウスが来るのを遊びながら待っている。鐘が鳴ると同時にクルウスが校舎の方から現れる。
「よーし、全員集まってるな、それじゃ授業を始めようか、今日の授業は森で実戦だ、お前えたちも知ってのとおりこの村を囲む柵を超えると森がある、森には魔物がうじゃうじゃいるそれで今回は、森の中にいる魔物をどんな奴でもいいから狩って来る事ただしスライムはダメだ、あいつらは部位を切り落として持ってくることができないからな、倒した魔物はどこでもいいから切り落とすだの剥ぐなどして部位を持ち帰ってこい、コレが今回の授業内容だわかったな!」
「「「はい!」」」
「それと今回チームで行動してもらうチームはこちらで決めさせもらった、名前を呼ばれたチームから集まって森に入るように、それじゃ行くぞ」
クルウスが決めたチームは、二人一組で行う狩で、ウルフィン、テラムチーム、ルナ、シトナチーム、クルム、アベリアチームでそれぞれ分けられていた、名前が呼ばれてチームから森へ入っていきそれぞれが魔物を探し始める。基本的には連携を取るために仲のいい者同士で組まれているのだが。
「なんで俺だけ昨日知り合ったアベリアなんだろう」
「クルムは、嫌でしたか?」
「そんなことはない、むしろ嬉しいくらいなんだがアベリアはルナの方が良かったんじゃないかなって…」
「ううん、そんなことなよルナちゃんもいいけど、やっぱりこういうのは男の子に守ってもらえると安心するし」
「そ、そっか、ならいいけど」
周りの森は深く二人以外の声は響いておらず静かで、この森にはクルムとアベリアしかいないような静けさがあった。クルムは前世でも今の今まで女の子との付き合いすらなかったので、ケモ耳美少女と二人きっりのこの状況で、現在進行形で心臓が破裂しそうな勢いで脈打っている。
アベリアに緊張をして、顔色があま良くないクルムに対してアベリアはさらに距離を詰めてクルムの額に手を当てる。クルムの身体にアベリアの育ち盛りの胸部があたり、より一層早く心臓が脈打っている。
「っ!?なっなん、えっど、どうしたのいきなり」
「あっ、うんクルムが顔色悪そうにしてたから熱でもあるんじゃないかとおもって」
「だだだだだ、大丈夫、大丈夫、元気だから、そ、その当たってるから離れてくれると助かるんだけど」
「あっ、うん、ご、ごめんね」
「いや、うん魔物さがそっか」
「うん...」
クルムとアベリアはそんな感じで魔物を探し始めるが、ピンク色の空気が抜けきらず魔物も空気を呼んでか一匹たりとも出てこなかった。その後は何事もなく時が過ぎていくのであった。ちなみにアベリアの尻尾が森に入った時から左右にぶんぶんと振っていたという事はクルムは気づいていないようである。
一方その頃シトナはというと、アベリアより積極的なルナに腕をがっちりとホールドされていた。
「あのぉ、ルナさん歩きにくいし胸が当たってるんですが」
「うん、知ってる、わざとやってる」
「そういうことを堂々と宣言しないでほしいかなぁ」
「じゃぁ、森が暗くて怖いからもう少しこうてる」
「はぁ、どうしてこうなったんだろうか」
ルナとシトナはそんな感じでずるずると森の奥まで入っていく、歩いている途中シトナが何か生き物の気配を察知する。
シトナは一旦ルナに腕を放してもらい警戒態勢にはいる。今回は前回と違って武器はショートソードとバックラーを背負っている。
前回の失敗と、森で使うにはこちらの方が使い勝手がよさそうだからだそうな。
森の草木がざわめきだした途端に、ルナの背後目がけてイノシシが猛進して出てきた。それをシトナがバックラーで防ぎはしたが子供の身体では踏ん張りがきかずルナと一緒に吹き飛ばされる。
「いってぇ、すまん大丈夫かルナ」
「うん、シトナのおかげで大丈夫」
「あのイノシシは?」
「ストーンボア、魔物」
「ほー、それは良い事聞いた、よし!やるか!」
シトナは即座に起き上がりシトナは腰にさしてある鞘からショートソードを抜き構える。
ルナも弓矢を取り出し矢を構える。
「ストーンボアは硬いからお腹を狙って刺せば倒せる」
「了解!、援護射撃任せたぞ」
「おk~じゃ行くよ、ズドーン」
ルナが気の抜ける掛け声とともに矢を放つ、そのとたんストーンボアの硬い頭がはじけ飛び、だいぶグロッキーなことになっている。
分かりやすく言えば白いキャンパスに茶色や青色、緑色などを中途半端に混ぜ合わせてぶちまけたくらい悲惨になっている。これが俗にいう芸術は爆発と言う奴だろうか。(困惑)
シトナは何が起こったか分からずにその悲惨な現場をあたふたしながら、見ていた。頭の処理が追い付かずに消灯と寸前にはなっている物の何とか正気だけは保っている。
「えっあ、えっ?ん?おぁ?えっ?」
「どうしたのシトナ?」
「ル、ルナさん?これはどういうことですか」
「弓矢に魔力を込めて撃った」
「それ俺に当たってたら死んでたよね俺」
「大丈夫、絶対当てないから」
「不安だわ!」
「それよりも、足か皮剥いで戻ろう」
「ちょっとワイルドすぎやしませんかね、まぁいいけど」
そして、テラムとウルフィンはと言うと男二人で花がなくただむさくるしい絵が映っているだけでしかなかった。他のチームは皆男女混合のチームであるのにテラムとウルフィンは男だかと簡単に言えば女子生徒が男子よりも少なかったわけで、まぁそうなると自然に男だけのチームができるという事。
それで、ウルフィンとテラムは現在戦闘の真っ最中で相手はゴブリンが三匹で、ゴブリンたちの構成は、弓を持ったゴブリンと、ボロボロのロングソードを持ったゴブリンが二匹という構成になっている。
ウルフィン達は、少してこずっている様子で、てこずっているのは数が多いからではなく、油断して不意打ちを食らってウルフィンの足に矢が刺さり動きにくい状態だからだ。
そんなウルフィンとテラムが文句をたれながらゴブリンを相手にしていた。
「クッソ、マジでなんだよ、俺だって可愛い女この子と一緒に組みたかったのに、別にぃ、テラムが嫌とかじゃないんだよ、でもな俺だって、俺だって、なんでゴブリン三体もいて、となりもゴブリンがいるんだよ」
「あのねぇ、ウルフィン僕をあのゴブリンたちと一緒にしないでくれる?僕だって色々文句はあるけどあのゴブリンたちと一緒にされるのは嫌だなぁ、僕は魔族だよあの糞小鬼どもと一緒なんかは嫌なんだ、それにできれば僕も女の子と組みたかったよ、ウルフィンは嫌じゃないけど、やっぱり女の子と組みたかった!」
「くっそ、あの鬼教師まいじでやる気でない事してくれるよな!、足に矢を受けて痛いし、ほんと嫌になる」
「グギャウ、ギィギィグギャギャ!!!!」
「おいテラムなんか言ってるけど翻訳できるか」
「おあいにく様、僕も彼らの言葉はわからないや、でも完全にお相手さんやる気みたいだけど」
「あぁ、そうだなじゃこっちもそろそろ限界なんで本気で行きますか!」
「了解!」
ウルフィンは持っていた武器を捨てて獣の姿になる。まだ子供なので完全な獣のの姿にはなれないがそれでも、ウルフィンはなかなか獣に近い姿になれていた。腕は太く硬く毛深く、足も同様に太く、体は二回りくらい大きくなり、顔は狼のように凛々く鋭い歯を持つ顔立ちになっている。
テラムも、二足歩行のイノシシのように姿を変え、握りしめていた二つのナイフが地に落ちて、手が獣ような爪で切り捨てるスタイルに変更していた。
「ハァ、ゴブリン相手にこの姿になる事にになるとはね」
「まぁもともと数では負けてたし仕方ないだろじゃ、行くぞテラム!」
「おう!!」
「ウガガガガガァァァ」
ウルフィンが雄たけびを上げると、ゴブリンどもは竦み、逃げ出そうとするが、それをゴブリンが逃げる足の速さより早い速度でテラムが逃げ道を防ぎ、ロングソードを持った一匹をテラムが爪で切り裂き、もう一匹はテラムの拳がゴブリンの心臓を貫いた。
弓を構えたゴブリンがテラムを狙って弓を放とうとするがウルフィンがそれを許すはずもなくウルフィンの鋭く強固な爪が弓を持ったゴブリンの心臓を穿つ、三体のゴブリンは一瞬にして地に伏した。
戦闘が終わり警戒を解いてゴブリンどもを剥ごうとしたとき、草むらから一匹のゴブリンが油断するのを狙ってか都合のいい状況で草むらから飛び出してゴブリンが持つナイフがウルフィンを目がけた刃物が突き刺さる瞬間ゴブリンを氷の刃が一刀両断にする。ゴブリンは縦てに真っ二つに切られていた。ウルフィンとテラムは氷の刃が飛んできた方に振り替える。そこにはクルムとアベリアの姿があった。
「うっゎ、真っ二つだよえぐいなアベリアの魔法は」
「それは誉め言葉として受けっとっておきましょう」
「お、お前らなんで此処に」
「あっウルフィンか、、、ん?なんで魔物みたいな姿してるんだお前ら!」
「えっそっから?」
そこからクルムに自分たちの姿を説明している間に元の姿に戻っていくテラムとウルフィン、クルム達はゴブリンの皮を剥ぎ、森を出る準備をする。残ったゴブリンの死骸は他の魔物が通りそうな獣道の放り出してその場を去った。
「いや~良かったよこのまま魔物に合わずに授業が終わる所だったから」
「それに関して何だが、なんで俺たちの場所がわかったんだ?」
「あぁたまたま近くを歩いてたらなんか、魔物の叫び声みたいなのが聞こえたからチャンスと思って行ったらお前らがいて、一匹のゴブリンがお前らを狙ってるのが見えたから助けたって感じだな」
「助けたのは私ですけどね」
「それにしても、ウルフィン、テラムお前らが獣化のスキルが使えたとはな、ウルフィンはともかくテラムが、獣化を使えたのはびっくりしたがな、アレもう、魔族よりも魔物だだったからな」
「うちの親がね使ってたから、真似したらできたっていう」
「あれ、もしかしてテラムって天才?」
「さぁ?親にはすごいって言われてたけど、この村の人のほとんどが出来るみたいだし、おかしくはないんじゃないかな?」
「それもそれで、この村の人がやばい人たちに聞こえるのは俺だけか?」
「いや俺も今思うと結構やばい人たちに囲まれたるなぁとは、思った」
「校長とかは、上位魔族だし、普通は上位魔族は都会の方とか戦地に出るみたいだし」
「そういやここの村は大体の魔族が獣化できるんだよな、じゃアベリアも出来るのか?」
「出来るけど私はあんまり好きじゃないかなぁ」
「なんでだ?」
「可愛くないもん」
「「「アッハイ」」」
そんな会話をしながら森を出ると、もうほとんどの生徒が集まっておりシトナとルナもそこにストーンボアの皮を持って待っていた。これでいつものメンバーが揃い他のチームが帰って来るのを待っていた。
「おーいシトナー!!」
「おっ!、クルムとテラム、ウルフィン、アベリア、帰ってきたのか」
「うん帰ったよ、いやぁ苦労したよ」
「お疲れ様、それで獲物はどうだった?」
「ゴブリンが四体取れたぞ、お前らは、ストーンボアか、、うん?なんか肉片や血が妙な形でついてないか?」
「あぁ、それなんだがルナが魔力の付与をした矢を放って、ストーンボアが、、、爆散した」
「「「えっ?」」」
「爆散した、頭が、爆散した、ハハハ」
「アッ、もいい、もいいから、戻ってこいシトナぁぁぁぁ」
シトナが一つトラウマを植え付けられたところで、生徒たちが全員無事に帰還し今日の授業が終了した。
授業が終わると皆疲れた様子で家へと帰っていく、シトナ達も家へ帰りゆっくりと休む、シトナは昼ご飯を食べて村をよっくりと見て回ることにした。
今回はお昼から一人でゆっくりと見て回れるので、うきうき気分が止まらない、一人でとぼとぼと青空の下を歩きながら村を見ていると、クルムとアベリアが川辺で何かをしているのが見えた。
シトナはちょっかいを出したい気持ちを抑えて、その場を立ち去る。
シトナはそれか村を少し離れて森の中にはいる、そこでずっと放置していたスキルを使った。
それは特定の女神を呼び出すスキル、シトナが周りに誰もいない事を確認して、スキルを発動させる、スキルが発動した途端ん魔法陣が地面に浮き上がる。
だが、その魔法陣はすぐに消えてしまい何も現れる事はなかった。
シトナはレベルの不足か、何かしらの条件が満たせていないのか悩やんだ末、諦めて他の手を探すことにした。
そこから気持ちを切り替えて、街を巡る、村をシトナが歩き回っていると、酒場から聞き覚えのある声が聞こえた。その声は、シトナの父エジルがクルムの父バルドとルナの父ヴァルトで昼間から酒をガバガバと飲んでいる光景を見てしまった。
「ガハハハッ、俺の息子が最近色気浮いて来てな、さっきなんてニーシャの奴の娘と川辺でいちゃツイてやがってよぉ」
「それは、良かったなバルド、だが俺の息子もルナと仲が良いからいずれは、あるかもな!ハハハ」
「俺の娘はシトナにならくれてやってもいいが、ただでは渡さんぞ!」
「なぁにぃ、俺の息子が弱いとでもいうのかぁ」
「ガハハ、今度の祭りでそれを見極めるわ!ダッハハハ」
(うっわ、よく聞こえないけど昼間かっから飲んでスゴイ酔ってるのはわかる、あれには近づかんとこ)
シトナがそこから立ち去ろうとしたとき見覚えのある三人の女の人が酒場に入っていく、その三人はだいたい察しはついているが、一人はシトナの母、へニア、もう一人はクルムの母フィーナ、最後の一人がルナの母、ネア、この三人は昼間っから酒を飲んでだらけているふがいない旦那たちを回収しに来たらしい、三人は疲れ切った顔で旦那を気絶させて持ち帰った光景をシトナは最初から最後まで見て、母には逆らわないようにしようとその時思った。ちなみに父親たちが店から連れ出されている光景はなんだか笑えて来るような光景であった。
それから夜暗くなるまで村を周り大体の村の地形を頭に入れた。
家に帰ると、へニアが羊のミルクと牛の肉で煮詰めた暖かいシチューを作って待っていた。昼間ひっぱたかれていた父親のエジルはと言うと酔いがさめていていつものエジルに戻っていた。
家族みんなで楽しく、食卓を囲み食事を終えたらいつものように部屋に戻り魔法の修行をしていた。
修行が終わると疲れて即座に眠りについてしまった。
そして数日たち休みの日の朝、シトナはまだ霧の濃い朝家畜たちの世話をしようとして家の玄関を開けると、身を覚えのある女の子が扉の前で寝ていた。
それは、この前使用したスキルで召喚された、シトナと同じくらいの歳の見た目をした人の姿の女神ファルナであった。そしてシトナのスキルからこの前使用したスキルは消えていた。ファルナが目を覚ましシトナに気づくと、飛んで抱き着いてきた。
「会いたかった、シトナほんとに、ほんとに会いたかった」
「あぁ、俺もだよファルナ」
「えーと、私今女神の名でよばれたらまずいので、今はですねフィルーナと、呼んでください」
「わかったよフィルーナ、あと家はどうするの?」
「シトナの所で養ってもらえると嬉しいのだけど」
「あぁそうかわかった、何とか言ってみるよ」
「うん、よろしくね?」
「あぁ、任せろ」
それからシトナは家畜の世話を終わらせた後、家に戻りちょうど起きたばかりのへニアとエジルに事情をいろいろ誤魔化しながら説明した。
ファルナもとい、フィルーナは今は一応人間の姿をしているから人族認識をされているが、この村は元から人族に寛容なので、というか基本的には、のほほんとしているので、案外あっさりと受け入れられた。
ちなみにフィルーナの扱いはシトナの婚約者となっていた、なぜそんなことになったかというと、シトナがフィルーナが冒険中迷子になって、いく当てがなくなってこの村にたどり着いたことになっている。
それでフィルーナがここに移住させてくれるならシトナの婚約者になると言い出し、それをシトナの親二人は即答でOKを出したというわけだ。主にへニアがノリノリだった。
「いいでしょう、今日からフィルーナちゃんはうちの娘です!」
「はい!お母さん」
「良かった、良かったぞ、俺の息子が、息子が、ようやく結婚する決心をこの年で女の一人や二人彼女にすらしてなかった俺の息子が」
「いや、そんな泣かれても」
「ふふ、面白い方々ですね」
そんな時ドアを叩く音がして、シトナがドアを開けると、珍しく早起きなルナがシトナの家に来ていた。
「おはよう、シトナ」
「おはよう、ルナ今日はどうした?」
「ん、今日は休みだから暇で遊びに来た」
「あっうん、じゃぁそうだなぁ、クルム達も呼ぶか」
「うん、そうして」
「シトナ、遅いですけど何してるんですか?」
シトナがいつまでたっても玄関からもどつてこないので様子を見に来たフィルーナが玄関に足を運ぶとそこにはふわふわとした女の子ルナがシトナと楽しそうに会話をしていた。
「シトナ、その子は?」
「あぁ、これからみんなで遊びに行くからついでに皆にも紹介しようと思ってたところだルナ」
「そう、」
ルナはそう何かを考えるようにシトナとフィルーナの方に目を向ける。
フィルーナは何を察したかのように微笑む
「シトナは本当、たらしですね」
そう小さく呟くのであった。
「うん?何かっ言った?」
「いいえ何でも」
「そうか、じゃみんな呼んで遊ぼうか」
「うん、わかった、シトナが呼んできて私は、そこの、えっと...」
「フィルーナですよルナさん」
「フィルーナ、村、案内するよ」
「ありがとうございます、そういう事ですのでシトナよろしくお願いします」
「うん、どこで待ち合わせをするんだい?」
「うん、じゃ噴水の前で待ってて」
「分かった、皆を呼んでくるよ」
そう言ってシトナは走り出していく。
シトナが走り出していったあと、残された少女二人はと言うと。
「さて、どこから回る?」
「お任せしますよ」
「そう、ならまずはお肉屋さんから」
「分かりました」
フィルーナはルナに案内されて肉屋、服屋、学校、酒場など案内をして最後に噴水前に顔を出す。
「あのぉなんで、肉屋さんと、酒場に、服屋さんと、学校はなんとなくわかるのですが」
「ん、美味しいもの食べたいときはシトナ連れてお肉屋さんに行ったらいいし、酒場には近づいたらいけない所だから教えた」
「そ、そうですか」
「それにしても、シトナ達遅いよね」
「うん、遅い」
その頃噂のシトナはと言うと、シトナ、クルム、テラム、ウルフィンは、酒場の親父達に捕まっていた。
テラムの父親以外の父親が揃って悪酔いしていた、最初ウルフィンが自分の父親に捕まってそこから芋ずるしきに一人、また一人と酔っ払いに捕まっていく、ちなみにウルフィンの父親は狼の獣人、見た目はほとんどウルフィンと変わりない、名前をジャンクという。母親は、ハーフリングで、見た目は小さい人の子に見えるが耳の辺りにふさふさの毛が生えている。名前をフェーオという。
「親父ぃぃ、酒臭いんだが」
「そんなこと言うなよぉ、ウルフィン、お前も、ほれ、飲め飲め、」
「いや俺こいつらと遊ぶ約束してるし、待たせてるやつもいるし」
「なんだよ、それならそれと早く言えよおぉ」
「親父達、あんたらなぁ母さん達がまた来ても知らねぇぞ」
「「「大丈夫、そん時は土下座で謝るから!!」」」
(((ダメだこの大人たち早く何とかしないと)))
そしてどこからか、昼間から飲みふけっているだらしない男たちを、連れ帰りに来た母親たちが揃って鬼の形相で家へ連れ帰る。
なぜかウルフィンの父親だけが、縄で手足を縛られ、連れ帰られていた。
母親たちに助けられた一行は、無事に待ち合わせの場所にたどり着いた。
最初は、フィルーナの事項紹介と、現状の立場をウルフィン達に、話した。
フィルーナは、すぐにウルフィン達と打ち解け、シトナ達の輪に溶け込んだ。
「いいなぁ、シトナはもう婚約者が決まって、しかも美人ときたもんだ」
「あはは、ウルフィンにもそのうち婚約者が出来るよ」
「いつだろうなぁ、出来るだけ早く来てくれ俺の運命の人よ!」
「私はもうそこらへんは、決まってる」
「へー、誰なんだいそれは、ルナ」
「ん、まだ言わない、祭りの時、話す」
「結構、早い段階ではなすんだね」
「テラムはどうなんだよ?」
「僕は、ほらゴブリンだし、結婚は無理じゃないかな?、母さんはエルフだけどだいぶ変わってる人だから、父さんもだけど」
「そんなことないさ、父親がゴブリンで、エルフと結婚できてんだ、お前もやれば女の一人や二人落とせるよ」
「ありがとう、クルム」
「さぁ目的の場所へ向かおうぜ」
「えぇと皆さんどこに向かってるのですか?」
「「「それはねぇ、内緒!」」」
フィルーナは?を浮かべながらシトナ達の後についていく、村を出て、森の方向へと向かっていく、森の奥へと進むと、開けた場所に出る。
その中心には一本の大きな木と、クラスメイトの姿があった。
その場にいるクラスメイトは三人、男の子が一人女の子が二人、男の子の方は、鬼人族で、赤い髪に琥珀色の瞳、鬼人族特有の二本の角と筋肉質な体つき、白いTシャツに短パンを履いた子、名前はハング、最近テラムの紹介で一緒に遊ぶようになり始めた。
女の子は一人ドライアド、もう一人は魔人族、この子達もルナの友達と紹介され一緒に遊ぶようになった子たちだ。
ドライアドの子は、緑色の長い髪に、エメラルドグリーンの瞳、ねこの刺繍が縫い込まれた白のブラウスとスカートをはいていた。
名前はニーシャ、魔人族の子は、黒髪にポニーテールで、頭の角は羊のようになっている。光のない赤い瞳をしていて、黒のパーカーと短い黒のスカートをはいていた。
シトナ達が、声をかけるシトナ達に駆け寄っていく。
これから何が始まるのかとフィルーナは不思議に思う。
最後まで読んでいただいてありがとうございます。
これからも頑張って小説を書いていきたいと思います。
それと前書きでも書きましたが、別作品でフルメタルライフズとい作品を書いています。
出来ればそちらも見て頂けると幸いです。
此処まで読んで頂き感謝しかございません。最後に、最近寒くなってきています、お体には気おつけてください。




