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第一章 王様ゲーム

「あと分かってるけど数字で指名してくださいね? 名指しだと酷いことになりますからね!」

「ワカッタワカッタ」


 何故かつてないほどの棒読み……。


「「王様だーれだ!」」

「しゃあああああああああああああああああ!王様じゃああああああああああああああい! キタ! 来たよマイハニー! 僕の時代が!」

「へー」

「今僕の調子は絶好調! 1番と王様はキス!」


あ、私絶好調だわ。

2番だから。


「オイ変態王族、お前どんだけ属性欲してるんだよ……」

「僕のセリフだわ! シスコンの他に属性欲しかったのかどうかは知らないがどうしてお前1番なんだよ!」


理不尽だなぁ。


「はよせいー」

「うっ……愛しのマイハニーラミちゅわんが言うなら……。あとでキスしてね!」

「だが断る」

「うううううううううううううううううううううううううううううう!」

「おい、酷くないか? 俺も精神衛生上あまりよろしくないのだが」

「お前の"ハジメテ"頂くぜ……」


凄い……カッコつけてるのにまだ崩壊フラグ立ってない……。


「お、おお、かかってこいや」


お兄ちゃんも驚く。


「え、ちょ、マジですんの? 王様権限でナシとか……ていうか僕これファーストキスとかなんだけど!」

「はよせい」


私は無慈悲にそう伝える。


「来世は公爵家の美人令嬢にしてくださーーい!」


『来世は東京のイケメン男子にしてくださーーい!』と同じノリでそう言い切ると。


「むぐっ」

「お、おえ、オロロロロロロロロロロロロ」


顎クイ後キスをした。

その後すぐ吐いた。


「やば、破壊力別の意味でヤバい……」

「なあ、俺泣いていい?」


良いと思う。

そう告げる前にお兄ちゃんは体育座りして(ちなみにローションでヌルヌルになってます)メソメソと泣き出した。


だが夜はまだまだ続く。


「もうこうなったら勝負じゃぁぁぁい!」


カイルがナニを間違えたのか、突然脱ぎ出してブーメランパンツを晒す。モッコリ。


『ガチャッ』

「宴会になったらやたらはめ外す王様と名高い国王を差し置いて王様ゲームとは何事だ! 混ぜてください!!」


国王まだいたのかよ……。

ていうかアンタにいたってはもう全裸じゃん。混ざる前にハメ外しまくってるじゃないですか……。

「「王様だーれだ」」


全裸の国王と共にこのセリフを言うとほんとにこの国大丈夫かという不安に駆られる。


「さすが国王……この場でも王だ!」


マジかこの中で一番わかりやすく変態な人に王様渡っちゃったよ……。


「親父! 僕ラミちゅわんの下着が欲しい! 上でも下でもいいです! ……あ、でも上の方は小さすぎるかな( 笑 )」

「しばくぞ」


人の下着を要求しといて貶すスタイル……。


「クンカクンカ、スーハースーハー……! ハァハァハァハァ! マイハニーラミちゅわん♡ すきぃ……♡」


妄想だけでこれって逆にアンタ凄いわね。


「国王! ここは固く靴下で行きましょう!」

「それも良いなぁ」

「ねえ、コレ名指しじゃないわよね?」

「「うん、そーだね」」


良かったちゃんと分かってた。


「野郎の靴下なんて要らないからなぁ……。そうだ」


靴下を遠慮なく捨てた国王はこう宣言する。


「2番はこのゲームが終わるまで魔法少女の真似をする!」


私三番だわ。


「クソ親父がァァァァァァ! ちゃんとラミちゅわん当てろォォォォォォ!」

「誰がお前の魔法少女の真似なんか興味あるか!」


この親子バカなのかしら。その理論で言ったら王族がとんでもないことになるわね。現実から目を背けましょう。


「はよやれー」

「後で僕の魔法少女になってね!?」

「なるか変態ー」

「たまに酷いね!?」


アンタのやってる事の変態度の方が酷いと思うけど。


「魔法少女カイル♡月がテメェを許しても僕は絶対に許さない……ユルサナイ……」


ヤンデレかよ。

あとブーメランパンツだということをお忘れなく。


「(^ω^ ≡ ^ω^)おっおっおっ」


バグった……。


「子どもを作る魔法をかけるよ! ラミちゅわん♡」

「やめろセクハラ野郎」

「そんなうるさい口は塞いじゃうぞ☆彡」

「じばくぞ」

「この体制ってもう魔法の準備形態だぞ♡」


確かに騎じょ……馬乗りだね。

殴っていいかな?


「マジカル~、マジカル~」

「ねえ、何それ何それ!?」


ブーメランパンツが下がってあともう少しでモザイクが出現してしまう!

てか乙女ゲームってモザイク処理しなきゃいけないようなものなの!?


『俺の股間が! エクスプロージョーーーン!』


なお舞踏会の二部はまだ続いている。二次会のようなものだ。

歌詞黙れ。


「キミに恋の魔法を……」


あっ、これ完全にどこかでダサくなるやつだ。


「だいすき」


そういい私にキスをした。

多分これお兄ちゃんの唾液もちょっと混ざってるんだろうなぁ、と思ったが。


ーーあれっ。


どうしてまだ雰囲気が崩壊してないの?


「これはウブなやつだNA」

『バタン!』


私に決めのセリフを言おうとした刹那、カイルが倒れた。

アンタの方が余程ウブだよ。

なんか鼻血で溺死しそうなんだけど大丈夫なの?

あっ、ブーメランパンツがちょっと下がってモザイクが発生しているわ、流石ゲーム、自動モザイク機能があるわ。

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