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【三分で読める】ほのぼの・癒されシリーズ

手 ~ひとり、がんばるきみへ~

作者: 架け橋 なな

 たよりない、ぼくの()で、だきしめた。



 きみの、よわいこころを。


 くるしむこころを。



 いいんだよ。


 きみは、がんばったのだから。


 これいじょうは、がんばらないで。



 そのこころが、こわれないように。


 そっとだきしめるから。


 うけとめるから。



 きみのつらいこと、はんぶんこしよう。


 おまんじゅうみたいにわって、ふたりでたべちゃおう。



 きみのうれしいこと、にばいにしよう。


 ばんざいして、とびはねて、ふたりでいっぱい、おいわいしよう。



 みんな、じぶんのことばかり。


 せかいはさみしいかもしれない。



 でもね、きみがいてくれるだけで、ぼくはしあわせなんだ。


 きみにめぐりあえただけで、ぼくはこううんなんだ。



 ないてもいいよ。ずっとそばにいる。


 いいところ、わるいところ。


 ぜんぶひっくるめて。


 ぼくは、きみがすきだから。



 きみはやさしすぎるから、しんぱいだよ。



 ひとよりずっと、きずつきやすいくせに。


 ひとよりずっと、きずつけることを、こわがる。



 だから、ぼくはきみを、まもることにしたんだ。


 いつ、どんなときも。


 きみのいちばんの、みかたになる。


 それが、ぼくにできる、ゆいいつのことだから。



 だいすきだよ。


 うまれてきてくれて、ほんとうに、ありがとう。


 ぼくをみつけてくれて、ほんとうに、ありがとう。



 このひろいひろい、せかいのなかで。



 ()をつなぐ、きみのしあわせを、いちばんにねがってる。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 慈しみ、無償の愛情が、僕が読んでるこのスマホの画面の外にまで広がりくるような、温かさに包まれました。最後の下りは、我が子に親が抱く思いと重なるものを覚え、男女間での感情をもこえた「愛」と映…
2019/06/28 00:02 退会済み
管理
[一言] おまんじゅうみたいに、のくだりが個性的ですね。 ひらがなばかりなので、とても柔らかい感じがして心地よいです。 ななさんの短編、尖ってたり丸かったり、色んな面を見せられて感心します。 思わず微…
[良い点] おまんじゅうみたいにわって、ふたりでたべちゃおう が一番心に染みました。 詩の技法とか巧さとかは全然分かりませんが、一つ一つの言い回しに心がこもってて、架け橋さんの気持ちがしっかり伝わっ…
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