手 ~ひとり、がんばるきみへ~
たよりない、ぼくのてで、だきしめた。
きみの、よわいこころを。
くるしむこころを。
いいんだよ。
きみは、がんばったのだから。
これいじょうは、がんばらないで。
そのこころが、こわれないように。
そっとだきしめるから。
うけとめるから。
きみのつらいこと、はんぶんこしよう。
おまんじゅうみたいにわって、ふたりでたべちゃおう。
きみのうれしいこと、にばいにしよう。
ばんざいして、とびはねて、ふたりでいっぱい、おいわいしよう。
みんな、じぶんのことばかり。
せかいはさみしいかもしれない。
でもね、きみがいてくれるだけで、ぼくはしあわせなんだ。
きみにめぐりあえただけで、ぼくはこううんなんだ。
ないてもいいよ。ずっとそばにいる。
いいところ、わるいところ。
ぜんぶひっくるめて。
ぼくは、きみがすきだから。
きみはやさしすぎるから、しんぱいだよ。
ひとよりずっと、きずつきやすいくせに。
ひとよりずっと、きずつけることを、こわがる。
だから、ぼくはきみを、まもることにしたんだ。
いつ、どんなときも。
きみのいちばんの、みかたになる。
それが、ぼくにできる、ゆいいつのことだから。
だいすきだよ。
うまれてきてくれて、ほんとうに、ありがとう。
ぼくをみつけてくれて、ほんとうに、ありがとう。
このひろいひろい、せかいのなかで。
てをつなぐ、きみのしあわせを、いちばんにねがってる。