門出
俺が電気魔法を使うようになった理由は人助けに一番有効な魔法だと思ったからだ。
例えば、電気魔法の攻撃速度は魔法の中でも速いからピンチの時に瞬時に助けられるし、殺さずとも気絶だけで済ますことが出来たり、色々便利な魔法なのだ。
まだまだ問題点はあって改良が必要だけれど。
それはそれとして、終わってみればあっけない結末だったな。さあ帰ろう、と思って歩き出したのだが、
「おい君、待ってくれ」
呼び止められた。今度はなんだ。
「あの光る魔法はどうやってやったんだ?」
「俺にも教えてくれ!」
「私も私も!」
あっという間に囲まれてしまい、教えてコールが始まってしまった。やはりトップの魔法士学校の受験者だけあって好奇心が旺盛なんだな。
「おいお前ら!もう今日は帰れ、夜も遅いんだ」
試験官にそう言われると、皆渋々といった様子でバラバラと帰り始めた。
俺も帰ろう。
家に帰り、両親に合格の報告をするととても喜んでくれた。学校は寮制のため滅多に会えなくなってしまうことは寂しがってくれたが、それでも我が子のためならばと快く送り出してくれるそうだ。本当にありがたい。
合格記念パーティをして、明日の準備を終わらせ、床につく。
人を助けられる人間になる、そのためだけに頑張ってきてひとまず第一目標を達成したというところだ。
だが、これからが本番だ。いよいよ本格的に魔法を極めるための生活が始まる。
否応にでも期待せざるを得ない。今からすでにワクワクが止まらないな。
朝になり、両親とお別れの挨拶を済ませる。両親は号泣し、俺も泣くつもりはなかったのだが少しだけ涙が零れ落ちてしまった。
扉を開け、改めて決意を共にする。
最強になり、人を助けられる人間になるために。
「じゃあ、行ってきます!」




