Sクラス決勝トーナメント3
......うう、な、なんとか意識は残ってるな......。いきなりあんなもんぶつけやがって......。
魔法の要である脳も、肺も、全部吹っ飛んでしまった。割と危険な状態だが、何とかなりそうだ。予備のネットワークはまだ生きてる。
早く治さないとまずいので、素早く電気魔法で吹っ飛んでしまった体の回収を始める。
しかし瞬間移動してくる隕石とかズルだよな。ただ、当たる直前に何とか岩に電気魔法をかけて少しだがバラバラに出来たのは大きかった。
音速で運動していた岩は空気との摩擦によってとてつもなく熱されていたので表面に当たっていたら死んでいたかもしれない。
体がバラバラになるのはまだいいが燃えるのだけは避けなければいけない。燃えてしまったら電気魔法でも治しづらくなってしまう。
なので電気魔法で岩をバラバラにし、そこまで熱くない岩の内側に当たることによって死ぬことは回避できたというわけだ。
さて、そうこう言っているうちに体が戻ってきた。魔力残量も殆どない。早めに借りを返させてもらおう。
「み、皆様大丈夫でございましょうか?突然、物凄い衝撃が起こりましたが......」
呼びかけられた観客の殆どは気絶してしまっている。しかし死亡者はいない。レーアの転送魔法で観客席が守られていたからだ。
そのため、レーアによって守られていない闘技場内は滅茶苦茶なことになっている。
地面は深く抉られ、宙は舞い上がった砂煙で埋め尽くされている。
「んー。流石に死んじゃったかな?でも何かおかしいんだよね、あれだけの岩を落としたにしては衝撃が少なかったようなっ」
砂煙の中から放たれた一筋の光がレーアの肩を貫いた。
「熱っ!なっ!なにこれっ!」
「やっぱりこれなら効くみたいだな」
「バート君の仕業か!一体何をっ」
思った通りだ。
転送のバリアーを掻い潜って攻撃するにはどうすればいいのかを考えた結果、波なら転送出来ないだろうと結論づけた。
声は聞こえるようだし目も見えているようだからな。それなら簡単だ、レーザーで攻撃してしまえばいい。
奥の手その1だったので使わなかったがさっさと使っておくべきだったな。
「さあ、さっきの借りを返させて貰うぞ」
「ちょ、ちょっと待っうぇっ!」
狼狽えているレーアを他所に構えた手からレーザーを放ち首から下全てを消滅させた。




