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合格
ロート王国立魔法士学校の入学試験は実技のみである。評価基準は三つ。魔法適性、魔力量、魔力コントロールだ。
これらのうち一つでも適性が無いとその時点で不合格だ。その通り、全てに適性が無ければ優れた魔法士になることは不可能だ。
「1648番、不合格」「7462番、不合格」
五つの試験室の中からは絶えず、合格、不合格の宣告がなされている。
「14853番、不合格」「35279番、合格」
その大抵は不合格であるが、合格した者は歓喜の声をあげ、全身で喜びを表現している。
「57356番、不合格」「67357番、不合格」
もう日が暮れ、ようやく俺の番がやってきた。見ると、俺が最後の一番だったようだ。
今まで平民は誰も居なかったし、そういうことなんだろう。
「次!67358番!」
さて、さっさと受かってこよう。
試験室に入ると試験官に、
「この水晶に十秒手を乗せろ。それで全てが分かる」
とだけ言われた。
「はい」
と答え、水晶に手を乗せると、水晶の色が水色に変わった。
何か魔力を吸い取られる感覚があるな。これを止めろって事なのだろうか。流れ出す魔力を堰き止めてみる。よし、これで魔力を吸い取られなくなったぞ。
そして何事もなく十秒が経過した。
さて、結果は。
「67358番、合格!」
よし!合格だ!




