卒業
今日で中学校も卒業か。早いものだ。まあ、充実した日々は送っていたけれど。
Sクラスは卒業式に出なくてもいい、というか出ないでくれとのことだ。俺としてはラクなのでありがたい。
その代わり早く高校まで行くらしい。どうやって行くのかまではまだ分からないが。
お、迎えが来た。校長と、もう一人いるな。誰だろうか。肉体の構造的には女だということは分かるが。疑問に思いながら扉を開ける。
「やあバート君」
「おはようございます校長先生。隣の方は?」
「ああ、紹介しよう。この子はSクラスに在籍しているレーア君だ。君を連れて行ってくれる子だ」
「おはよう、バート君」
「おはよう、レーアさん。しかし、一緒に行くとはどういうことですか?」
「百聞は一見にしかず。早速頼むよ」
「了解しました。じゃ、行くからしっかり捕まっててね」
訳が分からないまま手を握られ、行くよと言われても困ってしまう。とりあえず電荷は付与しておこう。
「転送」
ヒュンッとした感覚すらなく、一瞬にして高校と思われる場所まで来てしまった。
「転送の真魔法なのか」
「そうだよ、めっちゃ便利なんだ」
なるほど。しかし転送なんてエグいことするな。前の肉体をぶっ壊してコピーアンドペーストしたのが今の俺たちなんだけど。
俺は気にしないから別にいいけれど皆は分かってるのかな?あえて教える必要もないから言わないけど。
「じゃ、いまから校長のとこ行くから付いて来て」
「転送で行かないのか?」
「そんな失礼なことしないよ。君の部屋に行くときもちゃんと歩いて行っただろう?」
うーん。まあ確かに。




