実家
突然来てしまったので夕食はいいよと言ったのだが、せっかく来たのだからと無理してご馳走を作ってもらった。
なんだか少し申し訳ない気もしてしまった。あまり裕福な家じゃないからな。
やっぱり家に仕送りをするべきだろうかと思い、「身体のことなら何でも屋」のことを話し、聞いてみたが要らないそうだ。
今まで通り無料で治療をしてあげてほしいと言われてしまった。そのかわり、たまに帰って来て体を治してほしいと。いい人達だ。
というわけで体を見てみたが、こう言っちゃなんだがおっさんとおばさんの体なのであらゆるところにガタが来ていた。外面を治すのは止めにしておいて、内臓や筋肉など、内部器官を治していく。
外面を治すのを止めたのは余計な心配をさせないためだ。外面も内面も治せるとあれば若返りも可能なことに気づかれるかもしれない。
そこまでいくと倫理観の問題が生じてくるからな。もしかしたら不安に思ってしまうかもしれない。そこは避けなければ。
何なら不老不死も可能なんだけど、あの二人は多分望まないだろう。
治療を終えると、二人は元気になって非常に感謝してくれた。
さて、明日も早いし早く眠ることにしよう。
朝。両親に再び別れを告げ、中央の街へ繰り出す。いつもの場所に着くと、またもや行列が出来ている。
中には前来た人もいるが、その人はお断りする。そんな短い期間に負傷した人まで構っていられない。とりあえず全員に治療しなければならない。
このペースでいけば、高校生になるまでには中央の街に住んでいる十万人の人々の四分の一は治療できるだろう。
でもそこからが大変だ。治療は要らないという人もいるし、不審がって来ないという人もいるし。まあ、何とかなるとは思うけど。
頑張ろう。




