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名刺

内容変更。

文字数ヘリ後半の内容を大きく変更してます。

夜中の話をよんでる方は再度改めてこちらを

 崎守雪菜を連れて黒木勇がやってきたのは某都市の某区内。

 そこは閑散とした住宅地で人相の悪い連中がいたりホームレス同然の格好をした人が徘徊したフェンスで仕切られた区画。

 ユウの『基地』がある場所でもある所、『隔離区』である。

 当初、この放射実験の名残で危険と言う曰くある場所だと知っていた崎守雪菜が入ることを拒否していたがを強引に中へ連れ込んでユウと雪菜とレナの順に並んで砕けた車道を歩く。

 車道と言ってももう、車すら通らないその道を3人はまっすぐと歩くだけである。


「ちょっと、本当にここに入っても平気なのよね? もし、身体に変化をきたしたら訴えて警察に突き出すわよ」


 口元にハンカチを押し当てながらしゃべる彼女にユウは腹立たしくなって強引にハンカチを奪い取る。

 彼女が涙目に菜がらそのハンカチを奪い返そうとするがユウは「平気だろう」と言ってから言葉を続ける。


「――黙ってついてこいよ。街の行政政府の言うことにいちいちだまされやがって。過去の実験のせいでこの区内は未だに放射性物質がどうので隔離されてるが放射性物質なんてそもそも存在してねぇ。ただ、復興するための資金がないからと言うのと市民をより拉致しやすい環境を手に入れたか会っただけの理由でココを隔離しただけだっての。第一人が死んでるはずだろう。なのに、ココの奴らは生きてる。それでおかしいと思わないのか」

「それは確かに……」

「まぁ、世の中の連中がそれだけ『cybarz社』の言葉に惑わされてるんだ……ってここだ」


 一々文句を口にしてる雪菜に反論しつつ、やっとのことで目的地に到着する。

 そこは半壊した工場や工場の社宅などが密集した中央広場のような空間の場所だった。

 半壊した工場の跡地の柱の陰に隠れながら目先の数メートル先にある光景を目にする。

 そこでは数人の男たちが二人組の男女に向かい襲いかかっていた。

 女性は襲われ暴行を受け始めてレイプされ始めかけた。


「ちょっと、研究所の場所が分かるとかってただの強姦が始まろうとしてる現場じゃない! 助けに行かないとまずいわ!」

「……見ておけ。これから起ること」

「何を言ってるの?」


 レナが彼女の首を強引に動かしてその光景を見るように促した。

 雪菜はキッと睨みつけながらも動きたい衝動を堪えて行く末を観察した。

 レイプされかけようとした女性を遠くから助けに入る一人の男性。

 警察官の服を着ていた。


「あれって警察!? やったわ。同じ志の共が来たわ! 私も――」

「だから待て! 落ち着いて伺うんだ。殺されるぞ」

「え?」


 雪菜はユウの言葉や横顔を見て眉間にしわを寄せながら疑問を感じた。

 彼の横顔はどこか憎悪に満ちた瞳とこの後に起こるであろう最悪の展開をしった含みのある暗い瞳をしている。

 雪菜にはわからなかった。結局、警察はしっかりと女性を助けている。

 まだ、何かあるというのか。


「まだ、計画は終わってないよ」


 レナの一言と目の前の光景の異変が重なった。

 雪菜は絶句した。

 突然、警察官が首から血を噴き出し死んだのだ。女の手に持っていたのはナイフ。

 すると、女は自分を襲っていた二人の男の身体をまさぐって銃や衣服を奪い取る。


「な、なにどういうこと?」

「正義に駆り出す馬鹿な男を使った作戦さ。男女のカップルを襲っていたあの二人組の男はカップルにとって第1のエサ。警察官は第2のえさ。女は最初から襲われるように仕向けていた。容易に相手を殺せるからタイミングを待ってたんだ。正義なんてかざしたところではめられるし正義をかざすってのはただの自己満足な行為で哀れなことだ。見てみろ、警察官の服や銃まで奪われておしまいだ」


 雪菜は言葉を失った。

 自らの同僚の哀れな死にざまに自分たちがいかに平和ボケした街で暮らしていたのか。



「この区内は隔離されてるばかりに富裕層と比べて物が少なく食料もない。毎回、外から来たパトロールの警察官、まあ、悪徳警官なんだがそいつらから衣服や銃を奪い取るのが仕事にしてる奴がこの区内には多くいるぞ。それを外の奴らに売って金にするんだ。だが、その行為が成功した奴らはいない」

「な、なんで詳しいのよ?」

「…………知ってるだろう。俺が数年前に孤児院から失踪した時の話を」

「まさかここにいたというの?」


 ユウの無言を肯定と受け取り彼女は絶句したような表情を浮かべた。

 ユウはそのまま無言で警察官から者を奪い取って行った女の後を追跡した。

 ついたのは隔離区内でも廃墟が密集する裏道の片隅だ。


「ほらいたぞ。奴が研究所の居場所を知ってるだろう」


 そう言うと奪ったものを金髪の男に渡す女性。男は金髪で長身、身だしなみの良い恰好をしこの場では場違いな空気を放つスーツ姿。

 ユウは咄嗟に飛び出して銃を抜いて男に向けて発砲をした。

 男は咄嗟に女をひっつかんでこちらの射線上に放り投げた。

 ユウは慌てて発砲を寸止める。

 すると、男が何かを落としていったのに気づいた。


「あ、ちょっと!」


 雪菜が後を追いかける。

 ユウは見つけたものを拾い上げた。

 それは名刺。名刺には『cybarz社』と『星宮財閥』と書かれており、下には専属引受人の名義が記載されていた。

『紫藤正宗』と書かれた名義。


「それは何?」

「『買い取り人集会所』の役員の名刺だ、通称バイラーって呼ばれてるやつらの名刺ってやつだよ」

「『買い取り人集会所』? バイラー?」

「さっき、話しただろ。衣服や銃を外の奴らに売り付けて金にする奴らがいるって。でも、金に困らない奴がそんなものを買う必要はないよな。じゃ、奴らが何を買うか。それは人だ。それをオークションする場所のことだ」

「な、なんですって!?」

「さっき、あの女は奴隷として拉致られるはずだったんだが俺は助けたってわけだ」


 信じられない言葉に雪菜は言葉を失った。


「レナ、過去の会場の画像を見せてやれ」

「ユウの申し出だから見せてあげる」


 レナは端末を操作して空間に投影した。

 そこには薄気味の悪い真っ暗やみの中にひっそりと明かりがさす個室部屋のような空間の画像。演壇には薄汚れた人たちが首輪をつけられている。演壇の下では多くの資産家だろう者たちが札を開けて競り合っていた。

 まるで、映画などでよく見る裏オークション会場のごとくだった。


「なにこれ」

「言っただろう人身売買のオークション会場だ。この会場経営してるのは富裕層の奴らって話は知ってるか?」

「え」

「はぁー、知らないか。警察が世の中役立たずって言われるのはそれだぜ」

「な、馬鹿にしないで!」

「馬鹿にするさ。一捜査官様はこのような区内の現状を知らなかったんだろう?」

「け、警察は一般市民を守るだけで精一杯なのよ。この区画に関しては上から接触禁止と伝えられてるのよ。危険だからと。放射性物質が蔓延していてって話で‥‥」

「放射性物質か……わらえるな、んなもんもうねぇよ。実際わかっただろう? 上ってやつもどうせ、街を取り締まる政府の奴によってそう言われてるんだよ。この悲惨な状況を見てわかるだろう。一々警察は表でも対処に困ってるのにこの区内の人のもめ事にまで人材や資金を使うことはできない。そういうことだ」


 ユウは冷たく説明をした。

 ユウは名刺をさっそくレナに渡した。


「レナ、名刺の記載された『紫藤正宗』情報を今すぐに検索してみてくれ」

「ユウの頼み! デート1回でいいよ」

「はぁー、わかったから頼む」

「っ大勝利! ククッ……待ったかいがあった!」

「いいからさっさとしろ!」


 乱暴に名刺をおし付けられてもどこか嬉しそうなレナは腕に取り付けた端末を操作し『紫藤正宗』という人物データを検索し始める。市役所のデータをハッキングして検索をしてるようだった。


「市役所にデータがない。これを見ると外部から消されてるよユウ」

「ん? そうか。まぁ、闇商業やってるとそう言う手まわしはしてるか」

「でも、市役所のバックアップデータをハッキングして一人ヒット」


 そこに映し出された顔は頬がこけた死んだ魚の目をした茶髪の30代男性の顔。


「コイツが紫藤しどう正宗まさむねか。ん? 死亡記録? 妙だな。さっきの奴は明らかに生きてたってのに」


 その空間投影した画像を雪菜は見て「あ」と声を出した。


「どうした?」

「この人見たことあるわ」

「どこで?」

「空撃ち事件の時に国会議事堂の護衛を行っていた時よ。その時に確か星宮議員と「cybarz社」の社長、木藤きどう栄治えいじと一緒にいたわ。でも、あの時にこの人死んだはずよ! 私見たもの」

「なに?」


『cybarz社』の社員であるという証拠となる『cybarz社』と書かれた社名の名刺。

 木藤栄治と一緒に居ても何ら不思議ではない。


「ユウ、紫藤正宗だけど住所が不明扱いになってる」

「死亡してるんだから当たり前だな。そもそも、存在しないんだろう」

「これじゃあ、追跡不能、一応できるだけ情報を調べてみる」

「ああ、頼む。まぁ、どちらにしても、直接星宮に聞いてみて――」


 その時だった。何処からか人の悲鳴が聞こえた。いつもならば無視することだったがそのあとに聞こえた獣の遠吠えと空に見えた無数の「cybarz社」のAI搭載機ドローンを見て駆けだした。


「二人ともここに居ろ!」

「あ、ちょっと待ちなさい!」


 ユウは雪菜の言葉など聞かずに真っ先に声のゆく手へ向かって行ったのだった。

改稿作業しました。


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