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「多音、久しぶりだね。」そう多音に話しかけたのは、家族や親戚の中で唯一多音のこと認めている堀部一真だった。
一真は、多音の従兄弟で年は多音と同じ。ただ、一真は体が弱く学校には行っていない。なのであまり外には出ないので家族以外の人とは会ったことがない。一真は自分が遊んだり外に出れない分多音が元気良く遊んでいるのが羨ましいと思っていた。今日は、相田家と堀部家の集まりがあり一真も体調が良かったので相田家に来た。多音と一真が会うのは、2年ぶりになる。
「一真。久しぶり。体は、大丈夫なの?」
「うん。大丈夫だよ。大丈夫だから今日は来た。」「そっか。良かったね!」
まだ二人は少しぎこちなく話していた。2年ぶりといってもその時は、すれ違っただけだった。一真の母が多音と話すのを許さない。けれど今は母の目を盗んで多音に会いに来たのだ。
「おばさんは、怒らないの?」「別に大丈夫だよ。だって母さん達の中に居たって面白くないから。」「じゃあさぁ私がこの家の中で一番好きな所に連れっててあげる!」そして一真は、多音の後を追った。
「ここが私の一番好きな所。」多音の一番好きな所は家の屋上にある展望台だった。
「ここはね、私が落ち込んだ時や元気を出したい時に来る場所なの。」「今は、私しか入らない場所だから掃除も私がやってるんだよね。」「多音でも落ち込むことあるんだね。以外だなぁ。」「私にだって凹む時ぐらいあるよ!一真は私のことなんだと思ってるの。」「一人の僕の従兄弟の女の子、だと思ってるよ。」一真は多音の言葉に少し間を置いて返した。
いつの間にか二人のぎこちなさがなくなっていた。この後二人は日付が変わってもずっと話していた。
まだまだ下手ですが、読んでみてください。
直した方がいい所はばしばし言ってください。よろしくお願いします。