表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界で最強底辺な俺の気ままな武器貯蔵  作者: 津名 真代
第三章 ボルバック諸島国
84/125

82.頑張れエリカちゃん!

どうしてこうなった・・・

ボルバック諸島国の玄関口、零番港に着いたレオたちは船を預け、レオとバダが先に上陸する。


「さて、まずは各頭領たちを集めるわい。

ついでにお主らの入国の件も伝える、しばし待ってくれ」


そう言いながらバダは港と入国管理を行っている建物へ向かっていく。


「や、やっと・・・ 陸地ですぅ~」


後ろから聞こえてきた声を確認するようにレオはゆっくり振り返ると、クレイに肩をかりながらようやく歩けるぐらいのエリカが顔を青くしたまま嬉しそうに地面を見つめていた。


「エリカさん、その言動は何やら危ないですからやめてください」

「エリカ嬢・・・」


クレイですら気の毒なものを見るような目で見つめている。


「大丈夫です。陸に上がればこちらのものですよ・・・へへへ」


虚ろな目のままだが、先程よりも確かに意識がしっかりし出した様子だった。だが・・・


「だけどここは諸島だから移動の多くは船になるんじゃないか?」

「ハッ(グハァーー)」


レオによるいつもの余計な一言で、今後の流れを予想したエリカは精神に多大なダメージを食らう。心情風景だけならば、心臓に矢が突き刺さりスローモーションよろしく倒れこむ勢いだ。


「エリカ嬢、気を確かに!」


ガックリと首を落とし回復しつつあった意識すら手放したエリカをクレイが地面に落とすことなく、支え続けた。


「レオ様? さすがにやりすぎです」

「え? いや、予想と事実をだな・・・」


片や意識を失った女性を必死に呼び戻そうとする男性、片や妖精に怒られ必死に悪気はなかったと言い訳をする男性と事情を知らない者からすれば「一体何が起きた!?」と聞きたくなるような状況が広がっていた。

そしてそれは急いで戻ってきたバダも同じ気持ちであった。


「何をやっとるんじゃ? お主ら・・・」


事情を聞き理解はしたバダだが何故そうなるのか納得は出来なかった。だがこれ以上この話をしても意味はないと判断しそうそうに切り上げる。


「でじゃ、今急いで頭領たちに声を掛けるように連絡を回してる。場所は諸島の中心にしてこの火山の本体にあたる一番でかい島、イー島じゃ」

「ここからそこまではやっぱり船か?」


レオは未だ放心状態を脱していないエリカに視線を向けている。


「基本的には船での移動がメインじゃが・・・」


バダもどうようにエリカに視線を向ける。自身を助けてくれた命の恩人が船酔いで放心状態にまで追い込まれているのは見るに堪えない。


「今回は大荷物も無いのであれば地下を走るかの」

「地下?」

「そうじゃ、過去の偉人たちが長きに渡り通してくれた地下道じゃ。もちろん各島々と繋がっておる」

「だが遠回りになるだろ? ただでさえ諸島とはいえ島々との距離があるのに地下となるとな・・・」


レオ自身はエリカのことを思えば地下を進むことを選んでも構わないのだが、今回の依頼を考えれば時間を無駄に掛けるわけにはいかない。

何せ、可能性が低いとはいえ人の生き死がかかっている。


「大丈夫じゃ、待ち時間がなければ船より早いからの」


ふぉほっほっほと笑いながら髭をいじるバダにレオは疑問を含んだ眼差しを向ける。


「地下の所要島にはトロッコを張り巡らしてあるのじゃ。

ここからイー島までの直通もあるから心配はいらぬ」

「ならなんで基本は船を?」

「トロッコでは大量の荷物を運ぶのに適していないからじゃな」


ドワーフの国に輸入される物は食料品と鉱石が丁度半々ぐらいになっており、食料に至っては自給率が0に近いため輸入だよりになるのだ。

それだけの食料と鉱石をトロッコで運べば丸1日かけても終わらないために大型船を使い一気に、大量に各島々に運んでいるのだ。


「まぁそんなわけでじゃ。トロッコの待ち時間さえなければすぐじゃ」

「なら・・・トロッコに!しま、しょぅ…」


いつの間に意識を取り戻したのエリカがトロッコを、地下を選ぶため声を上げるがトロッコを言い切ったのち、また力なく崩れる。


「はぁ~、なら地下に行きますか」

「うむ、ならば着いてきてくれ。案内するわい」


バダに連れられて今度はレオたち全員で入国管理の建物へと入っていく。


「バダ頭領、まだ何かありましたか?」

「トロッコを使いたいのじゃが大丈夫かの?」


受付のドワーフがバダを見つけ、声を掛ける。


「イー島行きですか? ちょいとお待ちを・・・

あぁもうすぐ1台帰ってきますね」

「全員で四、五人じゃが行けるか?」


バダが後ろのレオたちを紹介するように受付に見せる。


「帰ってくる分と予備を出せば・・・ トロッコは最大三名までなのでいけますね」

「おぉそうか、そいつは助かるわい」

「なら手続きをします」


話を済ませてレオたちの元へと戻ったバダはレオたちに簡単に説明を済ませる。


「バダ頭領、トロッコの準備できました!!」


待つこと数分、受付から声がかかる。


「受付の奥が地下道への入り口ですので着いてきてください」


受付に連れられてレオたちは地下へと向かった。

エリカは書いてて楽すぃい

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ