12.緊急会議
ドキドキ
活動報告にてアンケート実施中!
よかったらどうぞ!!
13話投稿でアンケート締め切ります。
勝手ですがよろしくお願いいたしますm(。≧Д≦。)m
王の開始の合図で会議が始まろうとしたタイミングでエリカが申し訳なさそうに問いかける。
「すみません、私が来た時点で開始するということはこれで全員なのですね。
・・・いつも通り、第4・第5戦士長の方たちは居ないと。」
「えぇ、第4は各国との交渉のためにすでに動いてもらっています。第5に関してはリナハ王子と例の国との国境線の視察をしていますよ。
ですから会議参加は今のところこれで全員ですよ。」
エリカの質問に対しツリナが説明をする。マナキスは「何を今さら」と呆れた様子で見ている。
補足が終わった時点で王が話を再開する。
「まず現在のエール王国に起きている事態について皆に説明をしたい。マルベス副戦士長、よろしく頼む。」
「はい、では現状の説明をさせていただく。
今回の緊急召集は全員が知っている通りに、最近の【魔物活発化】についてで看過できない事態が発生したためだ。」
「エリネアの事態が悪化したのですか!?」
「マルベス戦士長、落ち着いて。
確かにエリネアの一件も関係あるがそれよりも不味い状況が発生しているですよ。」
「ほぉ、【不味い状況】とはいったい何が?
勿体つけてないで早く話たまえ。」
「・・・エール王国の北側国境、バナラ山を越えた先にあるナカディア国が、魔物の進軍に遭い・・・ほぼ壊滅状態になったと連絡がありました。」
「「・・・」」
あまりの衝撃な事態に全員が唖然とする。ナカディア国はバナラ山を国境線にした近隣国である。山さえ越えれば目と鼻の先にエール王国があるほど近い位置関係をしている。山道になれた者であれば片道、3・4日もあれば十分に踏破できる道のりである。
「ナカディア国事態は確かに大きな国ではない。だがそれにしても魔物と相対できるほどの防衛能力はあったはずだ。何かの間違いでしょ!?」
「魔物の軍勢の数は千を越えていたと聞います。
本当にそれだけの数が攻めてくれば事前準備をしていなければ壊滅させられる可能性は十分にあり得る話だと思いますよ。
恐ろしいのは種族がバラバラでありながら統率されていた、という話が上がっていることですね。」
「魔物が千もの大群で襲って来ただと、そんなことあるわけが!
それに単一ではなく複数が手を組んでいたと?
ゴブリンやオーガであれば、ない話ではないがその言い方ならば違うのでしょう?」
「えぇ、ナカディア国を攻めたのはスケルトンやゾンビナイト、リッチなどの主にアンデッド種の魔物のようですね。」
「ならば指導者はリッチで間違いないでしょう・・・
奴らは魔法が使えるほどの知性を持っていますからね。」
「いえ、そうとは限りません。なぜならリッチまでもが10体以上居たという話も上がっています。」
「・・・バカな!」
会議室全体から重く嫌な雰囲気が溢れている。誰もが現状の把握に難色を示す。
マナキスの額には大量の汗が吹き出ていた。手元は強く握られおり、力を込めすぎているのか、はたまた、恐怖からか、ふるふると震えている。
エリカ自身も口を固く閉ざしているが顔には絶望が溢れていた。
「そしてその魔物たちが今、ここ、エール王国に向けて進行しているのだな?、マルベス副戦士長。」
「はい、王様。
そして残念な話ですがこれだけではありません。
ナカディア国壊滅とほぼ同時刻にてガルバ、ごほん、ジャヴァ戦士長より速達鳩より【エリの森にて魔物の大量発生】の連絡も届いています。
数はナカディア国同様、千を越え、ゴブリンやオーガ、サイクロプスなどの群れがいたともありました。」
「エ、エリネアは、どうなったのでしょうか・・・?」
「あれから未だに報告は無いそうだよ。」
「これを見ていただきたい。」
そういいながらマルベス副戦士長が取り出したのはエール王国の地図である。地図と言ってもそこまで精巧な物ではない。大まか村や山、森などの位置を示しただけのものになる。
話に出たバナラ山が王都の真北に辺り、エリの森は南の国境付近にあたる位置にある。
「まず初めに相手するのはバナラ山からの勢力になるでしょう。
それから2日とかからずエリの森からの魔物が現れると思われます。あくまで2つ勢力がエール王国を狙っていると仮定しての話ですが・・・」
「北と南、同じタイミングでどちらも千を越える魔物の群れの出現。(偶然ではなかろう)
今は、まず対処法について考えることが先決であろう。」
王の声に、先ほどまで最悪な状況を嘆いた皆が前を向く。顔には未だに絶望の色が消えていないが、ここにいる自分の役目を忘れるほど愚かな者は1人としない。
現状で出来る最大限の対処を考え出す。
魔法による一気殲滅を唱えるもの、バナラ山側に国軍の最大戦力をぶつけエリの森側は罠や柵などで少しでも長く足止めだけをと唱えるもの、足止めなら冒険者側にも助力を願いましょうというもの。
だがどれを取っても時間が足りなさすぎるのが問題になっている。アイデアは出るが意見がまとまらずに話は続く。
ここに来て初めてレオが口を出す。
「ちょっといいか?」
難しい話は書けない!
偉い人の会話を考えれない(低能