表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
34/39

雪解け

ダイアは後悔していた…。

自分がシューティングスターに手を出したばかりに、バルを始めウレルガナさんの商隊を危険に晒した。

20年前、ダイアの生まれ故郷セルセンの森を襲ったのは、メギド帝国が誇る竜騎士部隊が中心であった。

シューティングスターと同じ飛竜の部隊…。

それだけで、ダイアは逆上し攻撃したのだ。

バルは勿論、セイン、マギーニャ、ラルラまで、敵わないと解りきっているシューティングスターにダイアを守る為に挑み、返り討ちにあった。

その事実がダイアには辛かった。

あんなに冷たく当たったのに…喧嘩まで売ったのに……。

セインとイチャつくマギーニャとラルラが赦せなかった、仕事なのに私情を挟むなと。

しかし、私情を挟んで依頼主のウレルガナ達を危険に晒したのは自分であった……。

ダイアはシューティングスターの右足に押し潰されながら思った。


死んでしまいたい。早く楽になりたい……。



「すみませんでした‼︎ 何でもします‼︎ 赦してください‼︎」

セインはシューティングスターに土下座する。

「赦せだと?ふざけるな、このエルフは俺の首を射やがった、3本、寸分違わず同じ所をな!もう一本でも喰らってたら、死んだのは俺の方だぞ‼︎」

確かに、シューティングスターの首の鱗が剥がれ落ちている。

弓神の二つ名を持つダイアの矢は、的確にシューティングスターの急所に放たれていたのだ。

「なぜ攻撃したのだ、返答次第では皆殺しにするぞ‼︎」

シューティングスターはセインを威圧する。

「では、なぜ貴方は人族や妖精族を襲うのですか?」

セインは逆に聞き返す。

ダイアを庇うためには、自分達の行動を正当化するしか無いのだ。

「俺は誰でも襲うわけではないぞ、俺たち竜族は知能の低い魔物とは違う。しかし、俺と同じ竜族を戦争に使う輩は許せん!旅人など襲わん、襲うのは軍隊だけだ‼︎」

シューティングスターの言い分は正しかった、確かに今まで大部隊の軍隊以外、襲われたという事例は無かった。

「申し訳ありませんでした、貴方に見つかった以上殺されると思っていました」

セインは謝り続けた。

「いいだろう、見逃してやる。ただし、俺も殺されかけた、このエルフの命だけは貰う‼︎」



ダイアはホッとしていた。

取り返しのつかない失敗を、自分の命で多少は償えることを、幸せにすら感じていた。

だが、次に発せられたセインの言葉に驚愕する。


「護衛のリーダーは私です‼︎ ダイアは私の指示に従っただけ、命を奪うならリーダーである私の命を奪って下さい‼︎」

「いつから貴方がリーダーに成ったのよ‼︎ 私の意思でやったの、カッコつけないで‼︎」

ダイアは叫ぶ、せっかく自分の罪を償えるのに、セインに邪魔されたくなかった…。

「黙ってろ馬鹿‼︎ それ以上なんか言ったら、ブチ殺すぞ‼︎」

ダイアに怒鳴るセイン。

ダイアは初めてセインの怒鳴り声を聞いた。

自分の為に、普段はへらへらして大っ嫌いなセインが怒ってくれている…命がけで……。

「貴方には私が勝手に攻撃したの、彼奴は関係ないしリーダーじゃないわ」

ダイアはシューティングスターに向かって言った。

「頼むよダイアさん黙っててよ、20年間苦労したんだろ、辛いだろうけどバルさんの為にも生きなきゃ、バルさんに笑顔見してあげなきゃ」

セインはダイアに諭すように言った。

ダイアは涙ぐむ、バルは確かに20年間守ってくれた…。

感謝するどころか、何時も不貞腐れて問題ばかり起こす自分を嫌な顔一つせず、我が子のように育ててくれた。

セインが言ってくれるまで気付こうともしなかった、バルだって辛かったのだ、自分だけじゃないのだ。

「セインになにがわかるのよ!」

気持ちとは裏腹に、セインに怒鳴るダイア。

しかし初めてセインを名前で呼んでいた…。

「分からないかも知れない、でも、人って皆んな少しつづ他人に影響されるよね?出会った事で未来が変わる事ってあるよね?復讐のために生きる人生なんて悲しすぎるよ…私ごときがだけどダイアさんの人生に、少しで良いから影響出来ないかな?命かけるからダイアさんの未来を少しでも変える事って出来ないかな?」

セインはダイアに懇願する様に言った。


「いいだろうエルフは見逃す、しかしセインとやら、お前は殺す、全力でかかって来い」

シューティングスターは何か納得したようにダイアから右足をどかしてセインと対峙した。

「ありがとう、感謝します」

セインはそう言って、サルの剣を正眼に構える。

シューティングスターは戦うチャンスをくれた。

なら、ダイアの為にも生き残らねば‼︎

セインは強くサルの剣を握り直した…。


セインとシューティングスターとの一騎打ちが今始まる‼︎









が、その時セインとセインが持つ聖剣エクスカリバーのグリップエンドに施されたサルの彫刻と目が合う。


「拙者が助太刀致す‼︎」


いよいよサルの剣、いや聖剣エクスカリバーの真の力が発揮される。


「真相は次話、無双サルの剣‼︎ にて明らかになるでごさる」


勝手に決めるサルの剣なのであった……。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ