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【物語】明里と隼士のおとぎばなし  作者: ヤマトミチカ
7/11

【物語】暴風天女 Venus-Hurricane

一話読み切りの現代童話です。



 碧い球体が大きな弧を描く眺めを舞台に天女は歌う。腰に手を当てて仁王立ちの様は勇ましきことよ。

 眼下には巨大な台風。嗚呼、絶景かな絶景かな!


 淡い羽衣をひらめかせ、笑む彼女は舞い散る桜の花びらが如くこころの向くまま、圧倒的なエネルギーを巡らせる巨大渦に突入した。


 黒雲や幾重にも生まれる雷撃と遊ぶ。

 荒れ狂う気圧と組んずほぐれつモッシュ・アンド・ダイブ!セットリストはお気に入りのエンドレスリピートだっ!!

 彼女は黒髪乱れるのも構わずに超爆音ライブを心ゆくまで愉しむ。

 そうしながら、巨大な塊のベクトルをほんのちょっとずらしてみる。


 かなり暴れて歌いまくったので、天女は本当に気分が爽快になった。

「あれ?ローリングしすぎて……。どっちから来たっけな?」

 彼女の黒く大きな瞳は渦の上、宇宙空間に向けられた。


 勘でワープしたら、そこは月面だった。思わぬ事態にも天女の顔は輝く。

 ふと、遠くに星の色に輝く龍が、糸の様にするり、とみえた。



 目が覚めて、シャワーを浴びた明里は隼士に『ただいま!ありがとう♪』とメールした。

 直ぐさま携帯に彼からの着信が入る。ひたすら平謝りの明里であったとさ。


 めでたしめでたし。



(了)


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