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祝勝会

学校から歩いて十分――。


ファミレスに着いた。


四人で、ボックス席に座る。


メニューを開く。


「何食べる?」


紅菜が楽しそうに聞いてくる。


「私、ハンバーグ」


姫心が即答した。


「私はパスタかな〜」


麗が言う。


「琉々は?」


「えっと......オムライス」


「いいね! 私はカレー!」


紅菜が決めた。


店員さんを呼んで、注文する。


注文を終えると――。


「じゃあ、私、みんなのドリンク取ってくるね」


姫心が立ち上がった。


「みんな、何がいい?」



「私、コーラ!」


紅菜が答える。


「私はウーロン茶」


麗が言った。


「一人で持てないから、私も行くよ」


私が言った。


「ありがとう、琉々」


姫心が笑顔になる。


二人で、ドリンクバーに向かった。


「琉々は何にする?」


姫心が聞いてくる。


「オレンジジュース」


「じゃあ、私もオレンジジュースにしようかな」


コーラ、ウーロン茶、オレンジジュースが2つ


四つのコップを並べて、それぞれ注いで、席に戻る。


四人で、コップを持ち上げた。


「じゃあ――」


紅菜が笑顔で言った。


「神社研究会あらため、神社部結成にかんぱーい!」


「「「かんぱーい!」」」


三人が紅菜に続いた。


カチン。


コップがぶつかる音。


居心地のよい空気。


(誰かと、こうして笑えるなんて......)


少し前まで、いつも一人だった。


でも今は――。


友達がいる。


それがすごく嬉しかった。


料理が運ばれてきた。


「わあ、美味しそう!」


姫心が目を輝かせる。


「いただきます!」


四人で、食べ始めた。


(オムライス…美味しい)。


「ねえ」


姫心が口を開いた。


「これから、神社部で何するの?」


紅菜が口を開いた。


「私、最初の活動は、みんなで天嶽神社の掃除って決めてたんだ!」

「神様のために掃除するって、神社部らしいじゃん!」


「いいね!」


麗がすぐに賛成した。


「私もいいと思う」


「姫心は?」


「うん、いいと思う」


姫心も頷いた。


「決まり!」


紅菜が嬉しそうに言った。


「いつにする?」


麗が聞いた。


「今週の土日のどっちかは?」


紅菜が提案する。


「あ――」


姫心が少し困った顔をした。


「どうしたの?」


紅菜が聞く。


「姫心は土日、剣道部の練習?」


麗が気づいた。


「うん。土曜は練習だけど――」


姫心が答える。


「日曜なら空いてる」


「じゃ~、日曜にしよう!」


紅菜がすぐに決めた。


「何時に集合する?」


姫心が聞いた。


「10時は?」


麗が提案する。


「いいね!」


紅菜が賛成した。


「じゃあ、日曜の10時に天嶽神社ね!」


紅菜が確認する。


「うん!」


三人で頷いた。


最初の活動が、決まった。


(天嶽神社の掃除......)


(おじいちゃんと思い出の神社.....)


懐かしい気持ちになった。


「楽しみだね!」


紅菜が笑顔で言った。


「写真、たくさん撮ろう」


麗が言った。


「いいね! 記録に残そう!」


紅菜が賛成する。


笑い声が、響く。


楽しい時間。


居心地のいい仲間。


(これが......部活なんだ)


「あ、琉々が笑ってる!」


紅菜が言った。


姫心と麗も笑っている。


笑って、話して。


時間が、あっという間に過ぎていく。


気づけば――。


外は、少し暗くなっていた。


「そろそろ帰らないと」


姫心が時計を見る。


「そうだね」


麗が頷いた。


会計を済ませて、外に出た。


夕方の空気が、冷たい。


「じゃあ、私たち、あっちだから」


麗が言った。


「うん。また明日ね」


姫心が笑顔で手を振る。


姫心と麗は、同じ方向。


二人で自転車に乗って、帰っていった。


私と紅菜は――。


反対方向。


二人で、歩き始めた。


少し歩いて――。


紅菜が口を開いた。


「やっぱり、私が誘ったメンバーに間違いなかったな~」


紅菜が嬉しそうに言った。


「絶対、みんなと仲良くなれると思ったんだよね!」


「なんで、そう思ったの?」


私が聞くと、紅菜が考え込んだ。


「カン?」


紅菜が笑った。


「琉々は、神社部のメンバーどう思う?」


紅菜が聞いてくる。


「......うまく言えないけど」


私は、少し考えた。


「一緒にいて、居心地いいし、楽しい」


素直に答えた。


「でしょ~!!」


紅菜が嬉しそうに飛び跳ねた。


「やっぱり、神様好きな者同士、絶対気が合うって思ったんだよね!」


紅菜が笑顔で言った。


ふと――。


紅菜のカバンにかかっているお守りが目に入った。


「紅菜のお守りって、どこの神社のもの?」


私が聞いた。


「これはね――」


紅菜がお守りを手に取った。


「中学の修学旅行で行った、お稲荷さんの神社!」


「なんか、『持っていきなさい』って言われた気がして、買ったの!」


紅菜が少し照れたように笑った。


(私と似てる…)


私も、同じような感覚だった。


神様に言われたような――。


不思議な気持ち。


「でもね、すごい、気に入ってるんだ!」


紅菜が嬉しそうに言った。


「琉々、見つけてくれて、本当にありがとうね」


「うん......」


私は、少し照れた。


「あ、私、ここ曲がった先だから」


紅菜が立ち止まった。


「また、明日学校でね!」


紅菜が笑顔で手を振った。


「うん、また明日」


私も手を振った。


紅菜が、角を曲がっていく。


私は――。


一人で、家に向かった。


でも――。


前のような寂しさはない。


(日曜が、楽しみだな......)


空を見上げる。


星が、少し見えた。


綺麗。


私は、気づくと自然と笑顔になっていた。


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