誕生日 1
ーー1歳の誕生日ーー
ミカが見たことの無い男性2人を連れて、アランの部屋に入ってきた。
「おお、これがミカの孫か!」
「だれちゅか?」
最近やっと少し発音が怪しいがアランは、日常会話が出来るようになっていた。
「ほう、利発そうな子供ですね。へ・・アルトさん」
「そうだな。スリート」
ーーーー
「じゃあ、俺から自己紹介をしよう。俺の名前はアルト、ミカの古い友人だが最近は仕事が大変で中々来れなくてー」
「次は、私ですね。私はスリート、アルトの同僚ですよ」
アルトの話が長くなりそうだったので、アルトの自己紹介を遮るようにスリートが自己紹介をした。
「おい、スリート」
「なんですか?・・・アルト」
「すりゅーとさんは、どんなしゅごとをしてりゅの?」
雰囲気にが悪くなったのでアルトはスリートにどんな仕事をしているか質問した。
「・・ああ・・・商会の下っ端ですよ。いつも上司からこき使われて大変なんですよ」
「うそだよね?」
アランは嘘だと断言した。
「ど、どうして、そう思ったんですか?」
スリートが動揺しながら質問した。
「その服を見たら、わかりゅよ」
アルトとスリートの服はどこからどう見ても商会の下っ端には見えない。
服自体は、装飾も無く平民が着そうな服に見えるが、服に汚れやほつれが一切なく初めて着た様に見える。
「だから、その服はやめろって言ったじゃないか」
ミカは呆れたような顔で、アルトとスリートを見た。
「いや、だって1歳の子供に気づかれるとは、思わないだろ・・・だよなースリート?」
「本当ですよ。こんなに早くばれるとは、思いませんでした」
アルトとスリートは驚きの声を上げたが、そんなにきれいな状態の服を着ていればすぐに分かる。
「ほんとは、なにしてりゅの?」
アランはアルトとスリートに少し呆れた顔でなんの仕事をしているか質問した。
「ごめんな、まだ教える訳にはいかないんだよ」
「いつか分かるときが来ますよ」
「わかった。・・・・・きょうは、なにしにきたの?」
どうあっても教えない雰囲気だったので、仕事ついては聞くことを諦めた。
「今日は、誕生日プレゼントを持って来たんですよ」
スリートが袋を渡してきた。
「おかしだ!」
袋の中身はクッキーが入っていた。
「ふふ、やっぱり子供はお菓子が好きですね」
「おかし、ありがと!」
貰ったお菓子はミカに渡した。
「俺からは、これだ!」
アルトは、アランに本を渡した。
「なにこれ?」
アランが不思議そうな顔をしているとスリートが驚きの表情になった
「アルト、それは魔法入門書じゃないですか。アラン君はまだ1歳ですよ!」
「魔法を習い始めるのは基本的に6歳からとなっているからな」
「な、なら」
「ここまで、俺たちの正体が分かるくらい頭が良いなら問題ないだろ。・・・それにミカが付いてるし」
「・・・たしかにそうですね。分かりました。いいでしょう」
スリートは反論が出来なかったのか許可を出した。
「ただし、・・・魔法の練習はミカさんが居る時にするんですよ。アラン君、分かりましたか」
スリートが真剣な顔でアランの顔を見ながら注意した。
「わかった!」
「ミカさん。すみませんが、お願いします。」
「アランの事はしっかり見ておくよ」
「アルトに説教しなければ、ならないので今日のところは帰らせて頂きます。」
パキ、ボキ
アルトを見ながらスリートは指を鳴らした。
「え、何をスリー・・ト・・」
スリートがアルトの首に手刀を当てて、気絶させた。
「アラン君、また来るからね」
スリートはアルトを担いだ状態で帰っていった。




