トカゲ?
「じゃあ、次は婆さんだな!婆さんは冒険者やってるぞ!」
「・・・・なんでアンタが言ってるんだよ」
グランの言葉にミカが呆れた声で言う。
「まあ、いいでしょママ?」
「いいだろ婆さん?」
シグとグランは顔を見合わせて不思議そうな表情をしている。
「・・別にいいけどね」
その姿を見たミカは諦めの感情を感じさせる声を出した。
「だよねー」
「そうだろ・・あれ?シグ、無くなったからお代わりを注いでくれ」
器が空になった事に気が付いたグランは器をシグに渡した。
「自分で入れればいいでしょ?」
「お前の手で入れられたご飯を食べたいんだ」
「・しょうがないわね!ほら貸して」
シグは顔を赤くしながら器を受け取った。
「これでいいでしょ!」
「やっぱり、お前の飯は美味しいよ」
グランはお代わりを一口食べるとシグの方を向いてそんなことを言った。
「そ、そんな事ないよ」
「いや、世界で一番美味いさ」
「婆ちゃん、冒険者ってどんな仕事してるの」
アランは、2人の若干甘ったるい空気をぶった斬った。
アランの声でシグとグランのこちらに向けた顔は少し残念そうにしているが関係ない。
最初の方は、夫婦仲が良くていいじゃないかって思ってたけど、この2人は息子の前でも関係なく激甘な空気を流して続けるからな。
「ああ、冒険者は基本的に魔物退治と薬草採取をしているよ」
「婆ちゃんはどんな魔物を倒したの?」
「アランが生まれる前にトカゲを倒したくらいだよ」
「トカゲ?」
周囲の人の反応から婆ちゃんの信頼感が凄いからもっと強い魔物を倒してそうだと思ってたんだが
「大きめのトカゲがいたんだよ」
「そうなの?」
アランは確認する様に周り見渡すとノンティクスが何か言いたそうにしている。
「・・本当に?」
「ああ、大きめのトカゲだったよ」
「いや、あれはちが・・・・・」
ノンティクスは、ミカに頭を殴られて気絶した。
「本当さ」
・・いや、嘘だよね!!爺ちゃんが何か言おうとしてたの止めたよね!!
聞き返そうかと思ったが床に転がっているノンティクスの姿を見てやめた。
ーー夕飯後ーー
「そういえば、ギルドマスターがママに話しがあるって言ってたよ」
「アタシに?」
「依頼があるって言ってたよ」
シグの言葉を聞いたミカはすごく嫌そうな顔になった。
「アランの世話があるから無理だって伝えてくれよ」
「ギルドでアランを預かるから連れて来ていいってギルドマスターが言ってたよ」
「・・・・はあー、分かった。明後日にギルドに行くよ」
ミカは、片手で顔を覆いながら答えた。




