属性変換
「・・・・」
「アラン、大丈夫なの?」
アランの目が死んでいる事に気がつくと、シグはアランの目の前で手を振った。
「ハハハ、大丈夫だよ」
「そうなの?ならいいんだけど?・・・じゃあ、ご飯持って来るね」
シグは納得したのかご飯の準備を始めた。
(・・・・・・今日のご飯は何かな?・・・・)
アランは未来するであろう戦闘訓練については考える事をやめた。(現実逃避)
ーーーー
「属性変換について説明するよ」
「属性変換???」
「魔力には属性が付いてないんだよ。だから、ちゃんと属性変換して無いと魔法が発動しないのさ」
「どうやって、属性変換するの?」
「それは、これを使うよ」
ガラスが埋まっている腕輪の様なものを渡してきた。
「これは、何?」
「安全装置と変換補助の効果が付いてある魔道具だよ」
「安全装置っているの?」
属性を変えるだけならいらないと思うんだけどな?
「火達磨になりたいなら、付けなくていいよ?」
「いや、なり「そうかい!なら怪我は、私が治してあげるから体で覚える方向に」」
それを聞いたアランは渡された腕輪を素早く付けた。
その動作は間違えなく産まれてから一番速かった。
「・・アランは男の子なのに体で覚えないのか」
「覚えないよ!体で覚えるくらいなら女の子扱いの方がましだよ!!」
ミカは残念そうにアランを見ているが、そんな拷問の様な特訓などするはずがない。
(いや、だって属性変換が出来るようになるまで火達磨になり続けるって地獄だろ!!)
ーーーー
「・・まずは、水の属性変換からしていこうか」
明らかにに不満そうにしているミカの属性変換の練習が始まった。
「何でもいいから水をイメージして、腕輪に魔力を流してごらん」
そう言われたので、コップに入った様子をイメージして魔力を流してみると薄く青色に腕輪のガラスに光が灯る。
「・・光った・・」
「それが、属性変換だよ」
「・・えっ!こんなに簡単なの!」
簡単に出来た事にアランの驚きの声が上がる。
「属性変換自体は簡単なんだよ。ただ、純度を上げるのが難しいだけで」
「・・純度??」
「アラン、少し腕輪を貸してごらん」
アランは一瞬身構えたが、ミカに腕輪を渡した。
すると、ミカは右腕に腕輪を付けた。
「ちょっと見てごらん・・これが私の水属性だよ」
ミカが腕輪に魔力を込めたのかガラスの色が青色に変わるが、アランの水属性とミカの水属性は明らかに違う。
例えるなら、絵の具を薄めた様な青色がアランで、深海の様に濃い青色がミカだ。
「純度が高いとこんな色になるんだよ」
「へー、そうなんだー」
「じゃあ、少しずつ純度を上げていく練習をしようか」
「分かった!」
ミカの様に属性変換をしようと腕輪に魔力を込めた。
ーー晩飯時ーー
(そういえば、この世界じゃ火達磨になりながら特訓をするのか?)
練習中にミカが言っていたことが気になったので、晩飯を食べている最中に皆に聞いてみた。
「ねぇー、属性変換の特訓って火達磨になりながらするの?」
「「「・・・・・・」」」
ミカを除く全員の動きが止まった。
「・・・・アラン、それは・・な、なんのことじゃ?」
ノンティクスが返事を返したが、明らかに動揺している。
「ばあちゃんが、体で覚えようって言ってたから、一般的なのかなーって思って」
「・・・・アラン、それは一般的では無いぞ」
「・・・・ばあさん、それ処刑方法じゃないのか」
「アタシが、治すから死なないさ」
「・・いや、それは処刑より酷く無いか・・」
シグ、グラン、ノンティクスの3人は処刑や拷問より酷い内容を聞いて頭を抱えた。
「・・・・ママ、ちゃんと正規の手順で進めようね」
シグが止めるように言ったが、その声に力が無かった。




