地獄の門
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「ばあちゃん、『アルト』って誰なの?」
朝ご飯を食べ終わった後、アランは昨日から気になっていた事をミカに聞いた。
「はあー・・・アランが学園に入る頃には分かるから、気にしないでおきな」
王都にある学園の入学試験は8歳以上しか受けることは出来ないので、
アランは、あと6〜7年程待たないと入学試験を受ける事ができない。
「そんなに待たないといけないの?」
「あいつから言われてるんだよね」
「えー長いよ」
アランは、不満を込めてながら机を叩いたが音は一切鳴らなかった。
・・・・・
もう一度叩いた。
プニュ!
(・・・・鳴っている。・・鳴ってはいるがこれは違う。これは、机を叩いて鳴る音じゃない!)
自身のあまりの力の無さにショックを受けたアランであった。
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何故かいきなり落ち込んだアランを不思議そうに見ながらミカは言った。
「そんなことを考えられる程、暇は無いから問題ないよ」
「・・??・・ばあちゃん、勉強は大体終わったんだよね?」
「そうだよ??」
「じゃあ、特にすることはないよね?」
(今の地獄のような勉強が終われば平穏な生活が戻ってくるはず?・・・・・・だから、今の言葉は聞き間違えだよね?)
そんな、アランの望みは次の言葉で断ち切られた。
「・・??勉強が終わったら、次は戦闘訓練に決まってるだろ??」
「そ、そうなんだ・・・・戦闘訓練ってどんなことをするの?」
戦闘訓練が始まると知ったアランは、『ミカの戦闘訓練』に恐怖しながらミカに聞いた。
「そんなにキツく無いから安心しておきな」
「ならよかっ・・」
アランは、『キツく無い』と聞き安心してミカの顔を見た。
・・・・見てしまった。
勉強初日に魔法を使った時のように、心底楽しみそうな表情をしているミカを・・・・
(・・・・さて、どうやったら逃げれるかなー・・・・・・)
それ見て生命の危機を感じたアランは、ミカからの逃走手段を真剣に考え始めた。
そして分かった。
例え、ミカから逃げられたとしても、その後のお仕置きが地獄である事に・・・・
アランは、質問をしたことを若干後悔した。




