魔法使用禁止
「アラン、大丈夫?」
シグがアランを揺さぶりながら声を掛けた。
「・・・・はっ!・・あれ?勉強中だったはず?・・」
「・・・勉強は終わったから、ご飯を食べよっか」
「あ、ううん。・・早く食べよう」
アランの意識が戻ってくると周囲を見て混乱していたが、シグが勉強が終わったといったので、安心した。
そんな姿を見たノンティクスはミカに言った。
「・・・本当に、やり過ぎじゃよ・・ミカ」
「やり過ぎたね・・明日からは少なくしようか」
この瞬間、アランの勉強時間が短くなることが決定した。
「さて、ご飯食べようか・・グランもそんな所にいないで速く座って」
「へーい」
ーーーー
「そういえば、アランの勉強はどのくらい進んだんじゃ?」
「この国の社会常識は終わったから今は歴史を少し進めてるよ」
「・ちょっと、待てくれるか?・・・・それは今日の分だけなのか?」
「そうに決まってるじゃないか」
「・・・・ミカ・・お前、何をしたんじゃ?」
「ちょっと、思考加速と記憶力強化の魔法を掛けた状態で勉強したんだよ」
(((・・アラン、よく無事だったな・・)))
楽観的なグランでさえミカのやった事は異常だと思った。
思考加速と記憶力強化を掛けると、異常な速度で勉強が進んでいくので使う人もいないわけではないが、負担が酷いので、大人でも1時間もすれば倒れてしまう。
それを7時間ずっとしていたということは、気絶しそうになる度にミカが、回復魔法を掛けて勉強していたということだ。
「・・ママ・・魔法の勉強以外は、魔法の使用禁止ね」
「いやー、効率がいいんだけどねー」
「使用禁止!!!」
「分かった、分かった。魔法は使わないから」
「・・・勉強時間は、間に休憩を挟みつつ3時間にするぞ」
「なら、爺さん。おやつとお昼寝も挟んだほうがいいじゃないか?」
「おお、そうじゃな」
次々にアランの勉強の時間や内容が決まっていくのを見てアランは思った。
(・・・やっぱり、今日の勉強内容はおかしいよな・・)
普通1歳の赤ん坊に勉強を7時間(魔法込み)をするなど狂人的だが、
ミカがそれをしたのは、『アランなら耐える事が出来るだろう』という嫌な信頼のされ方をしていたことをまだアランは知らない。
結局、勉強時間は午前に1時間、午後はお昼寝とおやつの休憩時間を挟んで2時間することに決まった。
もちろん、魔法や薬などといったものは使用禁止になったのは言うまでもないだろう。




