本の山
ドスン・・パラパラ・・・
机の上の本を置くとその衝撃で埃が舞った。
「勉強を始めようかね」
「・・ばあちゃん・・ちょっと待ってくれる。・・今日は勉強初日だよね?」
アランは顔を手で覆いながらミカに質問した。
「そうだよ。だから本を持って来たんじゃないか」
「本が多すぎない!!」
アランの目の前には、本が大量に置かれていた。
(・・もしかして教材に使うのか?いやそれにしても多すぎだろ)
「今日はこの本しか使わないから、安心しな」
「そうなの?なら良かった・・・・」
ミカが本の山の中から1冊の本を手に持った姿を見て安心して椅子に座ろうとすると、ミカが笑顔になりアランに言った。
「残りの本は今月中にする分だよ」
その言葉聞いた瞬間、アランは扉に向かって走り、扉を開けようと腕に力を入れた。
(よし、これで逃げられる)
いつの間のにか、アランはミカに腕の中にいた。
「さあ始めようか」
アランは、ミカに静かに席に座らせられた。
「・・ハ・・ハハ」
ミカから逃げるのが無理だと理解して、アランは乾いた笑みで本の山で見つめることしか出来なかった。
「まずは、単語の勉強からだね!」
ミカのテンションの高さと本の山に絶句しつつ勉強が始まった。
ーー夕方ーー
「ママー、そろそろご飯が出来るからリビングに来てー」
「分かった。直ぐに行くよ」
「・・・・・・・・」
「ほら、アランも行くよ」
アランとミカはリビングに移動した。
ーーーー
アランとミカが席に座ってしばらくすると、シグ、ノンティクス、グランの順番でリビングに入って来た。
「今日の飯は、何なんだ?」
「ハンバーグよ」
「「よし」ただ、野菜たっぷりのね」
「おいおい嘘だろ。せっかく肉なのによ」
ハンバーグと聞くとグランは、ガッツポーズをしたが「野菜たっぷり」と聞くと落胆しながらも文句を言った。
「グランが、野菜を食べないからでしょ!」
「子供じゃないんだから、しっかり食べな」
「そうよ、子供のアランは好き嫌いをしないのよ!見習いなさい!」
「・・・・・」
ミカとシグからの反撃を受けたグランは、部屋の隅に行って座り込んだ。
「・・・なあ、さっきから気になっておったんじゃが、アランは大丈夫か?」
ノンティクスは、魂が抜けたような表情で席に座っているアランを見て、困惑の表情を浮かべながらミカに聞いた。
「ん・・ああ、少し勉強をやり過ぎたかもね」
「少し・・・・本当に少しか?」
「ああ、たったの7時間しかしてないよ」
「やり過ぎじゃ!」
「・・・ママ・・それは、ちょっと・・」
シグとノンティクスは、ミカをドン引きした目で見た。
「いやーアランが、どんどん理解していくのが楽しくてね」
ミカは笑いながらアランを見た。
((・・・アランが1歳だと忘れてないか?))
シグとノンティクスの心が一つになった。
「・・ママ、アランはまだ1歳なんだから」
「あ・・・そうだね。明日から短くするよ」
シグにアランの年齢を聞くと何かを思い出しように頷いた。
((こいつ・・本当に忘れておった))
アランの年齢を忘れていたミカに絶句する2人であった
「・・ミカも、歳を取ったかのう?」
ノンティクスが、小声で疑問を口にした。
「・・・・・・・ノンティクス、何か言ったかい?」
それは、それはいい笑顔しているが目が笑っていない表情でミカは、ノンティクスを見た。
「・・・・・何も言って無いぞ」
ミカを視界に入れない様に目をそらした。




