誕生日 3
ーーミカの家ーー
フリスが家に入ろうとすると
「ノンティクスさんー、すいません。少し確認したいことがあるんですけど?」
後ろからノンティクスの商会の従業員が馬車から身を出していた。
「コリンズ、何かあったのか?」
「街道に盗賊が出ていることで騎士団の方々が来てまして」
「今日は、アランの誕生日なんだから明日にしてもらえ!」
フリスはコリンズとノンティクスが話している横を通って家に入っていった。
「先に家に入ってますね。」
「フリス、すぐに行くから誕生日パーティーの準備を手伝いをしてくれ」
ーーアランの部屋ーー
「ミカさん、失礼します。」
「フリス、遅かったけどなにかあったのかい」
「最近の盗賊被害で孤児が増えている事に対してどうするか決めていたんですよ」
(ミカさんが、怖くて行くのを迷っていた。なんてばれたらなにされるか・・・・)
フリスは、ミカが怖くて行くかどうか迷っていた事に隠しながら今日の仕事を言った。
もし、本当の事に言った場合はどうなるか考えて顔色が悪くなった。
「顔色が悪いけど、大丈夫かい?」
「だ、大丈夫ですよ。」
「そうかい?」
フリスの顔色が悪いに気が付いたミカが心配そうに聞き、フリスは慌てて返事がした。
「アラン君が持っている本は、なんですか?」
「アルトさんにもらったの!」
「へー、どんな本ですか?」
「まほうしりょきゅうへんだよ!」
「まほうしりょきゅうへん・・・・まさか、魔法初級編ですか?」
「うん、そうだよ!」
「ミカさん、これは大丈夫なんですか?」
「アタシが、居る時しかやらない様に言ってあるから大丈夫だよ」
「ミカさんが見ていてくれるなら安心ですね」
「しかし、なんで魔法初級編なんて物をアラン君に?」
フリスはアランがなぜ魔法初級編を持っているのか気になりミカに質問した。
「それはだね。ーーーーー」
ーーーーー
「アルトさんが、気絶させられていたことの理由が分かりましたよ」
リュートに担がれていたアルトを思い出して呆れた顔になった。
アランが、フリスをジッと見ている。
「・・・・すみません。誕生日プレゼントは準備してないんですよ」
そう言うとアランが落ち込んだ顔になった。
「代わりの物を持ってきましたから」
フリスが袋から焼き芋を出した。
「???」
「孤児院で作っている芋を貰って焼き芋を作った持ってきました。食べてみてください。美味しいですよ」
フリスは焼き芋を割ってアランに渡してきたんで、ミカに本を渡した。
「・・・おいしい!」
「孤児院の芋は甘味が強いから、小さい子に人気なんですよ」
アランは焼き芋を食べると笑顔になったのを見たフリスが説明してくれた。
「ったく、騎士団はうるさい奴が本当に多いな」
「別に、いいじゃねぇか。明日にしてくたんだから」
「パパ、明日はちゃんと騎士団の人と話をするんだよ」
「分かった、分かった」
アランが焼き芋を食べ終えるとアランの部屋にノンティクス、グラン、シグが入って来た。
「アランーおじいちゃんが帰って来たぞ」
ノンティクスはアランに駆け寄り抱擁した。
アランは若干嫌そうな顔をしながら、ノンティクスの抱擁を受け入れた。
「今から料理してきますね。グラン荷物を持って」
「シグさん、私も料理を手伝いますよ」
シグ達が、料理をしに行った。
ーーーー
「ミカ、なんで魔法初級編を持ってるんだ?」
ノンティクスがミカに持っている魔法初級編に気が付いた。
「これは、アルトがアランの誕生日プレゼントで持って来たんだよ」
ノンティクスの質問に答えながら、アランに魔法初級編を渡した。
「いやいや、アランはまだ1歳だぞ」
「流石に、はやくねぇか?」
ノンティクスとグランが反論した。
「魔法の練習をする前に文字の勉強しなければならないから問題ないよ」
「いやでもな」
「専門用語が多いいから、早くても4歳から魔法の練習することになるよ」
「4歳でも早いだろ」
「魔法初級編を理解できる時には、魔法の危険性が分かっているよ」
「だがな」
「アタシが、練習見るからに問題ないよ」
「・・・・・・」
「文句は無いね?」
「はい・・・・・」
ノンティクスが魔法の練習は早いとミカに文句を言うが、ミカが説明する度にノンティクスの反論の声が小さくなっていく。
「アラン、魔法は危険なものだからミカが居る時だけ、練習するんじゃぞ」
ノンティクスがアランの顔を見ながら真剣に魔法の危険性を語った。




