フレイと私
「フレイ……さん?」
「いいよ、ボクの事はフレイで」
「わかりました。じゃあフレイ、私何もわかっていないんだけどどうして私とフレイが行くことになったの?」
「さあ、ボクにはルシエルの考えてる事は把握してないし……でも唯一確定してるのは君に戦闘を教えるのに一番最適なのが僕だからじゃないかな?」
「そうなの?」
「ルシエルは基本的に前に出てこれないし、四天王の中で1人は物理一辺倒、1人は魔法一辺倒でもう1人は能力が特殊すぎるからね」
「フレイはどうなの?」
「ボクはね、良くも悪くもオールラウンダーだよ。能力値で見ちゃうと多分ユイ、君のほうが上だと思うんだけどね」
「え?」
「まあ、そんなことはいいよ。とりあえず準備して?」
「準備ってなんの?」
「あー、そっか。こっち来たばっかだからそういうのもわかんないよね。今日は何で戦う?」
「なにで……ここって剣ってあるのかな?」
「剣?まあ、あるとは思うけど魔法じゃなくていいの?」
「私に合ってるのはやっぱり剣だから」
「そう?じゃあ持ってくるからちょっと待っててよ」
そう言ってフレイがどこかへと行き、なぜかルシエルさんと一緒に戻ってきた。
「ルシエル、なんでこういうときに限って剣無いんだよ!」
「すまんな。この城内で剣を使うやつなんて俺くらいしかいないから今ある剣はあれだけなんだ」
「……あれ?」
「まさか魔剣?あれは人には扱えないでしょ」
「いや、ユイはただの人間じゃないからな。試してみる価値はあるだろう」
「まあルシエルがそう言うならボクは止めないけど……というわけでユイ、魔剣を持ってもらってもいいかな?」
フレイに促されるままに鞘に入った剣を抜くと、私はなぜか懐かしい気持ちを覚えた。
「…………ユイ?大丈夫?」
「うん、何も問題ないよ。むしろ今までで一番しっくりきてる」
「…………そう?なら良かった。じゃあユイ、行こうか」
「え、もう?」
「うん、早いところ終わらせないと後々しんどいからね」
「わかった!」
「じゃあルシエル、行ってくる」
「ああ、くれぐれも無理はするなよ?」
「わかってるって。相手の能力もよくわかってないんだから」
「ならいいよ。ユイも気負わなくていいから」
「はい!」
こうして、私はフレイと2人で魔界と人界の境界へと向かいました。
「…………もしかしたらとは思ったが、あの剣を使えるということは、ユイはあなたの子供になるのですね……」