戦場の列車
小岩と広瀬は驚いた。
「ここはブルートレインの車両や貨車等を再利用したサバイバルゲームフィールド。寝台特急「出雲」のオシ24とオハネ25が3両。これがプレーヤーの待機スペース。そして、銃撃戦をやるフィールドにも、どこから来たか解らない24系客車が4両と、貨車のワム、コキ、タキ、ホキ、ヨ。鉄道コンテナが数個配置されているわ。今日はここで、サバゲーよ。」
と、南条美穂は言いながら、二人に銃と迷彩服を渡す。
「どうするよ。」
「おもしろそうじゃん。やってみようよ。」
広瀬は言った。
小岩は乗り気ではなかった。列車を求めて来たはずが、エアガンで銃撃戦をすることになったのだ。
三条から渡された銃について説明を受け、スタッフからもルール説明を受ける。
小岩と広瀬の銃はH&KG3という軽量のサブマシンガンだった。
一回目のゲームが始まるという案内が、客車の車内放送で伝えられた。
一回目はスタートし、撃たれたらスタート地点のカウンターを一度押してまたスタートするという物だ。スタート地点にも、24系客車があった。
ゲームの参加者は敵味方合わせて60人。サッカーコート3面分という広い敷地内で激しい銃撃戦が繰り広げられる。
小岩は分けも分からず、フィールドの真ん中にあった車掌車ヨ6000の中に潜んでいたが、手榴弾を投げ込まれて死亡となり、スタート地点に戻ると、南条美穂に「早く来い!」と言われ、2対6ぐらいの小競り合いになる。
「こっちだ!やられる!」
三条神流が叫んで、タキ1900タンク車の影に飛び込むと、背後で南条美穂が撃たれる。
「畜生!」と三条が言い、M79グレネードランチャーで砲撃する。
小岩は広瀬を探した。広瀬は、ホキ800ホッパー車のデッキを利用して銃撃し、敵を3人仕留めたところだった。
味方と共に、小岩も前進し、さっきのヨ6000に飛び込むが中に敵がいたので銃撃。
(戦場の列車かよ。)
小岩はヨの窓から、通風コンテナのベンチレーター目掛けて弾幕を張ると、中の敵を仕留めた。
通風コンテナより少し前進したところにワム80000があった。そこまで前進し、中にいた敵を仕留めてゲームが終わった。




