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弱点

「地上空母のスペックは凄いです。しかし、言わせてもらいます。」

「ほう。なんだね。」

「空撮機の発着は走行中ならば可能です。それに、自動運転により運転者は飛行機の操縦に集中することができ、車は自動運転に任せられます。しかし、肝心の撮影時は周囲の人の迷惑にならないよう、高高度からの撮影になる場合もある外、搭載されているカメラも携帯電話のカメラ程度の物です。更に地上空母に限らず車を使用する場合は車の停車場所や燃料代等のコストも発生します。遠くの目標をいち早く、地上以外の場所から撮影は出来ても精度が低い。車両もコストが発生しては、帯に短し襷に長しではすまないでしょう。」

 三条神流は笑った。

「記憶喪失の鉄道マニアと言うから、低スペックだと思っていたが痛いところをついたな。その通りだ。コストもかかるし精度も低い。が、この戦闘機に搭載するカメラの精度は今後高くなる。今の携帯やスマホのカメラの性能もだんだん良くなって来ているのが、その良い証拠だ。だから性能の良い物が出たらすぐに付け替える。それに、短い距離でこいつを動かしていればコストもかかるが、長い距離を行ったらどうなる?鉄道運賃とガソリン代、どっちが高いかね?」

 今度は小岩が黙った。

 三条神流は笑った。

「しかし、あんたの腕も大した物だし、目の付け所も良い。気に入った。もしよかったら、連合艦隊に正式に入ってみるか?まあ、埼玉県桶川市じゃ、埼玉支部ってことになるんだが―。」

 これに小岩は肯いた。

「んじゃ、霧降に話とくよ。それから、記憶喪失の話も今度詳しく聞かせてくれ。」

「ええ。」

「俺でもよかったら、失われた記憶を探すことに協力させてくれ。」

 霧降や三奈美達と合流を目指し、三条神流と小岩剣は地上空母「エメラルダス」で高崎へ向かう。

「連合艦隊司令部へ。結構いい腕だった。小岩の方も連合艦隊に入りたいと言っている。」

「ほう。」

 霧降が無線の向こうで驚いていた。

「三条とやりあって廃人にならない奴は初めてだ。」

 JR東日本、高崎車両センター脇の電器メーカーの駐車場で霧降達と合流する。

「ネタが欲しけりゃ、群馬に来い。今年は蒸気機関車が重連運転やるからな。」

 霧降は別れ際、こう言った。


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