生きるための覚悟
状況は刻一刻と悪くなる、生きるか・死ぬか・・・・余りにも過酷な状況が続く・・・・
優希が気が付くと、目の前に望月に乱暴を働こうとしたDQNが立っていた。正確には感染者と化した・・
「痛てぇよ・・・・痛てぇよ・・・・・このクソガキ・・・・良くも俺を撃ちやがったな・・・良くも俺を殺しやがったな・・」
「まだ死んでなかったのか?、いい加減にしろ、自業自得だ!!」
内ポケに手を突っ込み拳銃で止めを刺そうとするが、そこにあるべき物がないのだそれでも感染者と化したDQNは待ってくれない。近づくと俺を組み倒し
「俺が・・・味わった・・苦し・・みお前も味・・・わえ・・・・・」
食いつかれるその瞬間に意識が覚醒に向かう・・・
「????」
目を覚ますと、冷や汗をかいており
「大丈夫?うなされていたけど」
どうやら俺を起こしてくれたのは新倉先輩のようだった。時計を確認すると早朝の4時30分だった。
「新倉先輩こそ・・・朝早いんですね」
目をこすりながら言うと
「ううん、寝付けなかっただけ。別に布団の寝心地がどうとかじゃなくてただ単にこのまま寝たら次の日はもう目を覚ませないんじゃないかって恐怖感からかな」
そう言うと
「ハイ、ココア好みに合うかどうかわからないけど」
新倉先輩はマグカップを差し出す。
「どうもです」
カップを受け取りココアをすすると、体の中からあったまって来るような感じだった。カップを置き家の周りを見ていると一匹の感染者が庭に入ってこようとしていた。
ジャキンっ
M9ピストルの安全装置を外し、門の奥にいる感染者の額に照準を合わせる。後ろで紗希先輩は耳をふさいでいるがその感染者は入れないとわかると、フラフラと道路の方に戻っていく。
「ふぅ」
ハンドガンの安全装置を再びかけ、
「先輩、先輩、もういいですよ」
紗希先輩に言うと
「撃っちゃったの?、殺しちゃったの?」
不安そうに言い
「撃ってません、相手の方が諦めました。」
先輩もおずおずと道路を見る。すると
「ふぅ・・・・」
安心したようで
「戻らなくていんですか?」
聞くが
「ううん、眠れないし一人だと怖いしね」
紗希先輩は毛布にくるまったままココアをすすっている。紗希先輩は置いてあるM1100を見ながら
「秋山君は銃器関連の知識にかなり明るいのね」
その後、先輩と話し込みながら夜が更けていき
朝食の時にはついにテレビもつかなくなった・・・・
「はぁ、いよいよ情報も自らでなんとかしないといけなくなったか・・・」
俺は呟き
「さて、世界規模のこの状態で何処に逃げるか・・・・このまま何もしなくても緩慢に死は訪れる。」
木村はため息をつきながらつぶやき
「いっそ、全員でやられる前にありったけの弾バラ撒きますか?」
翼が皮肉交じりに言うが
「「「「「「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」」」」」」
全員で睨むと
「じょ・・・冗談じゃないですか、もう」
翼も言った。しかし俺達は今ジリ貧な事に変わりはない、武器も弾薬も限りがある。補充のアテ立ってない。食料品もMREがなくなればいずれ補充しなければいけない。皆何も言えない中あえて言う
「なら、皆で死ぬか?頭に一発だ、それで楽になれる。」
俺は外を彷徨っている、奴らを指差しつつ
「あいつらの仲間入りは簡単だろう。俺達の置かれた状況は最悪だでも、この状況から目をそらして何か変わるか?
「お・・・おい優希、落ち着けって。お前の言いたい事はわかる!!」
木村は俺を落ち着かせるように言う。
「俺は生きる、どこまで行けるか・・・どこまで生き抜けるか分からないでも行ける所まで行く。だから皆も腹括れって言いたいんだ。死ぬのは簡単だ。でも周りを見ろよ、皆一人じゃないだろ。仲間が居るだろ違うか?」
言うと
「意外ね、こんなに熱血な事言うなんて」
紗希先輩は言い
「下の学年の奴に言われちゃねぇ、上級生としても黙ってられない所よねぇ」
西条先輩も言い
「その根性別の所に向けて欲しいんだけどね」
倉田先輩も腕を組みながら言い。
「で、どうするの?」
望月も言った時
「♫~~♫~~~~~~♫~~~~~~♫」
その時、家の電話がなった。・・・・・・
次回~生きる手立て~