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消えていく日常~終末の世界で僕らは今を生きる~  作者: 特殊警備隊
第四章~共白湖キャンプ場編
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機体の調査と物資調達

明け方の救助活動後ベースに戻った優希らは再度機体の調査に戻る。そして負傷していた自衛官らも目を覚ます。

「どうですか?」


俺はベースに連れ帰った自衛隊員らの手当を行っている優里香さんに尋ねると


「ええ、軽傷ね。擦り傷に打撲この分なら今日中に目を覚ますわ」


それを聞き


「ふぅ・・・」


胸をなでおろした。その後朝食を皆で取る中


「秋山、提案いいか?」


佐々木先輩は言い


「はい、なんですか先輩?」


俺は返すと


「今日物資の調達って言ってたけど墜落したヘリの調査に変えないか?使えそうな物が新倉の言う通りあるかもしれないし」


佐々木先輩は語り


「確かに、それは一理あると思う優希」


木村も賛同した。


「確かにな。無理して今々行く事もないしな」


俺も言い


「でも物資等が見つかったらとりあえず運び出す人員が必要になる。それに関しては皆にも手伝ってもらいたい」


周りを見渡して言い


「ええ、当然」


紗希を筆頭に


「皆で協力して生きてるんだもの当たり前でしょ?」


二上が 


「私に出来ることがあるなら遠慮なく言って?」


望月も続きその他のメンバーも手伝うと言ってくれた。食後に先ほどのメンバーで再度墜落現場の戻り


「さっきは薄暗かったからわかりづらかったが結構ひどいな・・・・」


佐々木先輩も周りを見ながら言い


「ですね・・・これでさっきの隊員らよく生きてたものですね・・・」


翼も言っている。


「ふぅ・・・優希これで物があると思うか?」


若干木村はうなだれ気味に言い


「まぁ、無かった時はその時だ」


俺は木村に切り返し


「まぁ、そうだよな・・・」


木村も言った。こうして俺達は機体周辺での調査作業を開始した。


「あんまり離れすぎないように、感染者も居るから各自常に警戒して今日も無事に切り抜けましょう」


俺は言い、皆作業にかかった。俺は機体の内部を調べる事にした。


「・・・・・・これはひどいな・・・・」


機内の殆どでは墜落の衝撃で歪んでしまっている。先程は時間がなくて余り機内の物に手を付けなかったが落ちている04式小銃を手に取り


「・・・・ふむ・・・弾はまぁ入っているよな・・・」


3丁回収しマガジンを抜き弾薬を使える状態にする。次に銃器本体の状態を確認するが


「ダメだこりゃ・・・」


一言言った。銃身が歪んでいたり、ボルト部分が破損したり折損していたりと殆ど銃器としての機能を果さなくなっていた。


「せめてアタッチメントだけでも・・・・」


再チェックすると使えるとのは 


タクティカルフラッシュライト×3

バーティカルフォアグリップ×3


の二つだけだった。他は墜落の衝撃で完全に逝っちまっているようだった。


一端外に出て


「翼、木村、佐々木先輩そっちどうですか?」


聞いてみると


「「「いいや目立った収穫は無しだ。そっちは?」」」


逆に聞かれ


「使用不能になっていた銃本体からマガジンを三本と銃器に装備するアタッチメントがあったぐらいだ。もう少し機内を捜索してみようと思う。」


再度散開し機内を調べると


「ん?・・・何か多めのダンボールがある」


よく見ると、これはちゃんと固定されていたため荷崩れを起こさず何とかなっている。


「なになに・・・・戦闘糧食Ⅱ型・・・・・・!!」


これほど嬉しい事はない、探している食料がこんなにあるのだから直ぐに仲間を呼ぶと


「やったな、これで食料問題は何とかなりそうだな」


佐々木先輩は言い


「ふぅ、これで飢え死にしないで済みそうだ」


木村も安心し


「さっさと機体から運び出しましょう」


翼も言っている。その頃ベースでは



「うーん・・・ハッ・・痛ッ!!」


一人の自衛官が起き上がるが痛みに顔をしかめた


「目を覚ましましたか?」


声の主を見ると高校生くらいの女の子がいたタダ通常と違うといえばM24SWSスナイパーライフルを担いでるくらいだろう。周りを見ると大人や子供もいる


「私の装備品は?」


問いただすと


「治療の邪魔だったので剥がしてあちらに全部まとめてあります。」


その子は言い


「あ、これどうぞ少ないですけど昼食の時間ですかね」


トレーに食事を載せて持ってきてくれていた。


「有難いが私の部下は何処に?」


尋ねると


「お気の毒ですが私達の仲間が現場に行った時には生存はあなたを含め三名、その他は亡くなられたそうです。それと今はあちらで眠っています。」


その子は言った。


「助けてくれて感謝する、私は海上自衛隊所属小川直也二等海尉だ」


「私は新倉紗希、高校三年生です。それと厳密に言えば助けのは私ではなく今、墜落現場の方に使える物がないかどうか調査に向かった仲間たちなんですけれどもね」


その子・・・新倉さんは言った。周りに私の部下二人が包帯をまかれ丁重な手当を施された状態で眠っている。そうしていると、奥から新倉さんらと同じ高校生くらいの男子学生4人が04式小銃を手に戻ってきた。そして私たちが意識を取り戻したのに気づいたらしく


「無事で何よりです。すみません名乗りもせずに私は秋山優希高校二年生です。」


その学生は名乗り


「・・・・・秋山・・・・・秋山・・・・どこかで聞いた事がある苗字だ・・・・・!」


私がハッとしたような顔をすると


「やっぱり気付いちゃいましたか・・・父がお世話になっております。」


その秋山君は言い


「すると・・・つまり・・・」


それに対し


「はい父、秋山宗二海将補は私の父です」


彼の一言に私は驚いた。


「そうか、生きていたのか・・・・」


私が漏らすと


「父は無事なんですか?」


彼は聞き


「ああ、心配しなくても大丈夫だ。それにお母様もご無事だ。だが自分を責めていたようだ。「息子の安否すら不明というのに自分だけ安全な場所にいるなんて・・・」とおっしゃっていたよ」


私が言うと彼は


「そうですか、父も母も無事なら後は皆をどう守るかだけです。考えることは」


彼は言い


「{海将補に似て強い青年だ、通常の人間なら耐えられないはずの状態で・・・この極限の状況下で部隊をグループを引っ張るリーダーシップ性は・・・彼は既にこの年で幹部に・・・士官に必要な大事な物を持っている}」


私は彼を・・優希君を見て思っていた。そこに


「あの小川さん、物はご相談なのですが・・・・・・・・」


一ノ瀬君はどうやらヘリの内部の物資を見つけたらしくその物資を皆のために使えないだろうかとの事だった。我々小隊は既に私を含めたった三人だけ彼らに合流したほうがこんな言い方は変だが弾薬の補充も食料関連もなんとかなると思い私は了承した。


「ありがとうございます、助かります。」


彼は素直に頭を下げ


「まだ病み上がりでしょうからゆっくりしていて下さい、残りのメンバーで運び出し作業を行います。紗希ここ宜しく」


「ええ、行ってらっしゃい」


彼はまた先ほどの学生らと他の人たちと共にヘリの墜落現場へと向かって行ったようだった。私は昼食を食べまた横になった。


「本当に幸運だ」


そう思った日だった。

次回~物資回収準備と足りない物~を予定しています。

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