旅路の支度
近所の付き合いのある方に「一緒に逃げよう」と誘われ、ここを離れる決意を固めた一行は旅路の支度を始める。
「無事で良かった、優希君」
ガレージに止めたキャンピングカーから男性が降りてくる。俺も
「井上のおじさんも無事で何よりです。」
車の扉が開き、井上さんの奥さん、優香里さんが降りてくる。
「互いに無事で何よりね。」
互の無事を喜んだ後
「それで優希君、詰め込む荷物はなんだい?」
言われ
「えっと一応、武器・弾薬と食料等です」
そう言い
「井上さんも、丸腰はマズイですからこれどうぞ。扱い方は後でご説明致します。」
翼がかっぱらってきたM590モスバーグショットガンと弾薬をある程度渡す。受け取った井上さんは
「ありがたいが、一体どこで実銃を手に入れたんだい?」
苦笑しながら言い
「翼と、友達の木村がヤクザからぶんどったそうです弾薬も当面はなんとかなります。」
付け加え、
「食料品も、ないよりはマシな程度ですがヤ〇ーオークションと熱帯雨林で買いだめしてた米軍のMREと自衛隊の戦闘糧食の民生版がいかほどか溜め込んでます。後飲料水と・・・・そちらで足りないものは、こっちでなんとかカバーできます。」
説明する。と
「流石、自衛官の息子だね「常に備えろ」か」
関心したかのように言い
「こっちは、一応燃料や携行ガソリンとか準備できる物は全部準備した。いつでも出発できる。そっちは準備したい物はあるかい?」
皆を見て
「家に行ってきてもいいですか?」
手を挙げ
「もしかしたら、両親が何か残してるかもしれないですし・・・」
控えめに望月が言うと
「それもそうだね・・・とはいえ・・・私もここを動くわけにはいかないし・・」
井上さんも考え
「だったら、俺・翼・木村で彼女らの護衛に付きつつ向かうのはどうだ?」
望月に言い
「それだったらなんとかなるかも」
いいグループ訳を始め
秋山グループ 秋山優希・新倉紗希・望月葵
高本グループ 高本翼 ・倉田雛子
木村グループ 木村哲郎・西条弥生
グループ分けが終わり
「秋山先輩、すみません先輩ばっかりに負担がいって」
翼がいい
「ああ、俺もだ銃器をあまり上手く扱えないから大人数はガードできない。その分お前にしわ寄せが言っちまったスマン」
木村も謝るが
「気にするな、それよか護衛対象を無事に連れ帰る事だけを考えろ。目の前にいるのは全部敵だ、迷うな、OK?」
弾薬等などを木村・翼に分配しつつ、二人共バックに入れて
「「OK」」」
そう言い、俺は軍用リュックを背負い
「先輩方、望月、準備できたか?」
聞くと
「うん、大丈夫」
声が聞こえてくる。上から支度を終えた先輩方がりてくる。そしてガレージに居る井上さん一家に
「すみません、留守の間お願いします」
頼み
「わかったよ、優希君気を付けるんだぞ、くれぐれも無茶はするな」
言われ
「ハイ」
そう言い俺達は玄関から外に出る。意外にも奴らの数は少なく・・・
「じゃぁ、無事に戻れよ」
二人に言い俺は望月と新倉先輩を連れて行動を開始した。
ジャキンッ
M1100セミオートショットガンの作動管を引き初弾を薬室に送り込み、ばら弾お入れてある、ポケットから一発取り出しいれる。
「望月のい家は遠いみたいだけど、紗希先輩はどうなんですか?」
聞くと
「私は、比較的近いほうかな案内するわ」
紗希先輩は言い。先輩の案内通りに俺達は先輩の家に向かった。
それからさほど時間はかからず、紗希先輩の家につく。紗希先輩が早速、自宅に入ろうとしたとき
「dふぉうぃ~」
微かに聞こえ
「しッ」
紗希先輩の腕を掴み、
「中に・・・何かが居ます。少なくとも人間じゃぁないですね・・・・」
ショットガンからM9ピストルと懐中電灯に持ち替え安全装置を外し
「先輩はそこの茂みに隠れて居て下さい。それと銃声が聞こえても慌てないで下さい。」
紗希先輩の家の中に入っていく。
「こ、こんにちわ~~」
一応ひと声かけるが、反応なし・・・
「まずいかな・・・・・・」
奥に進むにつれて腐敗臭の匂いが強くなり。
「うっ・・・・かなり臭うぞ・・」
そのままダイニングに入ると
死体に、むしゃぶり付いている感染者が居た。額に狙いを合わせ
「おい、・・・・・」
声をかけると、こっちを振り向き、その顔面に一発9mm弾をお見舞いする。
タァーーンッ
一応、死体を確認しようと思い懐中電灯で照らすが、損壊が激しく判別はできない・・・
「仕方ない・・・」
急いで戻り
「先輩、ダイニングで驚異1排除、もしかしたら先輩のご家族の可能性も否定できないのでこちらからも頼みづらいのですが確認お願いできますか?、自分も立会いますので」
先輩に言うと
「・・・・・」
少し無言の後
「分かった。」
先輩と望月そして俺と中にはいり、ダイニングに行き死体と俺が射殺した死体を確認してもらうが
「ううん」
首を横に振り
「両親じゃない」
紗希先輩は言った。それに一応胸をなで下ろし、家の電気をつけると家の中が散らかっていた。居間に行くと先輩はテーブルに置かれている手紙を見つけ
「・・・・・・・・・・・・・・・・」
それを読み始める。すると
「秋山君、うちの両親は無事だって・・だから心配するなって書いてある。」
先輩から手紙を受け取り読むとそのような内容が書かれていた。その後先輩は、スクールバックの予備に自分の着替えや服など詰め込めるだけ詰め込み、冷蔵庫の中身を確認したが
「ダメみたい・・・あの先客が荒らしちゃったのね・・・」
スッカラカンだった。そして先輩はニ階一室の方に行き
「確か・・・・この辺に・・・・・・・あった!!」
ロッカーから引っ張り出してきたのは、ボウガンだった、正確にはバーネットワイルドキャットC5それを見て
「ヒュ~、熊でも殺せるクロスボウガンですか、銃器と違って銃声がないから奴らを殺すにはもってこいですね」
紗希先輩に言い
「つか方、わかります?」
聞くと
「ええ、父から習ったんだしわかるわ」
予備の矢を一緒に取り出しバックにしまい込む。そして
「秋山君、私の準備は出来たわ、じゃぁ行きましょうか?」
ボウガンとスクールバックを背負い紗希先輩は言った。その後俺達は長い距離になったが元きた道を戻り、望月の案内で望月の家に行ったが同じくモノ家のからではあったが、ここでも望月の両親は無事だと言う事を手紙に残していた。ようで一安心だった。望月も自らの着替え等を持ち
「準備完了」
俺達の元に戻ってきた。戻り前に
「望月、銃砲店の武田のおじさんに声をかけていこう、あの人には恩もあるし」
望月に言うと
「そうね、そうしましょう」
三人で銃砲店前まで行くがおかしな事にドアが半開きになっており外に血痕がある
「まさか・・・・・」
俺はすぐにショットガンに持ち替え、紗希先輩はボウガン、望月は拳銃を構え三人共頷き、俺がドアを蹴り上げる形で入るなりM1100ショットガンの引き金を問答無用で引き
ドゴォーーン
ドゴォーン
中で狼藉を働いていた野郎のうち3人が二発の散弾の巻き添えを食って吹っ飛ぶ、無論ミンチだ。もう一人に照準を向けたとき、そいつの頭には矢が生えて居た。隣の紗希先輩が一撃必中で仕留めた事を意味していル。
「「すごい」」
俺も望月も思わず言ってしまうがそれどころではない。急いで奥に行くと武田さんが倒れており
「武田さん!!武田さん!!しっかりしてください!!武田さん!!」
激しく言うと武田さんはうっすらと目を開け
「坊主、戻ってきたのか?・・・・そんなことより逃げろ・・・ヤクザのクソ野郎共が・・」
言ったが
「皆殺しにしました、しっかりして下さい。」
言うが
「すまんな・・・・面倒かけて・・・・俺はもう・・ダメそうだ・・・・自分の体は自分がよくわかる・・・ゲホッ・・」
武田さんは言い
「冥土に行く前の最後の手土産だ・・・店の中にある弾薬、銃器残らずもってけ・・・少しばっかりあのクソ野郎にすられたが・・・お前さんらの助けになるだろう・・・・」
それを最後に、武田さんは目を閉じ・・・二度と開くことは無かった。俺達に現実を突きつける。敵は感染者だけではないと・・・生きている人間も同じだと・・・・
「どうしてだ?・・・・・」
気づけばつぶやき、隣に居る二人は
「「?」」
「どうしてなんだ・・・・・善人が死んで・・・社会のゴミクズがのさばるなんて・・・・」
涙が頬を伝っていたが
「秋山君、気持ちはわかるけど時間がないわ・・武田さんが言ってくれたとおりにしましょう!!」
紗希先輩は言い、
「望月さん、バックにありったけの弾丸と武器急いで詰め込んで」
紗希先輩は言い、俺も気持ちを切り替え銃器を探すと
「先輩、これ見てください!!」
見つけたのは、7.62×51mmNATO弾を使用する国産狙撃銃M1500だった。それと手つかずのまま残っていたモスバーグM590ショットガンと弾薬を集められるだけかき集めた・・・それに先輩のボウガンに使える矢も200本ほど見つけることが出来た。
追加回収装備
国産狙撃銃M1500スナイパーライフル×1丁
モスバーグM590ショットガン×1丁
弾薬
12ゲージショットシェル×200発
7.62×51mmNATO弾×300発
ボウガンの矢×200本
弾薬は俺が背負っているリュックに入れ、銃器は俺と望月が1丁づつ持ち、ボウガンの矢は先輩にやる。最後に、武田さんの遺体に布をかぶせ、手を合わせる。そしてもときた道を戻り、自宅に戻った。因みに
俺達が一番最後だった。・・・・
次回~出発~
一章の終了を予定しています。