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消えていく日常~終末の世界で僕らは今を生きる~  作者: 特殊警備隊
第一章~発生壊れ行く日常
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生きる手立て

自らの置かれた状況に危機感を抱いていた一行だったがその時家の固定電話がなりだす。

「・・・・・・」


電話の前に立ち、後ろの仲間たちを見ると不安がっていたが、思い切って受話器を取る。すると


「良かった、出てくれて・・。」


受話器の声の主は言い


「失礼ですが、貴方は?」


冷静に聞くと


「私だよ、井上広大だよ。君や翼君とも何度もキャンプや釣りに行ったじゃないか」


「・・・・・・・・・」


記憶の奥をたどると、夏休みに近所で俺や翼と家族ぐるみの付き合いで、キャンプなどアウトドアなイベントに家族と一緒に行ったっけ。


「昨日、君の姿を見かけてね、テラスで見張りをしているようだったから、そちらにも何人か生き残りがいるんじゃないのかと思って」


井上さんは言い


「確かに、そうですがそちらは無事ですか?」


聞くと


「今の所は無事だ、妻も子供もだが食料品と水がそろそろやばい。私達は君も知っての通りキャンピングカーでここら脱出しようと思っている。どうだい、君も・・いや君達も一緒に来ないか?」


この誘いは正直ありがたかった。移動手段を持たず、徒歩での移動になる俺達にとってはありがたい話だ

しかし、


「分かりました。仲間達と相談してみます。なるだけ早く返事はします。」


そう言い


「分かった!こっちも準備だけはしておく」


そう言って電話は切れた。


皆を見ると


「秋山君、相手はなんて?」


最初に言ったのは紗希先輩だった。皆を見て


「翼は知ってると思うが近所付き合いのある井上さんが一緒に逃げないかと誘ってきてくれた。」


そう言い


「皆に言っておくが信頼できる人だと言っておく。」


俺は皆に言い


「確かに、あの人はアウトドアの知識はすごい人だしね」


翼が言った。


「だが、優希本当に俺達全員を連れて行ってくれるのか?」


木村から声が上がった。俺達の現在の人員は7人それに武器・弾薬、食料とそれに対応できるか・・不安はあったが・・


「まぁ、ここは相手のご好意に甘えるしかないわ」


弥生さんは言い


「選択肢は元からないのとおんなじだしね・・・」


雛子先輩も言った。そこで


「相手から、こっちに来てもらうしかないわね・・」


望月は言った。確かに、うちには大型のガレージがあり今は親父とお袋の車がないからなんとかなるだろう。それに大量の物資は何度も往復して運ぶのは危険だろうと判断した。


「皆はこのプランに乗るか?、それとも断るか?」


聞くと


「まさか、もうここまで来たら乗るしかないでしょ、どうなるか解らないけど・・」


皆の意見を代弁するかのように言い、皆も頷く。俺は直ぐにリダイヤルからさっきの番号に電話をかけると


「決まったかい?」


井上さんの声が聞こえ


「ハイ、俺達も全員そのプランに乗ります。申し訳ないですがこっちまで来ていただく事はできますか?」


聞くと


「可能だが?何か荷物でもあるかい?」


言われ


「来て頂けばわかります。」


そう言うと


「わかった。じゅんびが出来次第行く。ガレージの方はよろしく頼む」


そう言われ


「了解です、準備して待ってます」


俺は言い受話器を置く。ひとまずここで野垂れ死にの危機は回避できそうだ。


「皆も準備しよう。翼、木村は銃器と弾薬。紗希先輩と雛子先輩と望月はMRE全部運びだしお願いします。俺はガレージの方を見てきます。弥生先輩も手伝っていただけますか?」


皆、それぞれ一斉に動き出す。翼と木村は弾薬と武器の整理と確認を行い紗希先輩・雛子先輩・望月の三人はMREの運び出しを行い、俺と弥生先輩でガレージの整理を行いいらない物などを全部どかしてスペースを作る。こうして、井上さん一家が来るのを待つ。それから2時間後、大きめのキャンピングカーが見えてきた・・・・

次回~旅の支度~

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