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消えていく日常~終末の世界で僕らは今を生きる~  作者: 特殊警備隊
第一章~発生壊れ行く日常
1/55

最後の日常

日々を普通に生きる優希、しかし終わりは着々と迫っていた。

部活が終わり俺は教室に忘れ物を取りに来ていた。廊下に後輩の翼を待たせたまま。机の中をあさり


「あった、あった」


目的の教科書を見つけると、それと一緒に一通の封筒が落ちてきた。


「?なんだこれ」


便箋自体は女の子が使いそうな封筒とシールが貼られていた。普通の男なら「まさか・・・・」と思うかもしれないが


「・・・・・・・イタズラ乙・・・・」


俺は家に帰ってから燃やすために一応便箋ごとバックに放り込む。そのまま教室の外に出て


「翼、ごめんごめん待たせて」


教室の外に出て翼に言うと、


「秋山先輩、今日書店に寄って行きませんか?」


翼に誘われ


「そうだな、俺も親父とお袋がいないから買い物していかないとな」


翼に言い


「俺の所もです、秋山先輩。互いに両親が自衛隊員だと大変ですね。」


翼も言い


「まぁ、お互い様だよなぁ」


そう言いながら階段を降り下駄箱まで来てそのまま、校門の外まで行き二人で商店街までそのまま行く。





???side


私は弓道場でずっと待ったいた、弓道着を着たま・・・時計をただ見ながら。何時から‘彼‘を意識し始めたと聞かれると部活としか言いようがない。真面目で、他人が嫌がるような雑用でも自ら進んでやる。そんな誠実さに私は惹かれたのかもしれない。時計の針が12の針に重なる。


「ダメだった・・・・・か」


私は立ち上がる。結局彼は此処に来なかった。私は自身の思いを伝える以前に失恋してしまった事になった。


「・・・・」


「・・・・」


後ろから弓道部の仲間で同級生、西条弥生さんと倉田雛子さんが出てくる。その時の私は半分泣いていたと思う。初恋は実らないんだな~ってジンクス自らで感じていたからだ


「ははは、ごめんだらしない所見せちゃったな・・・・」


涙を拭きつつ二人に向き直ると


「今日はなんか奢るわ、三人で食べに行きましょう」


弥生ちゃんの提案で三人でスイーツが食べられる喫茶店へと行く事になった。


???side アウト


翼と別れた優希はその頃自宅で夕食の支度を行っていた。


「一人は気が楽だが、大変な所は大変だな・・」


優希の親は自衛隊勤務のためほとんど家にはいない、そのため優希は必要に迫られて家事・炊事などを独学で行えるようになっていた。同時に自らの両親は彼の目標ともなっていた。自らも将来は親と同じ道を歩こうと。


「さて、できたできた。」


さらにスパゲッティミートソースを盛り付け、エプロンを外しダイニングに運んだ。冷蔵庫から飲み物を取り、コップに注ぎテーブルに持ってくる。そして毎度お馴染み寂しい夕食の時間でもあった。


「ウン、美味い上出来上出来なんとかなるものだな・・・・」


俺は自分で作った物を食べ終えた後、あの手紙の事を思い出した。


「ああ言うイタズラで結構ひどい目にあった友達とか見てきたからな・・・・始末するのに限るな」


かばんから便箋を取り出すと直ぐに、ライターと水を持って庭に出る。そしていざライターでさっさと燃やそうとしたが


「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


土壇場でやはり見たほうがいいのだろうか?・・・・それともやはりただのいたずらで見て後悔しちまうのだろうか・・・・迷いが生じたが


「いいや、俺は何もみなかった!!」


便箋にライターで着火し、地面に置く。便箋は綺麗に燃えていき、数十秒後には綺麗な紙くずになる。


「ふぅ、こう言ういたずらに何度も泣かされる友達見てきたからなぁ・・・最近の奴らは・・」


若干怒りつつ、燃えカスに水をかけ、鎮火した事を確認し、念の為に水をもう一度かける。その後、自室に戻りその日の授業の復習と予習をし課題を済ませ、寝るまでの間の時間で自分の好きな事をする。こうしているうちに眠気は訪れるのだった・・・・。

次回~訪れる終わり~

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