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第34話

49日目



 朝起きると日課になっている魔法の鍛錬をし、家畜の世話をする。がその前に悲しいことがあった。家床に穴を掘り、水冷魔法で冷蔵室にしていたのだが、炎魔猫の集落にいる間魔法をかけていなかったので、中にあった食糧が腐っていた。掃除めんどくせ~


 最近気がついたことなのだが、この世界の動植物は成長がかなり早い気がする。全部のものではないが木の実や芋など俺が取りつくした後でも、数日するとだいぶ元に戻っていたりするのだ。

 ロンもめっちゃ成長が早い気がする。出会って一ヶ月くらいたつが、物凄く大きくなってきた。パッと見子供には見えない。


 そこで俺は今日から畑を作ることにした。ただ保存食が全滅してしまったので午前中は狩りに費やす。またユニ山羊でも居ないかなと小川の上流を探索することにした。


 しばらく歩きがれ場まで来ると予想どうりユニ山羊がいる。今回見つけたのは成体2匹だ。1匹は角がかなり立派でオスだと思われる。

 俺は気付かれないように気配を消し近づくと、メスに飛び掛る。用意していた縄を首にかけ、すばやく森の中に引きづり込むと足を払い組み伏せる。


 ユニ山羊にのオスは俺に気がつくと角を振りかざして突進してくる。中々の早さだ。しかし脅威になるほどではない、木の上にのぼり手にしていた縄を木の幹に結びつけると、オスのユニ山羊に飛び掛った。


 突き出してくる角をかわし首に抱きつく。そのままヘッドロックをかけ何とか地面に組み伏せ、眼をあわせる。

 しばらくそうしていると、力の差を感じたのだろうか大人しくなった。

 腕をとき引き起こしてやる。

「今日から俺がご主人様だからな。」

 首筋を叩きながらそう声をかけると、ブルンと唸りこたえる。


 メスのユニ山羊はオスが負けるのを見ていたからなのか、引きづり回されたからなのか大人しくしていた。

 2匹を縄でつなぐと帰路に着く。

 その途中兎や山鳥を狩りながら進んだ。



 昼前には家につきユニ山羊を小屋の中に入れる。今まで居た親子とは特に喧嘩する様子もなく、すんなりとなじんでいった。

 

 山鳥と兎に皮をはぎ丸焼きにしていく。ロンには居引きをまるまんまやると嬉しそうにかぶりついてきた。


 腹ごしらえが済むと畑作りなのだが、まずどこに作るかを決めなければだ。


 なるべく木が少なくてなおかつ家から離れていないほうがいいな。あと水場の近くの方がいいのかな?それとも洪水になったときまずいから離したほうがいい?ん~~~~どうしたものか。


 家の左側は背の低い木が多いし、50メートルくらい行ったところに芋がたくさん生えているところもある。ちょっと小川に近いけど。

 家の裏手というか屋根になっているところはなだらかな傾斜で、茂みにはなっているが木とかは生えていない。ちょっとごつごつした岩とかがある感じだ。土的にどうなんだろう。


 家畜小屋周辺は立派な木が多いし、ゆくゆくはもっと家畜の数を増やして生きたいから畑にするのはナンセンスだ。


 今回は元々芋が生えている周辺を整備して畑にすることにした。

 まず元々あった芋を掘り返し、家の中に保管すると、周辺に生えている木を切り倒し、根を焼き。土を掘り返す。えんえんとこれの繰り返しだ。

 

 生えている木は太いものがほとんどなく、作業ははかどった。たまにある大木は炎槍で焼ききっていく。魔力は大量に使うが、かなり効果的だ。


 夕方まで作業を続けると、だいたい2アールくらいの畑が出来た。

 さっき掘り起こした芋を等間隔に埋めていく。さらに家の周辺に生えているネギっぽい草も植えていく。とりあえずはこの2種類でいいや。

 これから徐々に増やしていこう。


 日が落ちると食事を済ませ薬の調合をする。乾燥させたり、魔力をこめながら作業をしたり、配合を変えるなどして、より効果の高いものを目指して作っていった。


 単純作業の繰り返しなのだが、なんか病み付きになる。


 気がついたらすっかり深夜になっていたが、ある程度作り方が固まってきた。後は量産するだけだ。

 まぁそれはまた明日にして、今日は寝るかな。


 



 


 


 

 

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