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チキンなオレ流高校生活!  作者: 仁瀬彩波
35/106

夏休みの野球大会その3

 雪ヶ崎市内軟式野球大会。舞台はベースボールスタジアム雪ヶ崎。全16チームがトーナメント方式で優勝を争う。試合時間は90分で終了五分前になると次回に入らない。5回以降は7点差でコールドゲーム…とルールはだいたいこんな感じだ。大学の草野球チームやら中学生のチームやらおっさんだけで結成されたチームなど、年齢層も幅広い。そして俺たち雪ヶ崎高校非公認ビースツの初戦の相手は何故か市役所の職員で結成された雪ヶ崎市役所ヴォルフスだった。

 一塁側雪ヶ崎高校非公認ビースツ

 三塁側雪ヶ崎市役所ヴォルフス


 1(三)鳥山凌哉

 2(中)音坂千尋

 3(二)上本那月

 4(一)大松京子

 5(遊)森重健人

 6(投)黒田永秀

 7(捕)今川慎司

 8(左)中原龍

 9(右)藤宮優妃


 黒田と慎司のバッテリー。二遊間は息ピッタリの上森ペア。そして元々9番は(ふくろう)だったのが、突然駄々こね始めた為8番になった。


 試合開始5分前俺たちはベンチの前に集まり、円陣を組んだ。

「んじゃあ一回戦勝ちに行こうぜ!」

「「「「「「「「おぉー!!!」」」」」」」」

 主将(キャプテン)慎司の掛け声で士気が高まる。


「ありがとね鳥山君。丁度野球したいって思ってたんだよー」

「あぁおう、それよりごめんな音坂さん。運動音痴2人の介護みたいになっちゃったな」

「ううん。大丈夫外野は得意だから!」

 おぉ…頼もしい。

「多分藤宮さんは簡単なフライくらいなら捕れると思うけど、(ふくろう)は本当に何も出来ないと思うから常にレフト寄りの守備位置で頼む」

「おっけー!」

 ここ一週間暇さえあれば公園でキャッチボールしたりバッセンに行ったりしたが、(ふくろう)は本当に酷い。打っては空振り守っては後逸常習犯。投げては遠投10m。もはや遠投ですらない。

更に今朝の「今日寝てないんだよね」アピール。俺の家に朝五時集合なのにあいつだけ五時半に来やがった。都合によりギャラリーと化した馬原よりも使えない。


 試合開始時間になり各々がそれぞれのポジションについた。球審が手のひらを上げ試合が始まった。

「ふっ…我が覇道の前にひれ伏すがいい…!」

 おぉ、黒田張り切ってるなぁ。

 相手のバッターが右打席に入る。慎司インローに構えた。黒田は嘆きボールを投げる。しかし、カッキーン!と見事な金属音と共にレフトめがけて飛んでいくボール。そして、

「入った・・・」

 まさかの先頭打者ホームランだった。


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