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チキンなオレ流高校生活!  作者: 仁瀬彩波
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チキンな友達のチキンなデートその9

 この俺-鳥山凌哉がわざわざ上本ごときのデートの邪魔をしに来てやってるんだ。

 必死に足掻いて見せろ。

 …。

 べ、別に心配とかじゃないんだからね!

 …俺は疲れてるのだろうか。



「はぁ…」

 俺-上本那月は幼馴染みと共に遊園地に来ていた。

 5年くらい付き合っていたのに俺から誘うのは今回が初めてである。

 そしてさっきから全く会話が成立しているい気がしない。

 怒ってるのか、それとも愛想を尽かしたのか。

 何にせよとにかく冷たい。

 時刻は午後三時。

 恐らく優妃の家の門限は午後五時。

 ラスト二時間。

 今まで散々俺を引っ張ってくれていたんだ。

 チキンなオレ流デート術見せてやろうじゃないか!

 さて俺たちは疲れたと優妃が言い出したので、ベンチに座っていた。

「なぁ岸城高校ってやっぱりメガネ率高いん?」

 オレ流デート術その1

 無理矢理話題を作る。

「…別に」

 ですよねー。

 ま、偏差値の高い高校=メガネいっぱいなんてアニメの世界の話だな。

 結局相変わらず優妃は携帯を弄ったままだ。

 さて、どうしようか

 強引にキスでもしてやろうだかとか土下座でもして許してもらおうだとか、そんなことを考えていた。

「チッ…電池切れかよ使えないな…」

 怖いですよ優妃さん。

 どうやら携帯用充電器の電池が切れてしまったらしい。

「ちょっとゴミを捨ててくる」

 そう言い残しイライラしながらゴミ箱を探しに行った。


 うわぁーめちゃくちゃ嫌悪ムードですやん。さっきはカッコつけてみたりしたが、若干上本に同情するぜこれは。

 そして喉が渇いたからパシ…ジュースを買いに行ってもらった健人が帰ってくるなり口を開く。

「…おい凌哉これからどうするんだよ。あいつらこのままだとずっとベンチで気まずい雰囲気に包まれたままだぞ」

 健人の言う通りだ。

 見ててこっちもイライラする。

 何か手を打たないといけない。

 慎司も口を開く。

「でもさー別にこのままでもいいんじゃないの?上本はプレゼントにラーメン渡すんだろ?なら結局嫌悪ムード不可避じゃん。いっそ現状維持の方が良くない?」

 まぁ、その通りだ。

 遠足でふざけて買ったラーメンを今の藤宮さんに渡したりしたら火に油を注ぐどころか、火にヘキサニトロヘキサアザイソウルチタンを注ぐようなものだ。

 そんなことになったら分かってて止めなかったとして俺たちまで被害をうける可能性まである。

 何としてもファーストインパクトは未然に防がなければならない。

 そのための俺達だ

 そして次回に続く

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