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チキンなオレ流高校生活!  作者: 仁瀬彩波
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チキンの友達のチキンなデートその1

 俺ー鳥山凌哉は眠れなかった。

 なぜなら明日はデートだからだ。

 いつ彼女ができたんだというツッコミの声が聞こえるが、俺ではない。明日は上本がデートなのだ。

 彼女との付き合い始めて5周年のデートに行くというのを一昨日自慢してきたので、俺と馬原と健人で思いっきり邪魔をしてやろう、ということで明日9時に待ち合わせをするあいつらより一時間早く待ち伏せをして尾行することにした。

 そろそろ寝ないと明日待ち合わせに間に合わないので頑張って寝ることにする。




 俺-上本那月は眠れなかった。

 なぜなら明日はデートだからだ。

 というのは嘘だ。

 彼女へのプレゼントにカップラーメンを買ってしまったからだ。

 いくら俺の彼女-藤宮優妃(ふじみやゆうひ)が俺のセンスのなさを知っていて全く期待していないとはいえ、カップラーメンは頭がおかしいだろう。今更になってそう思うようになってきた。

 明日朝早く起きてコンビニで何か買おう。

 そう思い俺は深い眠りについた。




 俺-馬原一浩は眠れなかった。

 なぜなら勉強するためにコーヒーを大量に飲んでしまったからだ。

 明日が上本のデートだと気付いたのはついさっきで、このまま徹夜する勢いだった。

 てかコーヒーマジですげぇな。

 全然眠れる気がしないな。

 もともと俺は紅茶派だったんだけど、認識を改めることにしよう。

 そんなこと考えてるうちに日が出てきた。

 睡眠時間0分は流石にやばい。

 なんとしても寝よう。そんなことを考えながらベッドの上でゴロゴロしていた。



 俺-森重健人は眠れなかった。

 なぜなら明日は休日なのに早く起きなくてはならないからだ。

 俺は朝に弱い。

 いつもギリギリまで寝てるから、寝癖を直す時間がない。

 いや、俺は寝癖を直す必要はないと思うんだ。正直寝癖がない俺なんて俺じゃないと思うからだ。

 いつも寝癖が立ってる、それが森重健人というものだろう。

 ノー寝癖ノー森重健人だ。

 そんなことを思いながら俺は深い眠りについた。



 うち-藤宮優妃(ふじみやゆうひ)は眠れなかった。

 いや、瞼を閉じればすぐにでも深い眠りにつくことができると思うけど今はそうしたくなかった。

 なぜなら明日はデートだからだ。

 那月の方からデートに誘ってくることなんて滅多になかったから結構楽しみだ。

 プレゼント期待しとけよ!と那月に言われたときはサプライズもクソもないなと思ったけど、何を渡すかを言われてないのでギリギリサプライズとして受け取っておこう。

 ちなみに明日は地元の遊園地に行くことになっている。

 色々なアトラクションを楽しんだり、美味しいご飯を食べたり、と妄想しだすと止まらない。

 いい加減寝よう。

 そう思いながらうちは深い眠りについた。


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