表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/4

出会い・・・というか一方的な視点のみ

混雑してて0時ぴったりは無理でした。残念。誤字脱字の類、ご意見ご感想ありましたらお知らせ下さい。

※少し修正しました。Sクラスで150㎝四方は狭いですね。

4年の時を遡る



『新入生総代、マリエール・テナ・エディエスト殿』


 一人の女性が長い銀の髪をたなびかせ壇上へ颯爽と歩き出した。


「っ!?」


 その姿を見た瞬間、僕の時間は止まった。そして大事な入学式にもかかわらず隣で爆睡している親友をたたき起こす。


「おい、レン。レン、起きろって」


「うぉ、なんだ。終わったか?」


「違うよ。ねぇ、今壇上に上がってる女性ひとって誰?」


「え、ラグ、お前、彼女を知らないのか?」


「うん」


「彼女はマリエール・テナ・エディエスト。エディエスト公の次女で天才。頭脳に容姿、実技、礼儀は完璧。ただ口が悪いらしい」


「え、しゃべれないの?」


「出た、ラグの天然ぼけ。口が悪いってのは言い方がきついって事だよ」


「ふぅ~ん」


「どうしたんだ、お前らしくもない。もしかして惚れたか?」


「うん」


「え、まじ?止めとけ、止めとけ。二桁の優良物件をこっぴどく振ってるらしいから」


「百聞は一見にしかずだよ」


「それに身分を考えろ。お前侯爵、あっち公爵。つりあわねぇよ」


 振りまくっているなら、少なくとも一度はお見合いの機会があるかも


「きっとチャンスはあるはず」


「告白でもしてみるか?」


 そんなの無理だよ。絶対振られる。多分、一度でも振られたらもう立ち直れなさそう


「無理。絶対無理。相対しただけでも心臓が飛び出しそうになって何も言えなくなるよ。この距離でもきついんだから」


「相変わらずのヘタレだねぇ」


「うるさい」


「ま、せいぜい頑張れ」


「レンには愛しの姫君がいるもんねぇ」


「う、うるさいぞ」


 やっぱレンはからかいがいがあるね。当面は情報収集をしつつ成績アップかな。私より能力の低い人とは結婚したくありません、とか言われたら終わりだな。頑張らないと


◆◆◆

 やった、彼女と同じクラスだ。まぁ成績順だから当たり前だけど・・・。因みにレンはこのSクラスではなくAクラスだ。この教室には生徒が15人しかいない。他の教室と違って高級絨毯に適温自動調節の魔道具、さらに一人一人150㎝四方で区切られている。しかも、一つの区域ごとに『空間拡張』の魔法と『掲示板』と呼ばれる魔道具が付いている。なので会話はおろかちょっとした調べ物も席を立たなくてすむのだ。


 まぁ、何が言いたいかというと・・・


 「席が近いのに彼女との接点が何一つ見当たらないんですけどぉぉぉーーー」


 ちなみに防音の魔法もかかっていて今のも完全にシャットアウトされているようだ。

掲示板・・・所謂、電子辞書とチャット機能。閲覧できるのは、この学校にある準禁書指定以下のもの全て。(Sクラスには平民は一人もいません)

空間拡張・・・単純に空間を広げる。但し、中に入らないと分からない。外から見たら150㎝四方の区切り。この教室の場合、150㎝四方→10m四方。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ