2.暗い部屋
2.暗い部屋
今日は目が冴えてしまって。眠れない。
明日からゴールデンウィークに入るから、そんなに早く起きなくても…。と思ったけど、休日だから僕が朝食を作らなければいけない。
もし半端なものを作れば、翌々日くらいまでは根に持たれてしまう。
いや、下手をすると、この五日間ずぅっと機嫌が悪いかも…。
嫌だな。と言うか、命にかかわるかもなぁ。
いや、真面目に…、真面目に。
……案外その辺の悪い予感が、眠れない理由なのかも…。
布団に入る前にトイレを済ませ、自室に戻ってくる。
戸を開けると、部屋の中がいつもより暗い。…と言うよりも、何も見えなかった。
夜目が利くので、廊下の電気はついていない。日付が変わる時間帯、下手に光や、音などで刺激してしまえば、寝た虎を起こしかねない。例え話でなく、切実なのだ…。
…とは言え、曇りではあるが、廊下は見えないほど暗くない。
警戒心を抱く、当然の反応。
このまま様子を見るべきか悩む。しかし、いつまでも突っ立っているわけにもいかない。
考えをめぐらせる。
…逆に、虎(眠った)に反応が無い事が安全を現しているという考えに至った。
それは、それでどうかとも思うのだが…。
ふと遮光カーテンまで閉めてしまったのだ。という考えにたどり着いた。
少し悪い予感に、踊らされてしまった。
一人相撲に赤面する。誰に知られる訳でもないのだが…。
少し紅くなったまま、扉を越えて青い顔になるまで、体感で10秒、実際は1秒。
自分の悪い予感が、勘違いでは無かったと気付くまでには1日かかるが、それはまだもう少し先の話…。
前置きが長くなってごめんなさい。
次、出会うとおもいます。
……早く名乗って欲しいな……。
どうしてこうなった…。