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レーテの川の水  作者: 鮎川 了
Μνημοσύνη
25/26

―離―





 抵抗する常識も理性も、何処かに抜け落ちてしまったのだろう。


 それとも自分は殺されない―愛されているから―と、おこがましい考えで居たのだろうか?確かに、さっきまではそうだった。ペコを踏むまでは。

 刃物が皮膚を破り、脂肪の層を抜け、弾力のある筋肉を切り裂くと“信じられない”と云う表情をした。


 自分がこんな目に合うのが“信じられない”

 私がこんな事をするのが“信じられない”


 どちらだろう?


  

 あの、派手な女の件も、勿論厭だったが、そんな事よりペコを踏みつけた事が許せない。


 私が幸せだった頃の唯一の証人。動かぬ骸になったとは云え、大切なものなのに。

 

 彼が動かなくなったのを見届けると、風呂場で血を洗い流し、脱ぎ捨ててあった制服を着て外へ出た。


 何か目的があった訳では無い。 

 もう、この家には何も無いから。








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