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レーテの川の水  作者: 鮎川 了
λήθη
13/26

―伝―





 私の足元にはペコが居る。ああ、また夢を見ている。


 ペコが長いフワフワとした被毛の奥の、まるで黒飴のように黒くて丸い目を向ける。


 「ペコ、なあに?」


 そのままペコは視線を川の向こうへ移した。

 そこには父が居た。 


 「明日香、だから云ったじゃないか。思い出さ無くても良かったのに」


 父は悲しげに云う。


 「でも私……」


 そう、まだ私は何かを忘れているような気がしてならない。

 ここまで思い出したのなら、全部思い出してしまいたい。楽になりたい。  


 「全部思い出しても楽になどなりはしない、逆に苦しむ事になるかもしれない」


 それでもいい。私の記憶だ。忘れてしまいたいと思ってのが私なら、思い出したいと思ったのも私だ。 


 「お父さん……」


 何故夢の中の父は、私の記憶が戻るのを阻止しようとするのだろう? 


 もう、この世には居ないもの達は何を私に伝えたいのだろう?


 








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